【獣医が解説】漫画で学ぶ! シニア猫との正しい付き合い方
イシデ・でん/2005年デビュー。著書に『私という猫』(幻冬舎コミックス)、『ポッケの旅支度』(KADOKAWA)など。Webショップ〈でんや書店〉で本や猫グッズを販売。八さんとピップさんのインスタ @hachi221023


獣医が解説! シニア猫との付き合い方。
一般的にシニア猫は10歳ころから。家猫の平均寿命は14.5歳(※)なので、15歳を超えると「超シニア猫」と言っていい。
〈東京猫医療センター〉院長の服部幸さんに、シニア猫について話を伺った。
「高齢になったら心や体の変化をより敏感に観察し、不調のサインを見逃さないようにしてください。猫は痛みやつらさを隠す動物です。老化で寝ているだけか、病気を隠していないか。日々の寄り添いが大事になります」
老化による変化はさまざま。呼んでも反応が鈍い、寝る時間が長く運動量が減る、高所に登れなくなる、排泄の失敗が増えるなど行動の変化に加え、口臭がある、毛ツヤがなくなったなど見た目の様子から判断できることも。
「できないことはフォローしてあげ、痛みがあればとってあげる。飼い主が最期まで楽しく振り回されながら近くにいてあげる。それが猫にとってなによりの幸せだと知っておいてください」
※「アニコム家庭どうぶつ白書2024」より
イシデさんの猫暮らしから学ぶこと。
イシデさんの高齢猫との日常に沿って、服部先生に5つのアドバイスをもらいました。
※1 スキンシップは頻繁にとる。
一緒にいる時間を多くとり、スキンシップを増やすことが重要。触ることで痛みや体に異変がないかに気づきやすくなれます。
※2 食事は状況に応じて判断を。
シニアフードへの切り替えは7歳ころから検討を。関節炎などでかがみにくくなることもあるので食器の工夫をするのも大事。
※3 健康診断は半年に一度が理想的。
若いうちから年に一度は健康診断を。シニア猫になったら半年に1回がベスト。ただし猫のストレスにならない通院を考えて。
※4 暮らしのケアをしてあげよう。
できたことができないようになることも。トイレに上がりやすいステップをつける、登りやすい段差を増やすなど環境を整えて。
※5 理解してあげることがいちばん。
老化なのか、病気なのか、その変化に気づけるのは飼い主だけ。大好きな家にいられる時間を増やすためできることを考えよう。
はっとり・ゆき/2012年、猫に特化した専門医療を提供する〈東京猫医療センター〉を開院。20年以上、猫の専門医療に携わる。



















