「疲れてる?」って聞かれたら“老け顔サイン”かも。睡眠の専門家が教える、美肌を育てる睡眠の取り方

「疲れてる?」って聞かれたら“老け顔サイン”かも。睡眠の専門家が教える、美肌を育てる睡眠の取り方
Beauty Laboratory ハナコ美容研究所
「疲れてる?」って聞かれたら“老け顔サイン”かも。睡眠の専門家が教える、美肌を育てる睡眠の取り方
LEARN 2025.02.19
毎回テーマを決めて、有識者に話を伺う美容連載。今回は睡眠と美容の関係性について。

photo_Madoka Kawagoe,Shinsuke Saito(still)model_Yui Sakurabastyling_Reiko Ogino hair & make_Aya Murakami illustration_Kaoru Konagai,Yumiko Kanda(flame) text_Emi Taniguchi 

お悩み「寝不足で生じる“お疲れ感”」

睡眠不足や生活リズムの乱れなどで、何だかお肌もお疲れ気味……? 夜間は肌の修復タイムゆえ、寝不足は肌にとって大敵。良質な睡眠を取るためにも、今こそ習慣の見直しを!


イベントや仕事の追い込みなどで忙しく、一年のうちで一番生活リズムが乱れやすい時期。年始から肌トラブルに悩まされないためにも、良質な睡眠を取れる習慣づくりを。


寝不足が続くと、肌へのダメージも深刻化。ナイトケアコスメを相棒に、寝ている間にたっぷりエネルギーチャージを。翌朝はたっぷり眠ったような生命力のある肌をお約束。

美肌を育むナイトケア。

A

睡眠時の肌状況を20年以上研究し続ける、“スリーピングマスク”の元祖。未来の表情ジワにアプローチする、アーリーエイジングケアに特化したタイプ。

ラネージュ バウンシースリーピングマスク 60㎖ 3,960円(LANEIGE お客様サポート 0120-239-857)

B

加齢とともに感じる肌のエネルギー不足にアプローチ。重力にう構造に着想を得た独自フォーミュラが、ピンと上向き肌に。翌朝まで潤いとハリで満たす。


ブライテスト エナジャイジングナイトエマルジョンa 50g 10,450円(FATUITE info@fatuite.com)

C

肌のダメージ修復に欠かせないホルモン、メラトニンの働きに着目。そのメラトニン同様の作用を持つ、クチナシエキスを新配合。


イモーテル オーバーナイトリセットセラム 30㎖ 9,790円(ロクシタンジャポン カスタマーサービス 0570-66-6940)

D

夜間の肌修復に必要な肌エネルギー、水分量、バリア機能をトリプルリカバリー。まるで一晩で二晩眠ったような、エネルギッシュな肌へと整える。


アドバンス ナイト リペア オーバーナイト トリートメント 65㎖ 18,700円(エスティ ローダー 0120-950-771)

E

肌一体型の二層膜が潤いを逃がさず、一晩中美容成分を肌へとデリバリー。夜の肌メカニズムにも着目し、香りや成分などで肌をる処方に。


ベネフィーク ナイトクリーム[医薬部外品]40g 12,100円※編集部調べ(資生堂お客さま窓口 0120-81-4710)

F

肌の奥底に潜むエイジングの根本原因に、寝ている間にアプローチ。日中の外敵ストレスも跳ね返すパワフルさを持ち、ハリのある肌へ。ベタつかないテクスチャー。


ザ・モイスチャライジング ナイト クリーム 30㎖ 38,170円(ラ・メール 0570-003-770)

良質な睡眠こそ、美肌へのカギ。睡眠の質を上げるためにできることは全力で。


「睡眠の質を高めるためには、工夫が大事」と小林さん。眠るという当たり前の行為を、美肌を育む糧にするためには、コツコツとした積み重ねが大事。毎日のルーティンにすることで、美しく疲れも溜め込まない体へ!


教えていただきました 
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睡眠改善インストラクター、公認心理師

こばやし・まりこ/眠りとお風呂の専門家として、赤ちゃんから大人までの不眠を解決するJCSP日本睡眠改善カウンセリングを主宰。睡眠研究所を立ち上げ、睡眠研究も行う。著書多数。

 寝不足が続くと、肌コンディションが悪くなり、一気に老けた印象に。ここからも、睡眠不足が肌に良くないのは何となくわかるけど、具体的に肌にどんな影響を及ぼすのか、睡眠の専門家である小林麻利子さんに話を伺った。

「米国ケース・ウエスタン・リザーブ大学の研究によると、睡眠の質が低ければ、小ジワや色素沈着、たるみやハリ不足といった肌老化のサインが2倍多く、保湿力は30%も低下するという結果が出ています。また寝不足の観点から言えば、8時間睡眠を続けた後、6時間睡眠を5日間続けた場合、シミやシワ、赤みなど全て増加するという結果が。ではどうして睡眠の質が悪く、寝不足だと肌が老化するのか。それは成長ホルモンの分泌低下が大いに影響を与えています。なぜなら、肌の再生や修復に大きく関与しており、美肌を保つために欠かせないホルモンだから。この成長ホルモンは、ノンレム睡眠の深い段階である徐波睡眠時に初めて分泌されます。成長ホルモンの分泌能力自体は、実は35歳から75歳まで変わらないのですが、成長ホルモンの量は加齢とともに低下。また、10年で10分ずつ中途覚醒が増えていくこともわかっており、睡眠の質も加齢とともに悪くなってしまいます。だからこそ、睡眠の質を低下させない工夫をして、成長ホルモンをしっかりと分泌させて、その恩恵を受けることがカギとなります。では、睡眠の質を下げないためにどうすればいいかというと、生活習慣や眠る環境を見直し、体を内側から整えること。体にはもともと、太陽光を浴びたら肌を守ろうとしたり、夜は日中受けた肌ダメージを修復しようとしたりする生体リズムが備わっています。ただサプリを飲むことだけが内側のケアではありません。自律神経や体温、血液の巡りなど自分の内側を整えることで、自分の生体リズムが自然と味方になり、健やかな肌を育めるようになりますよ」

 工夫するだけで睡眠の質も高まり、美肌になれるのなら、活用しない手はない。睡眠の質の改善法は上をチェック。

BATH TIME 体を温め寝る準備。

[ 1 ]深部体温を下げるためにお風呂が大事。


「就寝前に一時的に深部体温を上昇させたのち、急激に低下していくタイミングで眠りにつくと、深く良質な睡眠につながります。そのためにもきちんと湯船に浸かることが大事。40度のお湯に15分以上20分未満がベストですが、時間がない場合は重炭酸の入浴剤で一気に血流を巡らせるのがおすすめです。冬は就寝の1時間前に入浴を終えると、一番良いタイミングで入眠できます」(小林さん、以下同)

重炭酸イオンが全身を巡り、芯からポカポカに。リファスパタブレット 60錠入り8,800円(MTG 0120-467-222)



[ 2 ]お風呂も部屋も照明は暗く!


「成長ホルモン・メラトニンの分泌を促すために、寝る前はスマホやパソコン、テレビなどから離れることは絶対。そして、意外と落とし穴なのが浴室の照明。メラトニンは明るい光によって分泌が止まってしまいます。一度抑制されたものを元に戻すことは難しく、体内のリズムも乱すため、眠りの質を下げてしまいます。浴室はもちろん、寝室までの廊下、寝る前のトイレなどの照明もなるべく暗くして過ごしましょう」

DAYLIGHT  美肌の材料を作る。


[ 1 ]メラトニンを増やすためにはセロトニンを作る。

「メラトニンの分泌を増やすためには、目覚めを促すホルモン・セロトニンを分泌することが重要になります。セロトニンは通称“幸せホルモン”と呼ばれる神経伝達物質で、太陽を浴びる朝から日中に作られます。そして、日が暮れるにつれ、昼間作られたセロトニンを材料にメラトニンを生成。つまり、セロトニンを日中たくさん作っておくことも、睡眠の質を高め、肌再生を促すためには、とても大事なプロセスなのです」

[ 2 ]ビタミンDだけはサプリで補う。


「セロトニンの働きをサポートするのがビタミンD。ビタミンDは紫外線のひとつであるUVBによって生成されるため、ビタミンDを増やしたい場合、日光浴が有効的。サーモンやマグロなど脂の多い魚にもビタミンDは含まれるので、食事で積極的に摂取するのもおすすめ。とはいえ私自身、食事や日光浴を取り入れたりしたのですが、ビタミンD欠乏度のチェックをしたところ大分少なかったため、サプリで補っています」

ビタミンCとビタミンD3をリポソーム化。一度に効率良く体の隅々まで届ける。リポ・カプセル ビタミンC+D 30包8,964円(スピック 0467-24-1045)


RELAXATION 自律神経を切り替え。


[ 1 ]寝る前は嗅覚を刺激する。


「仕事や家事で常に“オン”モードな私たちを、すぐに “オフ”モードに切り替えてくれるのが嗅覚。例えばアロマシールをパジャマにペタッと貼ったり、コットンにラベンダーの精油を垂らして枕元に置いたり……。しっかり効かせるためにも、積極的に吸引するようにしましょう。ピローミストなども手軽でおすすめですが、その場合、香料は天然精油がブレンドされているものを選ぶようにしましょう」

自分だけのアロマ空間をメイク。SLEEP STEP アロマティックシール sweet dream 18枚入り1,100円(フレーバーライフ 0120-907-187)


[ 2 ]余計なことを考えてしまう時は音楽。

「副交感神経優位にスイッチするために、一番有効なのは嗅覚ですが、聴覚も効果的。波や川のせせらぎなど自然の音でもいいのですが、曲のテンポは脈拍より遅いものがおすすめです。私のイチオシは、シューマン作曲の『トロイメライ』。フジコ・ヘミングさんが演奏される『トロイメライ』は穏やかで好みです。寝る直前ではなく、準備段階から小さな音で音楽を流し、リラックスするモードに切り替えておきましょう」

BEDROOM 環境づくりが大切。


[ 1 ]締め付けない&熱を放出する格好で寝る。


「寝具やパジャマなどは、通気性の良い天然素材100%のものを選ぶといいでしょう。寝る時は体温を下げることが重要なので、防寒インナーを着て寝るのはおすすめできません。冷えが気になる場合は、腹巻きをしたりレッグウォーマーをつけるなど対策をしましょう。とはいえ、締め付けるタイプはNG。寝る時はいかに体を緩め、リラックスさせるかが重要なので、なるべく着心地が良いものを選ぶように」


ふわふわな使用感。eume アームレッグウォーマー ホワイトモカ5,200円(ビープル バイ コスメキッチン 03-5774-5565)


[ 2 ]部屋の温度は20〜26度に設定。


「年間を通して室温を20〜26度にキープした方がいいですね。20度を下回ると耳が冷えてしまい、耳の血管拡張を縮小してしまいます。そうすると放熱が促されず、頭に熱がこもったままになってしまい、疲れが取れません。とはいえエアコンだと乾燥してしまうので、音のうるさくない加湿器を取り入れたり、湿度を保つエアコンに新調するのもおすすめ。床暖房や、〈デロンギ〉などの風を出さないヒーターも乾燥せず◎」


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