忘年会シーズン到来!芸人流カラオケの楽しみ方|蛙亭イワクラ連載【即断すぎて周りがとめる】vol.14

LEARN 2024.11.21

蛙亭イワクラさんは一見おっとりしているようだが、実は意志が強く、即断即決の人(早すぎて周りが「ちょっと待って、一回考えよう」と止めることもあるそう)。でも「イワクラを見ると周りが何かしてあげたくなる」ようなほっとけなさもある。「お笑いが人生を楽にしてくれた、自由にしてくれた」という彼女が見てきた景色、最近思うことについて少しずつ話してもらう連載です。
イラストはコンビの相方、中野周平さんが担当。

今回は音楽とイワクラさんのお話。

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イワクラ
MD、見なくなりましたね・・・

歌はめっちゃ好きです。最初に買ってもらったCDは「だんご3兄弟」。昔よくあったシングルCDです。細長い、短冊型のCDでした。その次に買ってもらったのは、椎名林檎さんの「本能」。単純にカッコいい!と思ったんです。そして、aikoさんの「桜の時」もその頃に買ってもらいました。当時わたしは小学生。毎日毎日、その3枚を繰り返し聴いていました。YouTubeや配信がなかった時代だから、「買った」CDはその3枚だけ。あとは借りてきてMDに入れたり。MD、なつかしい。いまはもう姿を見なくなりました。

芸人になってから音楽をよく聴くようになりました。中でもTHE BLUE HEARTS(以降ブルーハーツ)はよく聴きます。周りの芸人がブルーハーツ好きが多くて、カラオケに行くとみんな歌うんです。聴いているうちにわたしも大好きになりました。

芸人はみんな熱い歌が好き。フラワーカンパニーズの「深夜高速」がたぶんいちばん人気。「青春ごっこを今も続けながら旅の途中」とか「目的地はないんだ 帰り道も忘れたよ」とか「十代はいつか終わる 生きていればすぐ終わる」とか。歌詞がすごくカッコいい。

歌詞を見ずに歌えるのは、B-DASHの「ちょ」。わたしが中学生の頃にすごく流行ったんです。だから、同世代でカラオケに行くと絶対に歌います。みんなで盛り上がれますから。

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イワクラ
「ちょ」は「おーううぇーん瞑あーらさっちゅ way a そーれー峯圓冥」って、最初から最後まで呪文みたいな歌。みんなで盛り上がれます!

芸人はカラオケでも見せ場をつくる

カラオケによく行くメンバーは、ニッポンの社長の辻(皓平)さんと紅しょうがの熊元プロレス、レインボーのジャンボたかお。選曲はヘドバンするぐらい激しめです。湘南乃風の「カラス」で始まって、真ん中辺で「ちょ」、シメは「深夜高速」。みんなそれぞれの十八番があって。辻さんは「リンダ リンダ」、ジャンボはサザンオールスターズの曲、そして、熊プロは『名探偵コナン』のテーマ曲。実はわたし、コナンのテーマ曲に歌詞がついてるって知らなくて。「キミがいれば」という曲で、熊プロの歌でそれを知ってめっちゃびっくり。しかも、すごくかっこいい詞なんです。「この世にもしも傘が たったひとつだとしても 捜してキミに渡すよ」とか。

面白いのはカラオケでもみんなそれぞれの見せ場をつくること。例えば、ジャンボだったら、わたしが「木綿のハンカチーフ」を歌うと、そのとなりで歌の解説をするんです。副音声的に。「この男、ホント最低です。地元に彼女残して上京して、都会の絵具に染まりまくってます」って。

ホント、芸人はカラオケが好き。ガクテンソクの奥田(修二)さんが「芸人ってマジ海賊やから。めっちゃ飯食ってめっちゃ飲んで、最後はめっちゃ歌ってめっちゃ笑って」って。その通りです(笑)。

蛙亭イワクラ
蛙亭イワクラ
illustration_Shuhei Nakano(kaerutei) edit_Izumi Karashima photo_Koichi Tanoue

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