【東京】プロが太鼓判を押す、家具選びで外さないインテリアショップ9選
さくはら・ふみこ/岩立通子(いわたて みちこ)に師事し、1996年に独立。雑誌、広告、映画美術、ブランドのエキシビションなど活躍の場は多岐にわたる。
ながやま・ともみ/本誌や『Casa BRUTUS』など雑誌のほか、ショップやレジデンスショールームのスタイリングも手がける。
もてぎ・まさよ/企業のプロダクトデザイナーを経て、津田晴美(つだ はるみ)に師事後独立。雑誌やカタログ、展示会場のスタイリングを行う。
なかた・ゆみ/建築を学んだ後、神林千夏(かんばやし ちなつ)に師事。2013年に独立。雑誌や広告のほか、建築家との協働などモノと空間をテーマに活動。
1. MAARKETトーキョー/外苑前
約40年にわたりヨーロッパの上質な家具を輸入し空間デザインまで手がけてきた〈インターオフィス〉が個人客向けに始めたオンラインショップのリアル店舗。近年再注目されるスイスのブランド〈USM(ユーエスエム)〉〈ヴィトラ〉といったスタンダードな家具のほか、「ミラノサローネ」や「3daysofdesign」など世界のデザインイベントにバイヤーが出向いて見つけ出したコンテンポラリーな品も並ぶ。さらに、2006年にデンマークで誕生した気鋭の家具ブランド〈Muuto(ムート)〉のフラッグシップストアも併設。日本では珍しい家具や雑貨に、実際に触れられる場所なのだ。「まずはここで自分の好きなスタイルを探すことから始めるといいと思います」(長山さん)
・〈Cappellini(カッペリーニ)〉や〈zanotta(ザノッタ)〉などイタリアの家具を集めたコーナー。
定番から上級者向けまで多彩なデザインが一堂に。
住所:東京都港区北青山2-7-15
TEL:03-6432-9446
営業時間:12:00~19:00
定休日:水休
2024年2月、外苑前駅からすぐの場所に開業。併設するカフェ〈SOL’S COFFEE GAIEN(ソルズコーヒーガイエン)〉にも、アウトドア家具を設置。広々とした店内で歩き疲れたら休憩を。
2. The Conran Shop Daikanyama/代官山
イギリス発のインテリア店として、2024年に日本上陸30周年を迎えた〈The Conran Shop〉。2023年4月にオープンした代官山店は、アジア各国の優れた作り手のみに焦点を当て、代表・中原慎一郎氏と交流のある目利きたちと協力しながら、販売スタッフも現地で買い付けを担当。タイのクリエイティブスタジオ〈Atelier2+(アテリアツープラス)〉がデザインを手がけた家具など、創業者テレンス・コンランが掲げるモットーを受け継ぎつつ、定番だけに偏らず衣食住にまつわる新しいものを常に探求し、作り手の想いまで丁寧に発信する。「国内外11店舗のなかでも割とコンパクトですが、洗練された小物やアートが並び、海外のお客さんも多い印象です」(作原さん)
アジアの多様なテイストを洗練されたセンスで選定。
企画展も独自性が高く、毎回注目しています。
住所:東京都渋谷区猿楽町18-8 ヒルサイドテラスF棟 1F・B1
TEL:03-6703-6700
営業時間:11:00~18:00(土~19:00)
定休日:水休
3. HAY TOKYO/表参道
2002年、メッテ&ロルフ・ヘイ夫妻によってデンマークで設立された家具とホーアククセサリーの店。夫妻は世界中のデザイナーを起用し、日本からは深澤直人(ふかさわなおと)とや倉本仁(くらもと じん)が参加している。「見ているだけでハッピーになるショップ。小物も充実しているので、自分だけのカラーコーディネートでインテリアを楽しめます」と長山さんが薦めるように、カラフルな家具を求めて来る人が増えているという。とはいえ、ベーシックな色合いも取りそろえているのでご安心を。メッテが見出して復刻させた「REY CHAIR」やハンドル付きポータブルテーブル「DLM」(=Don’t Leave Me)など定番人気のアイテムのほか、新作は日々増え続けている。
カラフルでキュートなデザインが集まるショップ。
住所:東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE B1
TEL:03-6427-9173
営業時間:11:00~20:00
定休日:無休
世界の直営店で唯一という地下にあり、日の光が入る店舗とはアイテムの見え方が一味違う。深澤直人によるランプ「PAO」も新作が。
4. Playmountain/北参道
“Man Made Objects”を理念に、手作りだけに限らず人の手によって生み出されたアイテムを、母体となる〈Landscape Products(ランドスケープ プロダクツ)〉のルーツからセレクト。カリフォルニアのミッドセンチュリーを代表する陶器メーカー〈HEATH CERAMICS(ヒースセラミックス)〉のプレートなど、国内でもここでしか出合えない品が時代やジャンルを問わず集まっている。「さらに、その背景や作り手のストーリーを教えてくれるので、男女問わずお店を楽しめます」(作原さん)。オブジェやアートなどが多いのも、大きい家具に合わせてスタイリングができるように、という優しさから。私たちのライフスタイルに温かく寄り添って、心ときめくものを提案してくれる場所だ。
実用的なものとアートが、バランスよくそろっています。
住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷3-52-5 原宿ニュースカイハイツアネックス105号
TEL:03-5775-6747
営業時間:12:00~18:00
定休日:月休
近くにある運営が同じカフェ〈Tas Yard(タスヤード)〉で使われている食器なども販売している。
5. Karf/代官山
インテリアストリートとして知られる目黒通りの中でも、約20年にわたりひときわ人気だった〈Karf〉が創業の地に戻ってきた。オープンから約10年経ち緑が深くなった〈ログロード代官山〉に入居し、「店をコンパクトにすることで、より中身の濃いものを表現できたら」とは取締役の飯塚利夫さん。目黒時代よりもオリジナル家具の割合を増やし、周りのカフェやショップと一緒になって“衣食住”を提案していきたいという。製作するのは、独自に掲げる“オールドモダン”な家具。主に1950~60年の北欧デザインを現代版に再構築している。木工、金属加工、縫製と、日本各地の腕利きを見つけ出して作るため、どの家具も美しく機能的。
ソファのバリエが豊富で、キャビネット類もGOOD。
住所:東京都渋谷区代官山町13-1 LOG ROAD DAIKANYAMA L4
TEL:03-5990-4754
営業時間:12:00(土日祝11:00)~19:00 水休(祝は営業)
「木製家具ならではのサイズオーダーも可。購入を考えている方にかなりおすすめ」と茂木さん。
6. &Tradition/表参道
インテリアの定番として、日本でも浸透し続けている北欧スタイル。本場デンマークで誕生した〈&Tradition〉が届けるのは、クラシックとコンテンポラリーが融合したアイテムだ。特に、2010年以来のコレクション「フラワーポット・ランプ」などの照明シリーズはアイコン的存在。デンマークの巨匠、ヴァーナー・パントンをはじめ1950~60年代に活躍したデザイナーの作品を、部品に至るまで図面通りに復刻している。「ポータブル照明などは比較的手に取りやすい価格ですが、北欧ならではの上質でクラシックなデザインは健在です」(長山さん)。昨年からは家具ラインも増え、ショールームを通して新進気鋭な北欧インテリアに出合える。
ワンランク上のスタイリングが叶いそう!
住所:東京都渋谷区渋谷2-1-13 1F
TEL:03-5778-3282
営業時間:11:00~18:00
定休日:水休
日本初のショールーム。テーマは「伝統と革新」の融合。伝統的な北欧デザインの美しさを、現代の感覚で再解釈しアプローチする。
7. P.F.S. PARTS CENTER/恵比寿
ディペンデントハウス(いわゆる進駐軍住宅)のための家具の復刻品などを製作する〈Pacific Furniture Service(パシフィック ファニチャーサービス)〉の、リペア用のパーツを扱う店としてスタート。そこから派生し、作原さんも愛用するスロベニア〈ALPOS(アルポス)〉のアルミ製ボックスなど頑丈なメタル家具、アウトドア製品など、店内はあふれんばかりの物量だ。「むしろ店の中で迷ってほしいと思って入り組んだレイアウトにしています。一つ一つのプロダクトをじっくり見ていただけたら」とは、店長の遠藤勇さん。フランス〈JIELDE(ジェルデ)〉のランプやアメリカ〈Clarin(クラリン)〉のクッション付き折り畳みチェアなど、家具
は万が一壊れたら修理してもらえるか
ら、長く愛せるものが見つかりそう。
まるで、センスの良い海外のホームセンター。
住所:東京都渋谷区恵比寿南1-17-5
TEL:03-3719-8935
営業時間:12:00(土日祝11:00)~19:00
定休日:火水休
スイッチや水栓小物、ウォールランプなど、賃貸住宅で使うのは難しくとも夢が広がるアイテムは、見ているだけでも楽しい。
8. COMPLEX/目黒
ミッドセンチュリーデザインを主軸として、名品を忠実に再現したリプロダクトやオリジナル家具を販売。持続可能な素材と製造方法にこだわり、デザインの永続的な価値と品質を守りながら現代のライフスタイルに合うものを生み出している。新作として、1964年に〈秋田木工〉から発売された剣持勇デザインの椅子を復刻リリースした。日本ではここだけで展開するアメリカの歴史的タイルコレクション〈Subway Ceramics(サブウェイセラミックス)〉も必見。「角やヘリなども覆う細かいパーツは、現在作っているメーカーはほとんどありません」とショップの岩波千秋さんも推薦する。元を辿れば日本のタイルが原型だといい、日本の住居にも似合う。
小物も家具もこだわり抜いたユニセックスな空間。
住所:東京都目黒区三田2-10-35 中銀目黒マンシオン1F
TEL:03-3760-0111
営業時間:11:00~19:00
定休日:土日祝休
アパレルショップや美容室のオーナーなど、美意識の高い客がこぞって頼りにするショップ。
9. Objet d’ art/麻布十番
素材の風合いが加わり、時を経て重厚感が増していくアンティークやヴィンテージ家具。使い継ぐ一生ものを本格的に探し求めるなら、〈Objet d’ art〉へ足を運んでみるのはどうだろう。「日本とも所縁がある名建築家、ピエール・ジャンヌレやシャルロット・ペリアンなど、フレンチミッドセンチュリーの希少なヴィンテージの名作家具と、アーティスティックなアプローチのコンテンポラリーデザインがフラットに共存しています」(中田さん)。発起人はインテリアのデザインユニット〈Archèologie(アルケオロジー)〉。フランスへの買い付けからセレクト、展示にいたるまでメンバー自ら行っている。日本における“侘び寂び”の息づかいを感じられるような独特のセンスが光る。
スタッフの知識量も深い! 唯一無二の美を持つ店。
住所:東京都港区東麻布3-3-8 福神館102号
TEL:080-3255-6891
営業時間:11:00~19:00
定休日:不定休
ギャラリーを兼ね備えたようなショールーム。来店は事前予約制。メール(objetdart@initialjapan-inc.com)にて連絡を。