カラダを「整える」 【薬膳料理】カラダを温め、巡りを良くするレシピ。

LEARN 2022.12.18

予防医学のメソッドを用いた薬膳料理でより良い生理を迎える準備をしよう。

食、運動、睡眠のバランスを食材に注目してキープする。

女性ホルモンを整えるためには、日々の食事が大切。料理家で国際中医師でもある井澤由美子さんに聞くと、「ホルモンを整えるには食、運動、睡眠という3つの柱があり、それを支える食材を摂っていけば、体内の巡りをサポートします。ホルモンは血流に乗っていくので、血管の弾力性を保ち、血流をキープすることが特に大切です」と教えてくれた。今回は、3つの柱に効くレシピを中心に、薬膳と現代栄養を組み合わせた料理をレッスン。

女性ホルモンが少なくなると、血管が締まりがちに。血の巡りを良くするスパイスは、白湯に入れて飲んでも効果あり。ほかに、玉ねぎ、ニラ、バジル、茗荷、鮭、エビ、人参、酢なども。
女性ホルモンが少なくなると、血管が締まりがちに。血の巡りを良くするスパイスは、白湯に入れて飲んでも効果あり。ほかに、玉ねぎ、ニラ、バジル、茗荷、鮭、エビ、人参、酢なども。

教えてもらったのは、良質な睡眠を促すスープ、カラダを潤す鍋、ホルモンバランス全体を整えるサラダ、血管を広げてカラダを温めるドリンクの4つ。「たとえばスープに入れたレモンは肝機能を上げ、疲労回復に役立ちます。精神を安定させる卵とともに、目からも幸せを感じられてホルモンに良い影響を与えるイエローで統一しました」。食材それぞれの役割を知っていけば、普段の料理にも簡単に取り入れられそう。

「卵とレモンのチキンスープ」

レモンと鶏胸肉で疲労を回復し、黄色い卵スープで良い眠りへ。
レモンと鶏胸肉で疲労を回復し、黄色い卵スープで良い眠りへ。

[ 材料 ]作りやすい分量
卵 ......................................................................... 3個
レモン .................................................................1個
(ポリ袋にレモン薄切り2、3枚と塩小さじ1/2を入れ、袋の上からなじませてレモン塩を作る。残りは果汁を搾る)
鶏胸肉 ................................................... 1枚(300g)
塩麹 ... 大さじ1と1/2(塩のみの場合は小さじ1/2)

[ 作り方 ]
1.鶏肉に塩麹をなじませて30分から一晩おき、ざっと洗って鍋に入れる。水650㎖を注ぎ、レモン塩を加える。火が通るまで中弱火でゆっくりと煮る。冷めたら鶏肉を取り出し、食べやすくほぐす。
2.ボウルに卵をよくときほぐし、1の冷ましたスープを1カップ分加えて混ぜる。
3.鍋を中弱火にかけ、かき混ぜながら2を入れてレモン果汁を加える。器にほぐした鶏肉と鍋の中のレモンを置き、温まったスープを注ぐ。

「カラダ潤う白い薬鍋」

じんわり温める、美肌まっしぐらの一杯。
じんわり温める、美肌まっしぐらの一杯。

女性ホルモンを整える鶏手羽、カラダを温めるスパイスや大根、肺を潤わせ腸にも良い白きくらげなど。仕上げに胃の調子を整えるナツメグを振っても。

[ 材料 ]2~3人分
白きくらげ ...................1/2カップ分
干し生姜 ................................. 5、6枚
葛きり .......................................... 70g
大根 ............................................ 250g
手羽先 .......................................... 8本
ナツメ .......................................... 2個
塩麹 .......................................大さじ2(塩のみの場合は小さじ2)
粒胡椒 ........................................ 10粒

[ 作り方 ]
1.白きくらげはたっぷりの水から1時間下ゆでし、ザルに上げる。手羽先はポリ袋に塩麹とともに入れてなじませ、30分から一晩おく。大根は少し厚めの半月切りにする。
2.鍋に1を全て入れ、かぶるくらいの水、干し生姜、ナツメ、胡椒を加え、フタをして中弱火で40分ほど煮る。表示通りに戻した葛きりを加え、2~3分煮る。

13品目の栄養素が摂れる「豆腐とお魚のバランスサラダ」

良質なタンパク質と野菜でカラダ全体をケア。
良質なタンパク質と野菜でカラダ全体をケア。

動物性タンパク質の中でも井澤さんのおすすめはサバ。コンビニの塩サバでもいいというから気軽だ。干してビタミンDを増やしたきのこで旨みも増強。

[ 材料 ]2人分
サバの干物 .................................. 2枚
木綿豆腐 .................................. 1/2丁
しいたけ ...................................... 2枚
ミニトマト ............................2~3個
葉野菜 .........................................適宜
乾燥わかめ .....................................4g
ターメリック、片栗粉、すりごま、塩............................................ 各適宜
ごま油 ........................大さじ1と1/2
(A)
ヨーグルト ....................大さじ3
マヨネーズ ....................大さじ1
粒マスタード、はちみつ、塩麹 ...............................各小さじ1

[ 作り方 ]
1.しいたけは手で割いて30分天日干しにする。乾燥わかめは戻す。豆腐とサバの余分な水気をふき、全体に軽く塩、ターメリック、片栗粉の順にふって、余分な粉を落とす。
2.フライパンを中火にかけ、ごま油をなじませ、1の豆腐とサバをこんがりソテーする。脇でしいたけも焼き、軽く塩をふる。
3.器に1のわかめ、食べやすく切った野菜と2の豆腐、サバ、しいたけを盛り、混ぜたAをかけ、すりごまをふる。

「酒粕と黒糖のシナモンコーヒー」

とろりと甘く、血流を促すホットドリンク。
とろりと甘く、血流を促すホットドリンク。

血管を広げて血流をアップさせてくれるコーヒーは二日酔い緩和の定番アイテム。カラダを温める酒粕、黒糖でまろやかな甘みに。シナモンや生姜もお好みで。

[ 材料 ]2杯分
コーヒー ...............................2カップ
練り酒粕(柔らかく熟成している酒粕が望ましい).......大さじ2~3
黒糖 .............................................適量
シナモンパウダー ......................適量

[ 作り方 ]
コーヒーを沸かしながら、酒粕、黒糖を入れる、混ぜながら好みの状態まで中弱火で煮溶かす。カップに注ぎ、シナモンパウダーをふる。

photo : Kenya Abe text : Kahoko Nishimura

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