仕事で差をつけるために 業界のプロフェッショナルがOFFの時にしているルーティン。vol.2
仕事で差をつけるには、プライベートでルーティンを持っていることも大切。医師、ファイナンシャルプランナー、バーテンダーなど職種の異なる6人にオフの習慣を聞いた。
1.“もっと成長するために続けていきたい3カ条”/〈ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町〉バーテンダー・花田美咲(はなだ・みさき)
スキルアップに繋がった、私のリフレッシュ習慣。
「元は癒しだった習慣が、仕事にも生きています」と花田美咲さん。「バーテンダーはお客さまが飲みたい一杯をお出しするのはもちろん、心地よく過ごしていただくことも大切です。頭の回転や表現力が求められるため、バーとは違う空気感のカフェを巡ったり日記を書いて気持ちを整理することで、アイデアや会話の引き出しが増えたと感じます」帰宅時間も不規則なため、体調を整える温活も3年続けているとか。「湯船に浸かる、休憩時間は常温のドリンクを飲むなど無理のない範囲で続けています。最高のパフォーマンスを発揮するためにも、心身をいい状態にキープしていきたいですね」
1.一日の終わりに、その日の思いをしたためる。
高校3年生から続けている日記は、シンプルな〈torinco〉の手帳に。カクテルのレシピをイラストに起こしたり、その日に感じたことを綴ります。読み返すと自分の成長過程がわかりますし、考えを文字に残すことで、より仕事への責任感も芽生えてきます。
2.体調を安定させてくれる温活は欠かせない。
湯たんぽなどの温活グッズを集めるのも楽しみで。ほかにも湯船に温熱効果があるバスソルトを入れるなど、体を芯から温めています。最近はハーブ系のお酒をお湯割りで飲むのもマイブーム。これらを続けていたら、平熱が0.5度ほど上がったんですよ。
3.カフェ巡りをしながら、接客術をインプット。
コロナ禍でお酒が出せなくなった時期に、ノンアルコールドリンクを勉強するために始めました。今では趣味になっていて、週3ほどのペースで巡っています。バーにはない雰囲気やメニューに刺激を受けるのと同時に、接客のヒントにもなっていますね。
Profile…花田美咲(はなだ・みさき)/1991年、青森県生まれ。〈ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町〉の〈SkyGallery Lounge Levita〉に勤務。自身のカクテルが多数のコンテストで賞に輝いている。
2.“昼夜問わない生活にリズムをつけてくれるもの”/〈ANAラインメンテナンステクニクス〉整備士・北村萌華(きたむら・もえか)
体をブラッシュアップして働きやすい状態に。
〈ANA〉の整備士として働いて8年目の北村萌華さん。毎日飛び立つ機体の安全運航を担い、やりがいは大きいがその分体力と神経を使う仕事だ。「朝5時から働く時もあれば、夕方から朝方までの夜勤ということも。ということは、食べる時間もまちまちになってしまいます。体力勝負なので食事はしっかりと食べたいのですが、不規則だと太ってしまうのではと気になって」。そこで、毎日のストレッチと筋トレを始めたそう。「整備士は国家資格の勉強をしたり、英語のマニュアルを読んだりと、頭を使うことも多いんです」。オフの時間にどれだけ休めるかが鍵になっているようだ。
1.筋トレとストレッチで体をメンテナンス。
体型維持のために始めたエクササイズ。だいたい寝る前に、フォームローラーで筋肉をほぐしたり、腹筋をしたりしています。始めてみると、体力はつくし、体が柔らかくなったことで怪我の防止に繋がっています。思わぬ効果があってうれしいですね。
2.試験前の勉強期間でも睡眠時間は削らない。
私の仕事は飛行機の種類ごとに国家資格を取らなければいけないので、8年目でも勉強は尽きません。丸一日勉強しなければいけない時でも、絶対に7時間は寝るようにしています。寝不足で仕事をしたら、体力も判断力も落ちてしまって危険ですから。
3.音楽や映画から英語を取り入れる。
整備士はタイヤひとつ交換するのにも必ずマニュアルに従って作業しますが、全部英語で書いてあるんです。専門用語はもちろんですが、基本的な単語もスッと読めるように、歌詞を見ながら音楽を聴いたり、英語で映画を見たりと工夫しています。
Profile…北村萌華(きたむら・もえか)/2015年入社の28歳。エアライングループの整備部門に所属。日々運航する飛行機を整備している。昼間にできない大きな作業があるため、夜勤が多めの生活。
3.“仕事とは違う頭の使い方をする”/料理ユニット〈and recipe〉・小池花恵(こいけ・はなえ)
五感を刺激する新しいことに挑戦して。
写真家のマネージメントの傍ら、料理ユニット〈and recipe〉で活動する小池花恵さんは、長くタレントのマネージャーだった。「芸人さんを担当していた時、韓国ロケがたくさんあって。食べ物も人も大好きだったのに、ハングルが全く読めなかったのがずっと気にかかっていたんです」。数年後、韓国語を習得し、現在では人に教えられるまでに。「今は中国語の先生と教え合っています。違う言語の中にいるのって、なぜか癒されるんですよね」パンやキムチを作るのも同じ。「五感をフルに刺激される感じと発酵の力を借りないとおいしくならないドキドキ感。おすすめです!」
1.じっくり作るキムチで文化や歴史に思いを馳せる。
パンと同じ発酵ですが、これはこれでまた違う感覚。完成までかかる時間の長さも違うし、理科の実験みたいに結果を待つのが楽しいんです。パパッと作れる料理の時には考えもしない、食文化の歴史を調べてみたりして、豊かな時間になりますよ。
2.違う言語を学んでみる。
私の中で一番リラックスするのが語学の勉強。本当は海外旅行が一番なのですが……。英語を習い直すよりも、全く知らない言葉の方が面白い。中国語に加えて、新しくウクライナ語も始めてみました。朝、子供を送り出した後が一番集中できます。
3.在宅ワーク中にパン作りも並行。
パンって、どれくらい発酵させたらいいか、どんな手触りになったらいいか、正解がわからなくて面白い。発酵したら温かくなったり。普段の料理より時間がかかるものだし、手で直に作るものって新鮮です。焼きたて3分以内のパンのおいしさといったら!
Profile…小池花恵(こいけ・はなえ)/〈吉本興業〉〈ほぼ日〉でのマネージャー経験を経て、現在に至る。写真家のマネージメントの傍ら、料理と旅にまつわる情報を自社のサイトで発信中。