お気に入りの器を活躍させるには? 器スタイリスト・竹内万貴さんから教わる、器を使い分けるコツ。
大好きなものを集めると日々の生活が心から豊かになるもの。器好きが高じて、器スタイリストになった竹内万貴さん。お気に入りの数々の器とその活用法を聞きました。3月28日(月)発売Hanako1207号「大銀座こそナンバーワン!」よりお届け。
お気に入りの器を活躍させるには。
1. 夏は冷蔵庫でキリッと冷やして。
金工作品をメインに作る、さかのゆきさん作。夏場は冷蔵庫に入れて冷たさをキープさせ、お豆腐やカルパッチョなどの冷菜やフルーツを盛り付ければ涼しさを演出できる。
2. 限定せずに、幅広い使い方ができる。
白いハケ目が印象的な一皿は緑の食材がよく映える。ラフに料理を盛り付けてもおしゃれに決めてくれて、平茶碗としても使えるなど用途を選ばない万能さがお気に入りポイント。
3.シンプルだからこそ、複数枚持っておきたい。
昭和に量産されたデッドストックをはじめ、中国や韓国など海外のシンプルな白い磁器を好んでよく購入するという竹内さん。よく見ると一つひとつ色味や形が微妙に異なる器たちは、サイズ違いでたくさん持っておきたくなるほど便利。
4.グラスは飲み物用だけでなく小鉢としても。
沖縄の再生ガラスを使用したグラス。気持ち小さめを選べば、テーブルにほかの食器と並べたときに悪目立ちせず、よくなじんでくれるからいい、と竹内さん。飲み物はもちろん、ヨーグルトやアイスなどの甘味、酢の物も入れたりして愛用している。
5.おやつ時間のお供に欠かせない。
ウッドターニングと呼ばれる、生木から器を削り出す技術の第一人者である木工家・須田二郎さんが作ったプレート。素材に逆らわない個性を生かした形が竹内さんの好み。お菓子やパンをちょこんとのせたシンプルな使い方がよく合う。
棚にぎっしりと詰まった器と一緒に暮らす毎日。
器スタイリストである竹内万貴さんの自宅に伺ってみると、骨董屋さんで購入したアンティークの食器棚いっぱいにさまざまな種類の器が入っていた。「器屋さんはもちろん、バザーやフリーマーケット、旅先などで好みの食器を見つけたら購入します。アジアンヴィンテージ、民藝、作家ものだけでなく、量産系もこれだ!と思ったら手に取ります」使う食器は、何を盛るかで替えるのもコツだそうだ。「その日の献立を考える前に、先に使う器を決めるのも楽しい」と、器ありきでメニューを決めることも。仕事でも私生活でも大好きな器に囲まれた生活を送る今。「たくさんの器に愛情を注ぐのが楽しみです」
Navigator…竹内万貴(たけうち・まき)
器ギャラリーで仕入れや企画などを担当した後、器スタイリストとして独立。雑誌や書籍、広告で器のセレクトや盛り付けの提案を行っている。