⿇布⼗番〈⿃善瀬尾〉、〈東京ステーションホテル瀬尾〉出身者が独立! コースが御味酒からスタート!銀座に〈焼⿃ ひら野〉がオープン。
焼鳥の名店で知られる⿇布⼗番〈⿃善瀬尾〉、〈東京ステーションホテル瀬尾〉で計18年経験を積んだ平野郁侍氏が2022年2月17日、銀座に自身の名を冠した〈焼⿃ ひら野〉をオープン。御神酒ならぬ“御味酒”や近火強⽕で焦げを育てる焼⿃が味わえると聞き、早速伺ってきました。
⿇布⼗番〈⿃善瀬尾〉出身!焼鳥歴18年の職人がオープンした銀座〈焼⿃ ひら野〉。
昭和通りから花椿通りへと入った銀座8丁目に店を構える〈焼⿃ ひら野〉。木の温もりを感じるカウンター12席、4〜6名で利用できる個室1室が完備された、上質で落ち着いた雰囲気の焼鳥店です。
店主の平野郁侍氏は、⿇布⼗番〈⿃善瀬尾〉にて10年、〈東京ステーションホテル瀬尾〉にて8年店主を務めあげた人物。〈焼⿃ ひら野〉では鶏の味わいを存分に楽しんでもらえるようにと、伝統⼿法である「近⽕強⽕」を⽤いて、扇ぎ、⽕あたり、タレつけなど串の焼きにこだわっています。
近⽕強⽕には⽂字通り⽕⼒の強さから、古来より「焦げを育てる」という⾔い回しがあります。鶏肉を強⽕かつ短時間で仕上げることにより、旨味や⽔分を逃さず、程よくついた焦げ⽬が⾵味となり、味わいを深めています。
御味酒からはじまる焼⿃コース!
料理はおまかせコース(8,000円〜)のみ。お好みで串を追加オーダーすることもできます。
席に座るとすぐに振る舞われるのが、⼀般的な神饌での御神酒ならぬ、御味酒。〈焼⿃ ひら野〉の「味わい」をまっさらになり楽しむため、⽇本酒で⼝清めを⾏うという同店ならではの所作になっています。御味酒に使⽤されている⽇本酒は、⿅児島県の⻄酒造が特別に仕上げた「天賦 純⽶大吟醸」です。
季節を感じる日本料理と、鮮度の良い焼鳥が交互に楽しめる至福。
この日のコースは「春野菜のサラダ」からスタート。スナップエンドウのフレッシュな甘さや白クラゲのコリッとした食感、クレソンや菜の花のほろ苦さが春の訪れを感じさせます。
続く二品目は「アコヤ貝の玉地蒸し」。卵と出汁を合わせた玉地蒸しでありながら、ベシャメルソースが忍ばせてあり、意外性のある一品です。
一品料理に続いて、焼鳥の一串目として首肉「セセリ」が登場。“焼⿃の真髄は鮮度に在り”を謳う〈焼⿃ ひら野〉では、あえてブランドにはこだわらず、鮮度を重視した仕⼊れを実現できる「甲斐信⽞どり」を使⽤しています。
⼭梨・長野・静岡と限定された農場で飼育された「甲斐信⽞どり」は、綺麗な⽔と空気に触れ雑味もなく、ジューシーな味わいが特徴。セセリもフルフルとした食感ながら、噛むほどにうま味も溢れ、自家製の和がらしが味の輪郭を際立たせてくれていました。
二串目は、胸肉と手羽元の間の部位である「胸小肉」という珍しい部位の焼鳥。胸肉ながらジューシーな味わいが特徴で、皮目のパリッとした食感も楽しく、柚子胡椒がよく合います。
串の後は再び一品料理の「仙台麩と季節のおでん」。優しいお出汁の味が染みた菜の花、食感が残った筍、大根に、辛さ控えめな福井の地がらしを添えていただきます。
その後再び「ハツ」で串のターンへ。〈焼⿃ ひら野〉特注の〈やげん堀〉の七味唐辛子と山椒をかけていただきます。小粒ながら、グニュっとした食感で、鮮度の良さを感じさせる味わいです。
「レバー」もお好みで山椒をかけていただきます。中がレアな仕上がりでプルっと口の中で弾けたと思ったら、ジュワッと濃厚なレバーの味わいがとろけだし、火入れの妙が光ります。
「膝軟骨」という珍しい部位も登場。コリコリとした軟骨ならではの食感ながら、正肉のような味わいも感じられました。こちらもお好みで七味唐辛子をかけてどうぞ。
コースの〆は、「そぼろ飯」「親子丼」「稲庭うどん」からお好みを選べるようになっています。「そぼろ丼」は千葉県産の濃厚な卵黄をトッピングしており、そぼろもたっぷりのった白米が進む味わいです。
ちなみにご紹介した以外にコースではさらに串が2〜3種、一品料理が1品登場します。伝統を継承しながらも新しい事に取り組み、⾁を串に刺して焼くというシンプルな料理の可能性を追求する〈焼⿃ ひら野〉。名店出身者の腕前をぜひ堪能してみては?
〈焼⿃ ひら野〉
■東京都中央区銀座8-12-15 1F
■03-6281-5958
■16:00~23:00(完全予約制)
■日休
■公式サイト