ドライヤーと美顔器を合体! あの大ヒット商品はどうやって誕生したの?〈YA-MAN〉の「リフトドライヤー」開発者にインタビュー。

LEARN 2022.01.03

2021年10月に発売された、リフトアップケアもできるドライヤー。なぜドライヤーと美顔器が合体したのか?多くの人が抱いたであろう疑問を、開発者にぶつけました!今回は、〈YA-MAN〉の「リフトドライヤー」開発者にインタビューしました。

〈YA-MAN〉の「リフトドライヤー」

大風量で髪を乾かすドライヤーに、表情筋を刺激する振動と化粧品の浸透を高めるイオン電極を搭載したアタッチメントが付属。サイズ:W5.8×H18.3×D20.1cm 414g 55,000円(ヤーマン 0120-776-282)

Q.1 どうしてドライヤーと美顔器を合体させたの?

中央の電極からは化粧品の浸透を高めるパルスを放出。ヘッドの裏側には振動モーターが内蔵されている。
中央の電極からは化粧品の浸透を高めるパルスを放出。ヘッドの裏側には振動モーターが内蔵されている。

ヤーマン史上初となった異種融合のきっかけは、2,300人の方を対象に行った美顔器に関するアンケートだったそう。「美顔器を使ったことがあると答えた方は多かったのですが、同時にその半分が続かなかったとも回答。せっかく買っても続けなければ効果が出ないしもったいない。そこでとにかく続けやすい美顔器を作ろうと、日々使うアイテムである“ドライヤー”と合体させるアイデアが生まれました。お風呂上がり、髪を乾かす時間に美顔器で顔も頭皮もお手入れをする。これなら毎日取り入れやすいと気がついたのです」(ヤーマン 製品開発担当・吉田誠さん)

Q.2 開発に一番時間がかかったのはどんなところ?

ドライヤーの温風をそのまま顔に当てたら大惨事。そんな懸念を払拭する仕組みに工夫をこらした、という吉田さん。「リフトヘッドを装着して初めて美顔器のモードが選べるようにして、さらに熱と風を精密に制御するモーターを開発しました。その分、リフトヘッドには思う存分高い機能を搭載しています。表情筋を刺激する1分に約6,000回の振動、肌感度を上げる約39℃の温感、美容成分の浸透を助けるイオン電極に、エステでも使われている赤色LEDまで。頭皮に使えるスカルプモードまでついていて、単体の美顔器に負けない手応えを得られるはずです」

Q.3 開発のトホホ話を教えてください!

「女子社員に厳しくダメ出しされたことです(涙)。美顔器がついているものの、ドライヤーが優れていることは大前提。この点をバッサリ切られました。“前の機種がいい”とか“誰も買わない”とか。そこで、ドライヤーもグレードアップ。髪にダメージを与えにくい約60℃の低温、大風量、静電気を抑えるイオンリセットテクノロジーと、直線的な風を送る設計を盛り込みました。このすごさは、使ってすぐ実感できると思います。風を当てただけで、きちんとブローしたようにまとまるんです。最終版の優秀さには、女子社員たちも太鼓判を押してくれました」

COMPANY DATA

1978年、精密電子機器メーカーとして設立。日本初の高周波脱毛器を開発するなど卓越した技術力で、家庭用機器の開発も手がける。天然のミネラルを配合したコスメブランド「オンリー ミネラル」も好評。

Navigator…吉田 誠(よしだ・まこと)

ヤーマン ブランド戦略本部 マーケティンググループ/大学で生命工学を研究し、美容や健康に興味を持つ。顔に装着するEMS“メディリフト”シリーズなどヒット作を開発。

(Hanako1203号掲載/photo : Kenya Abe text : Asami Kumasaka)

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