節水の基本を知る。 今すぐ始められる節水アクション4つ。「必要なときに、必要な分だけ」を心がけ。
浄水場で水道水を作るときも下水処理をするときも電気が使われている。お湯を使う場合は、さらに多くのエネルギーが。そもそも水は大切な資源。必要なときに、必要な分だけ、を心がけたい。
節水アクション、まずはこれからはじめよう!
1.お湯を流しっぱなしにして食器洗いはもうやめよう。
これからの季節、食器洗いは温水を使いがち。植物由来のエコ・キッチンクリーナーなら少ない水の量でもしっかり汚れを落としてくれる。エコ・キッチンクリーナー990円(マークスストア store@marcs.co.jp)
2.シャワーのお湯はこまめに止める。
シャワーを出しっぱなしにしたまま髪や体を洗うのは、エネルギーと水の無駄使い。「いちいち水栓をひねるのが面倒な人は、手元で止水できる節水シャワーヘッドに交換するのがおすすめ。ホームセンターやオンラインショップで2,000~3,000円程度で見つかります」
3.食器類は汚れの度合いで分けて洗う。
冬は食器洗いにもお湯を使いますが、このときもお湯は出しっぱなしにしないこと。「グラスと油汚れのついたお皿など、汚れの種類や度合いが違うものを一緒に洗うと、時間がかかるうえに洗剤も多く使い、汚水を増やす原因に。油汚れは、先に布などで拭き取ってから洗いましょう」
4.水道水を上手に利用する。
日本の水道水は、徹底した品質管理によって供給されているので、安心して飲むことができるおいしい水。浄水技術が上がったことで、以前に比べてカルキ臭もほとんどしない。匂いが気になる人は、浄水や煮沸をしたり、レモンやハーブを入れてハーブウォーターにするのもおすすめ。
水の省エネ&節水は“お湯”の使用量を減らす。
「節電のときに、“エネルギーを多く使うのは熱を発するとき”という話をしましたが、水も同じ。水道の蛇口から出る真水がいちばん環境負荷が少なく、そこに熱が加わることによって環境負荷が起こります。つまり、シャワーのお湯やキッチンの蛇口から出るお湯には、多くのエネルギーが使われているということ。お湯の使用量を減らすことでゼロカーボンにつながります」と、和田さん。
お風呂、洗濯、トイレ、炊事、食器洗いといった水を使うシチュエーションの中で、多くのお湯を使うのは、お風呂と冬の食器洗い。「まずは、お湯を出しっぱなしにしないこと。シャワーはこまめに止める、食器を洗うときは汚れの度合いで分けて、汚れの少ないものから洗うようにしましょう」また、日本の水道水は世界屈指のキレイでおいしい水なので、買う必要はなし!と和田さん。
「浄水技術が上がり、消毒が減ったことでカルキ臭もほとんどなくなりました。安心安全な水が各家庭に供給されています。ペットボトルの水は安全基準が水道水よりも低いだけでなく、海外で環境を壊している可能性や、輸送のエネルギーを使っていることも考えたほうがいい」電力を使って水を汲み上げ、工場でパッケージされ、お店に運搬されるまでの間に多くのCO2を排出。さらに、ペットボトルはプラスチックごみになり、リサイクル時にもエネルギーを使用することに。
「ウォーターサーバーも同様です。特にお湯や冷水が出るタイプのサーバーは、電力を常に使用している状態。つまり、水道水を飲むことがいちばんのゼロカーボンアクション。古いマンションやアパートに住んでいるなど、水道管のメンテナンス状態が気になる人は、蛇口に付ける浄水器やポットタイプの浄水器を使うといいのではないでしょうか」
Navigator…節約アドバイザー・和田由貴(わだ・ゆうき)
家電製品アドバイザー、食生活アドバイザー、環境カウンセラー、省エネルギー普及指導員など、暮らしや家事の専門家として多方面で活動。「節約は、無理をしないで楽しく!」をモットーに、雑誌やラジオ、テレビなどのメディアで活躍中。