Hanako w/ Seibu 〜わたしが出会ったお店と、その暮らし。〜 コーヒー一杯からはじまるコミュニケーション。人と人が出会うハブになる場所〈MIA MIA〉。

LEARN 2021.10.14

「池袋」駅から各駅停車でわずか2つ先ながら、のどかな空気が漂う「東長崎」駅。2020年4月、この街にオープンしたカフェ〈MIA MIA(マイア マイア)〉は、築50年の元ブティックというレトロな雰囲気はそのままに、たくさんの人が集まる場所へと変わりました。オーナーのヴォーンさん、理恵さんの2人は取材中も気さくに道行く人やお客さまとのおしゃべりを楽しんでいて、〈MIA MIA〉を通る人の誰もがしばし笑顔になり、そして「またね」と手を振って去っていくのでした。

見知らぬ土地の物件との出会いから、2人のいつかの夢が動き出した。

MIA MI

東長崎には縁もゆかりもなかったヴォーンさんと理恵さんですが、昔からカフェをやりたいと、長年、物件を探していたのだそう。偶然この場所と出会い、いつかの夢が、急に動き出しました。

「私たちコーヒーが大好きなんですよ。いまだに毎日コーヒーを買いに行ってからここに来てるくらい(笑)。ヴォーンが12年ほどコーヒー屋さんを紹介する仕事をしているんですが、いつかコーヒー屋さんをやりたいねと言っていて。でも、やるんだったら“one of coffee shop”になってほかのお店と競争関係になるんじゃなくて、今まで紹介してきた人たちを守りながらやりたいと思っていて。ここだったらいろいろなコーヒー屋さんを呼んでイベントもできそうだなという絵が見えてきたんです」(理恵さん)

谷中にある〈VANER〉のシナモンロールやクロワッサンが食べられる。他にもホールのバナナブレッドやラスクなど、コーヒーにぴったりの焼き菓子がそろう。
谷中にある〈VANER〉のシナモンロールやクロワッサンが食べられる。他にもホールのバナナブレッドやラスクなど、コーヒーにぴったりの焼き菓子がそろう。

「街をおもしろくする人に入ってほしい」と考えていた大家さんとの面接で、2人は「地域の人の居場所でありながら、外からも人を呼ぶような場所にしたい」とプレゼンし、見事合格。

「〈MIA MIA〉は、オーストラリアの先住民の言葉なんです。彼らは移動しながらその先々でその場にあったものを使って小屋を作るんですが、その最初の小屋のことを“マイア マイア”と言うらしくて。この場所も、ここにある材料を使って、みんなのためのシェルターになったらいいなって」(理恵さん)

地元の80代の大工さんと偶然出会い、施工してもらうことができました。昔の建物の面影を至るところに残しながらリノベーションし、居心地のいい場所に生まれ変わったのです。

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