Hanako w/ Seibu 〜22人のお店と、その暮らし。〜 上石神井のイベントスペース〈東京おかっぱちゃんハウス〉が目指すのは、誰もがくつろげる居心地のいい場所。
「上石神井」駅から歩いて10分ほどの住宅街にある築70年の立派な古民家。
イラストレーターのBoojil(ブージル)さんと夫の伊藤篤志さんは、2013年、この場所を住まいにしながら、イベントスペース〈東京おかっぱちゃんハウス〉をスタート。「人が集まれる場所をつくりたい」と、2人が思い描いていた居心地のいい場所から生まれる人とのつながりとは。
人が気兼ねなく交流できる場所を、いつかはじめたかった。
100平米もあるという立派な古民家は築70年。かつて三世代の家族がここで暮らしていたといいます。玄関で靴を脱いで上がると、イベントスペースとして貸し出す大広間へ。ふすまを取って3間をつなげた20畳の空間では、音楽ライブやトークイベントなどが開催され、ゆったりと過ごすことができます。昔ながらのこのお屋敷を偶然、インターネットで見つけたのは、Boojilさんがメキシコ留学から帰国してわずか2日後のことでした。
「彼と一緒に住む場所を探していたらたまたま見つけて。10LDKって書いてあって、ウソじゃないかと思って見に来てみたら本当でした(笑)。状態もすごくよくて。キッチンはリノベーションしましたが、大広間はほとんど修繕していないんです」(Boojilさん)
当初は、こんなにも広い場所に住む予定はなく、借りることにとまどっていたという伊藤さんですが、Boojilさんの熱意を受け、この場所を一緒に借りることに。伊藤さんの友人と3人でシェアしながら、人を招いてイベントを開催する“住み開き”のようなかたちで〈東京おかっぱちゃんハウス〉をスタートさせました。
台所はリノベーションし、Boojilさんと縁のあるメキシコの手書きのタイルを使ったカウンターを設置。イベント時には飲み物やランチを提供しています。新たにはじめたセレクトショップでは、メキシコの民芸品や雑貨のほか、Boojlさん、伊藤さんとご縁のある国内の作家さんの作品が並んでいました。さらに、2階には、真っ白な壁に囲まれたギャラリースペースもあり、展示会や撮影スペースとしても使われています。