チョコレート×赤ワインのペアリングに感動! 「ジャクソン・ファミリー・ワインズ」のスペシャルランチをレポート。
アメリカで最も多くの受賞歴を持つ「ケンダル・ジャクソン」と、米ワイン誌で評価されている「ラ・クレマ」。この2つのワイナリーを擁するのが、カリフォルニアのワインメーカー〈ジャクソン・ファミリー・ワインズ〉です。
このほど、専属シェフのロバート・ニエト氏が来日。プレス向けのスペシャルランチにご招待いただき、ニエト氏によるカリフォルニア・キュイジーヌと、ワインとのペアリングを味わってきました。
〈CHOP STEAKHOUSE〉でランチ会がスタート!
スペシャルランチが開催されたのは、「東京アメリカンクラブ」3階にある〈CHOP STEAKHOUSE(チョップステーキハウス)〉。
会場に到着すると、すでにワインボトルがずらり!
席にはネームプレートまで用意されていて、胸が高鳴ります。
ワイングラスが6脚並んでいました。……ということは、6種類のワインと料理のペアリングを楽しめる!
専属シェフのニエト氏はパティシエとしても活躍されていて、「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」という権威ある大会で今年優勝されたとか。
今回はカベルネ・ソーヴィニヨンやジンファンデルなどの赤ワインに合わせて作られた、オリジナルデザートが登場するとのことでした。
これは期待大!
「ヴィントナーズ・リザーヴ・シャルドネ」×「ソペ」。
スターターは、ケンダル・ジャクソンの「ヴィントナーズ・リザーヴ・シャルドネ」と「ソペ」。
“ソペ”とは、コーンケーキがベースとなったメキシコ料理で、トルティーヤを厚くして揚げたような食べ物。その上にピクルス、チーズ、コリアンダーがのっていて、酸味がちょうどいい!
「ヴィントナーズ・リザーヴ・シャルドネ」は、創業者のジェス・ジャクソン氏が1982年に初めて造った、「ケンダル・ジャクソン」のもともとのスタートといえるワイン。
上質なフレンチオーク樽とアメリカンオーク樽を使用しているため、ほどよい樽香がして、リッチな味わい。ジューシーな果実味が、コーンの香ばしさによくマッチングしました。
「グランド・リザーブ・シャルドネ」×「ロブスター」。
ケンダル・ジャクソンの「グランド・リザーブ・シャルドネ」と合わせるのは、ポーチドロブスターとフレッシュマンゴー、オレンジ、アボカド、そこにライムのフレーバーもあるベネグレットドレッシングを加え、オリーブオイルで仕上げたという一品。
「グランド・リザーブ・シャルドネ」は、サンフランシスコの南にあるモントレーと、ロサンゼルスの南にあるサンタ・バーバラでそれぞれ育ったブドウをブレンドしています。
テロワールの特徴が出た最上位のブドウだけを使用しているそうで、醸造家のランディ・ ウロム氏は、このワインと甲殻類の組み合わせがとても好きなんだとか。
2つの畑は西海岸と東海岸で分かれていますが、いずれも海洋沿いの立地ということもあり、シーフードが合います。
トロピカルフルーツのようなニュアンスがあるので、マンゴーやオレンジとのバランスが絶妙!
「ソノマ・コースト ピノ・ノワール」×「マイタケのフリット」。
「ソノマ・コースト ピノ・ノワール」と合わせるのは、水の代わりに赤ワインを使って揚げたというマイタケのフリットと、赤ワインのリゾット。リゾットには醤油が使われていて、ゴマとネギがちらしてあります。
醤油の滋味と赤ワインの相性が絶妙で、個人的にはこのマリアージュがとても好みでした。
太平洋沿岸部に広がるソノマ・コーストの畑は、雨量の多い冷涼な海洋性気候と、ミネラル分に富んだ土壌が特長。
濃密な果実やカカオ、スパイスのようなニュアンスを持ちながら、きれいな酸とタンニンが広がるピノ・ノワールは、繊細さも持ち合わせているため、和食にも合いそうです。
「グランド・リザーヴ・カベルネ・ソーヴィニヨン」×「サーロインステーキ」。
ケンダル・ジャクソンが所有する畑から採れるブドウのうち、上位10%のみを使用した「グランド・リザーヴ・カベルネ・ソーヴィニヨン」と合わせるのは、サーロインステーキ。
玉ねぎを高温で炒めたビュレと、オリーブオイルとローズマリーでコンフィしたポテトが添えられています。
タンニンがしっかりして力強い果実味がありつつも、非常にエレガントなワインなので、肉との相性が抜群です!
「グランド・リザーヴ・カベルネ・ソーヴィニヨン」は5,400円。自宅でステーキを焼いて合わせるだけで、かなりのご馳走になりそう。
「ヴィントナーズ・リザーヴ ジンファンデル」×「チョコレートブディーノ」。
ニエト氏の真骨頂は、なんといってもデザートとワインのマリアージュ!
「ヴィントナーズ・リザーヴ ジンファンデル」に合わせるのは、「チョコレートブディーノ」です。
チョコレートプリンとチョコレートシャーベット、チョコレートムースにチョコレートケーキと、チョコレート三昧!
チョコレートムースは、脱水させたあとに3時間オーブンで乾燥させているとのことで、クッキーのようなサクッとした食感。
ブラックベリーのソースが添えられていて、ジャミーなジンファンデルとチョコレートの“つなぎ”のような役割をしてくれます。
ジンファンデルはカリフォルニアを代表するブドウ品種のひとつ。
この品種は初めて飲みましたが、果実味のしっかりとした、凝縮感のあるワインでした。
「ジャクソン・エステート・ホ-クアイ・マウンテン・カベルネ・ソーヴィニヨン」×「コーヒームース」。
出てきた瞬間、思わず「わぁ!」と歓声を上げてしまったこちらは、コーヒームース。
チョコレートでできたカップの中に、コーヒービーンズを華氏500度で4分ベイクしたもの。熱を加えた時にでてくるオイルをムースに入れたそう。
コーヒーの風味と赤ワインがこんなにも合うの!? と驚きを隠せませんでした。
ムースの上にはハイビスカスのジェルがのっています。
単一畑で育った厳選ブドウのみを使用する、ハイグレードなシリーズ。このカベルネ・ソーヴィニヨンは、火山性土壌のマヤカマス山地で採れるブドウを使っています。幾重にもなった複雑味が芳醇で、長い余韻を楽しめます。
オリジナルレシピを公開!
残念ながら、このランチは今回限定だったので、読者のみなさんに体験していただくことはできませんが、ニエト氏のレシピを教えてもらいました!
「チョコレートブディーノ」8人前の作り方
【チョコレートプリン】
ゼラチンシート……………………2枚
水…………………………………………25g
牛乳………………………………………150g
生クリーム……………………………100g
砂糖………………………………………50g
塩…………………………………………1g
卵黄……………………………………… 2個
小麦粉(玄米粉)…………………… 10g
チョコレート(カカオ70%)……115g
暖かいコーヒー…………………………60g
1)ゼラチンシートを10分~15分水につける。
2)中鍋に 牛乳、生クリーム、砂糖25g、塩を入れ中火にかける。
3)中ボールに卵黄、小麦粉、残りの砂糖を入れよく泡立てる。
4) 3)のボールに2.を加え、70℃くらいになるまで火にかける。
5) 4)を火から下ろし、ゼラチンを加えた後チョコレートと混ぜる。 よく混ざるまで泡立てからコーヒーを加える。小さいボールに移し、冷蔵庫で冷やす。
【パリパリ・チョコレートムース】
卵白…………………………………………80g
砂糖…………………………………………25g
溶かしたチョコレート………………60g
卵黄…………………………………………25g
1)砂糖を入れた卵白を角が立つまで泡立てる。
2)中ボールにチョコレートと卵黄を混ぜ、ゆっくりと卵白と混ぜ合わせる。
3)1/2サイズの焼型に入れて 80~90℃のオーブンで3時間焼く。
【デビルケーキ】
ケーキフラワー(薄力粉)…………187g
ココアパウダー………………………… 35g
塩………………………………………………4g
ベーキングパウダー …………………… 5g
ベーキングソーダ…………………………4g
ショートニング ……………………………105g
砂糖 ……………………………………………250g
卵…………………………………………………3個
牛乳………………………………………………215g
バニラエッセンス……………………………4g
1)中ボールに小麦粉、ココア、塩、バーキングパウダー、ベーキングソーダを振るい入れる。
2)中ボールにショートニングと砂糖をよく混ぜ、卵に加える。
3)2)へ牛乳を加え、1.の材料とよく混ぜ合わせる。
4)3)を油をひいた8X8四方の天板に流し入れ、約160℃のオーブンで12分焼く。
5)30分余熱をとる。 4x1四方に切る。
【ブラックベリー ソース】
ブラックベリーピューレ………………250g
砂糖………………………………………………25g
ペクチン(リンゴ) ……………………………3g
1)小ポットでピューレを中火にかける。
2)砂糖、ペクチンを混ぜる。
3)ピューレに2)を加え混ぜ2分間加熱した後、よく冷やす。
【ココアニブ】
カカオニブ……………………………………100g
砂糖………………………………………………40g
塩………………………………………………… 1g
水…………………………………………………10g
1)全材料を混ぜ合わせる。ベーキングペーパーを敷いたパンの上に広げる。
2)約150℃のオーブンで8分焼く。よく冷まし、小さな容器に入れる。
【チョコレート ソルベ】
ミルクパウダー………………………………30g
砂糖………………………………………………45g
凝固剤…………………………………………… 3g
水…………………………………………………375g
転化糖……………………………………………25g
チョコレート(65%)……………………144g
1)ミルクパウダー、砂糖、凝固剤を混ぜる。
2)小さなポットに水と転化糖を混ぜ、約45℃まで温める。
3) 1)を混ぜ合わせ、約70℃まで加熱する。
4) 3)をこして、チョコレートと混ぜ合わせたものをアイスクリームマシンに入れる。
※これらすべてを盛り付ける。
とても手の込んだレシピなので、なかなか自宅では実践しにくいかもしれませんが、もしワインとのマリアージュを試してみたい方は挑戦してみてくださいね。
ワインはエノテカ・オンラインで注文可能です。