Hanako新プロジェクト始動! 銀座名物の苺のショートケーキが「カプセルトイ」に!大銀座の定番・新定番を集めたカプセルトイ製作を特別リポート。
Hanako初の試みとして、大銀座の定番・新定番を集めたカプセルトイを現在製作中!なかなかお目にかかれない製作風景を、今回は特別にリポートしていきます。
小さなトイに思いを込めて。集めて楽しい大銀座いいもの。
雑誌Hanakoでは、これまで年2回の大銀座特集を長年刊行し、さまざまな視点から大銀座の魅力を紹介してきた。そして今回、取材をしていくなかで出会った作り手の技や思い、この街を支えてきた逸品などを形にして、もっと多くの方に届けたいと考えた私たちは、新たなメディアコンテンツとしてカプセルトイに注目。小さなトイに思いを込めて、Hanako史上初の製作に挑戦している。プロジェクト実現のためタッグを組んだのは、「純喫茶シリーズ」など個性的でコアなカプセルトイを手がけてきた〈ケンエレファント〉。製作にあたり専門的な部分のアドバイスをもらいながら、より良いものをお届けするため邁進中だ。それでは早速、製作風景を覗いてみよう!
【デザイン】
1.まずはデザインの3Dモデリング作業から。実際にケーキを購入して、色や形、質感をチェック。正面、上、下と様々な方向から撮影などを行い、構成を練っていく。
2.専用のPCソフトを使い、デザイン起こしスタート。ケーキの土台は立方体、苺や上のクリーム部分は球体と、パーツごとに9ケーキの形を起こして組み合わせていく。
3・4.断面のスポンジ部分は、何百種類もあるテクスチャーブラシの中からカスタムし、入念に再現。気泡の入り方までバッチリだ。モンブランのクリーム部分は、細長い形状のブラシを使って重ねていく。シミュレーションで色を付けることも。
【3Dプリント】
5.完成したデザインを取り込み、3Dプリンター用のデータを作成。実際のカプセルトイの寸法(約4〜5cm)に合わせてサイズ比率も変更していく。底の部分まで綺麗に印刷するため、あえて傾けたデータを作るそう。
6.プリンターのセッティング。解像度の設定も、ここで行う。転送したデータの最終確認をして、サンプル作りスタート。
7. 3Dのプリントは、UV硬化樹脂と呼ばれる液体に、紫外線を当てることで成型。専用の天板フィルムに吹きつけるように、1つの階層ごとに0.02mmずつ形作られていく。
8.約4時間後、出力が完了!このまま最後の仕上げに。
【仕上げ】
9.機械から取り出し、サンプルを丁寧にヘラで削ぎ落として、アルコールで洗浄する。成型していく際に固まりきらなかった部分(レジン)を、ここで洗い落としていく。
10.洗浄が終わったら、下の土台部分をニッパーでカッティング。本体を傷つけないよう、1本ずつ慎重に切り離していく。
11.切り離しが完了したら、サンプルの感触を確認し、柔らかい部分が残っている場合は、再び固めていく作業に。紫外線を当てる専用の機械で、様子をみていく。目安は約15分。
12.しっかりと固まったのを確認したら、ついにサンプルの完成!既に本物顔負けの精巧な仕上がりに。
【サンプル完成】
この後、ケーキのほか、カプセルに封入するサンプルを全てそろえて、生産工場に納品。生産用の型(金型)の作成と、ペイントマスターと呼ばれる塗装作業の工程を経て、完成だ。特に塗装作業は一つ一つ手作業で時間を要するため、年内納品を目標にこちらも急ピッチで製作中!
大銀座ガチャは2021年3月発売予定!
今回ご紹介した3つの定番・新定番のラインナップをそろえたカプセルトイは、2021年春の大銀座特集に合わせ、全国1500カ所で発売予定。それぞれのバックストーリーに触れながら、大銀座を支えてきた技と知恵の数々を、あなたの街でも手にとってみるチャンス!今後のインフォメーションや告知は、本誌もしくは公式webサイト「Hanako.tokyo」をチェックして。残りのラインナップも乞うご期待!
カプセルトイを手がけるプロ集団、〈ケンエレファント〉とは?
9月某日。取材のためオフィスを訪ねると、まるでテーマパークのような空間が広がっていた。彼らが手がけた作品の数々が一面に飾られていたのだ。大人もワクワクする個性的で精巧なミニチュアフィギュアは、〈ケンエレファント〉の歴史を物語っていた。ノベルティアイテムの会社として2000年に創業、ボトルキャップのフィギュアプロジェクトなど目新しい商品の企画・製造をすることで急成長し、フィギュアメーカーとしての地位を築く。
日本を代表するアーティスト・大竹伸朗氏の作品などをフィギュア化、カプセルトイとしての販売成功を機に、企業とのコラボ商品開発に着手。キッチンツールや駅弁のシリーズなど〝ケンエレスタイル〞を世に放っている。現在は上野、秋葉原、新橋の駅構内に専門販売店を設営。大人もつい集めたくなるカプセルトイから今後も目が離せない。
〈ケンエレファント〉
■東京都千代田区神田猿楽町2-1-14 A&Xビル 4F
■https://kenelephant.co.jp/