「人がそれぞれ家で楽しむ嗜好品。私にとってそれが精油。」 「おこもり時間にメリハリをつけてくれる」。セラピスト・加藤広美さんの“香り”のある暮らしとは?

LEARN 2020.05.12

アタッシュ・ド・プレスという仕事をしながら植物療法を学び、セラピストになった加藤広美さん。そんな彼女のおうち時間は、心を自然と切り替えてくれるスイッチとなる“香り”と真摯に向き合うということ。

香りの力が家時間に自然とメリハリを与えてくれる。

家の外までふんわりと微かにいい香りが漂う加藤さんの自宅。アタッシュ・ド・プレスの加藤さんが精油療法士の資格をとり、始めたエッセンシャルオイルセラピー「THENN(ゼン)」。勉強を兼ね、家時間の大半は精油の調合や試作に費やしているそう。

「いくつかブレンドすることでまた新しい香りが生まれる。その種類は無限」
「いくつかブレンドすることでまた新しい香りが生まれる。その種類は無限」

「朝から家にずっといる日は切り替えがしづらいので、香りで一日の時間軸を決めることが多いです。朝はローズマリー、ミントなどのスッキリとした香りでスイッチを入れ、夜はサンダルウッドなどリラックスする香りで眠りへ。アルコールや音楽など、人それぞれ家で楽しむ嗜好品があると思うのですが、私にとってそれが精油。ブレンドしてルームスプレーやバスソルト、ロールオンなどを作ったり、精油に向き合う時間は私の勉強時間でもありリフレッシュ時間でもあるんです。特に私は入浴時間を大事にしているので、気分に合わせ毎日バスソルトをブレンドしています」

精油は不調のケアとしても役立つ存在だけれど、家で気軽にオイルバーナーで焚いていることが多い。「精油を焚く時は、香りだけでなく炎を見ていることでもリラックス。家の中の香りをフラットにしたい時は、セージのスマッジに火をつけ空間をリフレッシュ。おこもり時間にメリハリをつけてくれる香りの力にいつも元気をもらっています」

【家時間のおとも】セージのスマッジで理科器具で調合を。

加藤広美さん

「気分がガラリと変わるほど、ひそかに影響を与えている香りの存在。 嗅覚も疲労してくるので、フラットに戻したくなった時は、セージのスマッジで簡単にリセットを」

【ベストツール】スポイトやビーカーなど理科器具で調合を。

加藤広美さん

「精油は濃縮された強い液体なので、慎重な扱いが必要。遮光ビンでの保存が必須です。ブレンドは、スポイト、ビーカーなどを使用し、ガラスゆえ美しい精油の色も楽しめます」

Profile/加藤広美(かとう・ひろみ)

アタッシュ・ド・プレスとして活動する傍ら、植物学、精油の科学等を学び、英国IFAのPEOTディプロマを習得。「THENN AROMATHERAPY」主宰。

(Hanako1184号掲載/photo:MURAKEN text:Maki Kakimoto)

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