本と自分の想像力を飛行機に。 おうちにいながら旅気分を味わえるエッセイ4冊。ページをめくり旅気分に浸ろう!
あの場所へ行ってみたい、見てみたい、感じてみたい…。訪れたことのない世界にもあなたを誘う、旅の本。紀行文、旅行記、フォトエッセイなどあるが、どれも一度ページをめくれば広がる世界の色や匂い、音を想像することで“自分だけの旅”が完成する。ここでは、ひと味違う切り口で旅気分を味わえる4冊をご紹介。「私もこんな旅をしてみたい...」と妄想を膨らませて、穏やかながらもエキサイティングなインドアタイムを!
1.『奇界紀行』 著・佐藤健寿
台湾から始まり、ヨーロッパ、アフリカなど世界各地を飛び回る中で出会った奇妙な世界(=奇界)を赤裸々に綴ったフォトエッセイ。写真家である自身が撮り下ろすモノクロ写真の数々は、奇妙な建物や人、街などを捉えた臨場感あふれるものばかり。彼の求める旅の真髄にも注目。(KADOKAWA/1,800円)
2.『居ごこちのよい旅』 著・松浦弥太郎、写真・若木信吾
未知の場所に動けば、そこには必ず輝きが瞬いている─。東京・中目黒やカナダ・バンクーバーなど、12の好きな街を実際に歩き“自分だけの地図”を作り上げるため、始まった二人旅。自分たちのテンポで歩いて見つけた、街との心地よい関係とは。日常を切り取ったフォトエッセイ(筑摩書房/1,900円)
3.『バッタを倒しにアフリカへ』 著・前野ウルド浩太郎
自称・バッタ博士でもある昆虫学者の著者が研究のため、バッタの大量発生によって深刻な被害がもたらされているアフリカ・モーリタニアへ。厳しい環境の中で待ち受けるトラブルに立ち向かいながらも、子供の頃からの夢である「全身でバッタと愛を語り合う」ことができるのか。(光文社新書/920円)
4.『東欧 好きなモノを追いかけて』 著・久保よしみ
年2回、自身が営む雑貨店の買いつけのためチェコ、ハンガリー、ルーマニアに通い続けた、20年分の旅日記。長年、築きあげた現地でのコミュニケーションを駆使して赴く先は、ガイドブックにも載らない東欧雑貨の宝庫ばかり。雑貨愛がある限り終わることはない。(産業編集センター/1,000円)
(Hanako1184号掲載/text:Keiko Kamijo)