開運担当歴16年ライターHのご利益道しるべ 【鎌倉】 山と海から力をもらう、初夏の鎌倉|運気が上がる、私の参拝ルート #3

FORTUNE 2024.07.01

「開運」は誰もがもつ願い。運気をあげて前向きに溌剌と生きていきたいなら、ざわざわと物見遊山のついでではなく、心を鎮めて真っさらな気持ちで神さまのもとを訪れたいもの。自然にそんな心持ちになれるおすすめのルートを、開運担当歴16年のライターHがご紹介します。

熊野、私のまわり方

都心からわずか1時間、鎌倉駅に降りたつと空気の違いに驚きます。東・北・西の三方に山が連なり南に海が広がる町は、日常で消耗したエネルギーを充填する力に満ちています。アジサイ目当ての賑わいが落ち着き、盛夏を迎える前の今こそ鎌倉詣のチャンス! 日に日に緑を濃くする森のパワーと、目の前に広がる海のパワーをもらいに出かけましょう!

その一 まずは鎌倉の中心“八幡さま”へ。

鶴岡八幡宮 photo_Takashi Maki
鶴岡八幡宮 photo_Takashi Maki
鶴岡八幡宮 photo_Takashi Maki
鶴岡八幡宮 photo_Takashi Maki

鎌倉に来たら最初に訪ねたいのは鶴岡八幡宮。源氏により創建された古社にして、今も昔も鎌倉のシンボル的存在。由比ヶ浜から延びる参道・若宮大路を進むと、大きな朱色の二の鳥居が見えてきます。ここから“段葛”と呼ばれる桜並木の歩道をのんびり歩きながら三の鳥居をくぐって境内へ。
この若宮大路は源頼朝が築いたもの。もともと由比ヶ浜にあった八幡宮を現在の位置に遷すにあたり、京都・朱雀大路になぞらえて南北の軸としたのだとか。境内の石段を上がって振り返ると、目に入るのは舞殿、三の鳥居を経て一直線に町を貫く若宮大路。昔も今も変わらず町を見守り続け、人々に親しまれる“八幡さま”の大きな力を感じます。

境内の源氏池、平家池では、まもなく蓮の花も見頃に。水面を埋め尽くす葉の間からスッと伸びた花は端正な美しさをたたえ、見る人の心を鎮めるようです。

その二 光明寺で蓮花を愛で、相模湾を見渡す。

鎌倉は京都同様、霊獣が四方を守護する四神相応の地。背後に山を控える北を玄武、清流の流れる東を青龍、広い水面が開けた南を朱雀、大きな道が続く西を白虎が守る吉祥の地。鎌倉の中心・鶴岡八幡宮を詣でたら、町の東西南北へ足を運んで、開けた景色を見渡すのが私のお気に入りです。まずは町の東を流れる滑川を越えて、材木座海岸に近い光明寺へ。鎌倉最大規模の古刹ですが、境内の明るく開けた雰囲気は海辺のお寺ならでは。お詣りの後は必ず、裏山の展望台へ。光明寺の大屋根越しに見る相模湾、弧を描く海岸線、鎌倉の街並みは一幅の絵のごとし。条件が良ければ稲村ヶ崎に続く山並みの向こうに富士山が姿を現すことも! 広々した景色を眺めていると心が晴れやかに。視線も上向きになり、力が湧いてくるようです。
光明寺も境内奥の庭園に蓮花の咲く池があり、毎年7月下旬には観蓮会が開かれます。浄土を思わせる眺めに心が洗われます。

その三 北の天園ハイキングコースで、山と森の気を浴びる。

玄武が守る北へ行くなら、天園ハイキングコースがおすすめです。拝観料を納めて建長寺の境内を最も奥へ進みます。烏天狗の銅像が見守る急な石段を上がって半僧坊へ。さらに少し登って勝上献展望台へ向かいます。ここは天園ハイキングコース上にある展望台。木々の間から鎌倉の町や相模湾を一望できます。天園ハイキングコース上には、こうした展望台が点在。旺盛に繁る草木の生命力を浴びながらのハイキングは、心身を健やかにしてくれるご利益大。ただし山道なので足回りや服装には気をつけて。

その四 西の古道・極楽寺坂切通から由比ヶ浜を振り返る。

鎌倉時代に極楽寺の僧・忍性によって開かれたと言われる極楽寺坂切通は、今でこそ掘り下げられて車の通れる舗装道路になっていますが、かつては鎌倉と外界をつなぐ要衝の地。かつての古道は成就院山門の前あたりを通っていたと言われます。この山門に至る石段から振り返ると、視線の先には弧を描く由比ヶ浜が見通せます。今の時期なら、名残の紫陽花が石段の脇に見られるかもしれません。
広く見渡せ、遠くまで見通せる視界を得ることは、運気を上げることにつながります。日常の瑣末事にとらわれて視野狭窄に陥っていては、チャンスがやってきても見逃してしまいかもしれません。鎌倉の高台に立って顔を上げ、広い空と広い海を見渡せば、気持ちが上向きになる事間違いなし! 運を開く鎌倉詣でをぜひ!

edit_Mutsumi Hidaka

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