『東京餃子通信』編集長が選ぶ【餃子の名店】BEST3
『東京餃子通信』編集長・餃子研究家
2010年開設の餃子専門ブログ『東京餃子通信』の編集長。「餃子は完全食」のスローガンのもと、おいしい餃子を求めてどこまでも。首都圏はもとより、宇都宮、浜松、福島などの餃子タウン、さらには世界中の餃子風料理を日々食べ歩く。これまで食べ歩いた餃子店の数は3,000店以上。長年の研究からたどり着いた手づくり餃子も評判。
第3位:大阪を代表する焼き餃子の名店〈丸正餃子店 本店〉

塚田さんが3位に選んだのは、大阪府大東市にある〈丸正餃子店 本店〉。1969年の創業以来、地元の人のみならず全国からファンが集まる名店です。このお店を選んだ理由について、塚田さんはこう教えてくれました。
「このお店の餃子は、薄皮とニンニクがっつりの餡、辛み強めのラー油が特徴です。特筆すべきポイントは、この薄皮を完璧に焼き上げる技術ではないでしょうか。
完璧な焼き色に焼き上げられた餃子を口に入れると、パリパリっとした軽い食感の後から、ホロホロとほぐれる餡とともにニンニクの旨みが一気に広がります。この組み合わせのバランスが絶妙で、箸が止まらなくなります」

そんな塚田さんをはじめ、多くの人を虜にするこちらの餃子の特徴は、なんといっても皮。中の具が透けて見えるほどの薄さです。お客さんに出せるまで相当の修業が必要というほど、包み方には技術を要します。
また、この皮の薄さから作り置きができないため、店内での飲食または持ち帰りも含めて予約は必須。当日15時から受付を開始する電話予約の際には、餃子の枚数も伝える必要があります。

気になる餃子の中身は、牛挽肉と白菜、にんにく、しょうが。これを特製のタレとラー油でいただきます。初めて食べたときの衝撃を塚田さんは、このように振り返ります。
「お店を訪問する前に、こちらの餃子をお取り寄せしたことがあったので、味についてはある程度は事前に想定していました。しかし、実際にお店で焼いてもらった餃子はまったく別物に感じられました。焼きの違いで、こんなにも餃子の印象が変わるのか、とたいへん驚かされました。
お持ち帰りが多いお店なのですが、焼きたてのパリパリ食感が素晴らしいので、ぜひお店で食べてほしいです。ニンニクとラー油でパンチも効いていて、ビールなどのお酒のおつまみとしても最強です。小ぶりな餃子なので、ふたつ同時に口に入れるニコイチでボリューム感を出すのもお勧めします」
住所:大阪府大東市三住町1-35
TEL:072-872-0776
営業時間:16:00~23:00
定休日:水休
インスタグラム(https://www.instagram.com/marusho.official/)
第2位:福島のご当地餃子の発祥店〈元祖円盤餃子 満腹〉

2位は、福島県福島市にある〈元祖円盤餃子 満腹〉。フライパンに敷き詰めて円盤状に焼いた福島市のご当地餃子の祖といえるお店です。選んだ理由を塚田さんはこう話します。
「ご当地餃子の代表格でもある福島円盤餃子の発祥店であるということ。餃子の皮は自家製で、包むのもすべて手作業です。さらに、皮は練ってから2日間熟成させていて、手間を惜しまずつくられています。
円盤形に焼かれた焼き色の美しさには気分が一気に上がります。焼き目はサクッとしていて、皮は薄いのですがしっかりと弾力が感じられます。白菜中心の軽めの餡なので、パクパクと食べ進めていくと、一皿(30個)があっという間になくなってしまいます」

創業者が満州で目にした、余った水餃子を翌日、中華鍋に丸くびっしりと並べて焼き付ける光景が原点になったという円盤餃子。餡は豚挽肉と白菜をベースに長ねぎ、ニラ、にんにく、しょうがを使った軽やかな味わいに仕上げています。
皮だけでなく、餡にも手間暇がかけられています。白菜の水分を抜くために最低2日は寝かせているのだとか。

円盤餃子デビューがこのお店だったと話す塚田さん。実際に食べたときの感想をこのように話します。
「皮のおいしさに驚きました。餃子は皮を楽しむ料理だということを、改めて認識させてくれたお店です。また、ひとりで30個を食べきれるのかという不安はあったのですが、食べ始めるとパクパクと、あっという間に食べきってしまいました。ほかのお客さんも、ひとりひと皿を軽々食べていていましたね」
また、おすすめの食べ方も紹介してくれました。
「30個の餃子を段階的に味変して食べるのがおすすめです。最初はタレなしで、熟成された皮のおいしさを楽しんでください。続けて、自家製ダレにラー油を足して味変。あっさりした白菜餡にタレの味がプラスされて、イメージがだいぶ変わると思います。最後は、おろしニンニクを追加。一気にパンチの効いた餃子に変化して、ビールのペースも上がると思います」
住所:福島県福島市仲間町1-24
TEL:024-521-3787
営業時間:16:30~21:30(土日祝は11:40~売り切れ次第終了)
定休日:火水休
ホームページ(https://manpuku.tkc.best-hp.jp/)
第1位:福岡の屋台文化から生まれた人気店〈ぎょうざ娘娘(にゃんにゃん)〉

塚田さんが1位に選んだのは、福岡県久留米市にある〈ぎょうざ娘娘〉。屋台文化から受け継がれる、ひと口サイズの小ぶりな餃子が特徴です。選出理由をこのように話します。
「ひと口サイズの小さな餃子を、ひとつひとつ皮から丁寧に手づくりしていて、餃子へのこだわりが素晴らしい。もっちりした皮の食感と焼き目のサクッとした軽い食感は、自家製皮ならではです。
また、娘娘を唯一無二の存在たらしめるのは、ニラと白ごまを後入れする専用の餃子ダレ。タレをたっぷりつけた餃子を頬張ると、薬味の香りが一気に鼻に抜けていきます」

創業72年の歴史を持つ、この店の餃子は餡に加える特製調味料が味の決め手。にんにくを半年から1年以上漬け込んだ醤油の香ばしさが、二度挽きした豚挽肉とキャベツ、玉ねぎの餡にまとい、食欲をそそります。
その餃子と合わせるのが、ニラと白ごまを後入れする自家製のタレ。この食べ方は、現在店を切り盛りする2代目が考案し、始めたそう。お好みで自家製ラー油をプラスしていただくと、また違った風味を楽しめます。

そんな久留米餃子のなかでも独自の個性を持つ、この店の餃子を実際に初めて食べたときの感動を塚田さんはこう振り返ります。
「福岡の老舗餃子店ということで、博多のひとくち餃子に近いものを想像していましたが、店内に広がるニラの香りに、ニラ好きの私の心は撃ち抜かれました。実際に食べてみると、餃子自体の完成度の高さはもちろん、このタレの独創性にも驚かされました。久留米にわざわざ足を運んでも食べるべき餃子だ、と食べてみて改めて感じました」
住所:福岡県久留米市六ツ門町10-34
TEL:0942-32-9359
営業時間:15:00~21:30
定休日:日休
















