【池袋から各停で2駅の穴場!】東長崎のおいしい名店と新しい人気店7選
西武池袋線東長崎駅の北口には長崎十字会商店街、南口には長崎銀座商店街が広がり、地元の人たちに愛される昔ながらのお店が今も健在。南長崎エリアには、手塚治虫らマンガ家が若手時代を過ごした「トキワ荘」もあった。
地元で愛される、おいしい名店。
長崎駅北口からすぐ目に入るのは〈Lider Kebab〉と〈Cadota〉。その名のとおり角地に立つ〈Cadota〉では、天気のいい日は店先にテーブルを出し、シェフ新井直之さんが手打ちパスタ「オレッキエッテ」を作る姿が見られる。器用に手を動かしながら、通りかかる人へ「こんにちは」と声をかける。そんなのどかな風景も、東長崎の〝日常〟だ。
右手に進むと、新井さんが東長崎へ来るきっかけとなったカフェ〈MIA MIA〉が見えてくる。いつもドアが開かれ、前を通るとヴォーンさんやスタッフが声をかけたり手を振ったり、誰でも〝ウェルカム〟な心地いい空気が漂っている。
その先にはかつて多くの店でにぎわっていたという長崎十字会商店街が広がる。今も変わらず営業を続ける〈十六文 そば七〉〈キッチン長崎〉〈和可奈寿し〉には地元の方に加え、〈MIA MIA〉から流れてきた人たちも足を運ぶようになった。そんな新たな人の流れを店主たちはどう感じているのだろう。〈十六文 そば七〉2代目の佐藤智幸さんはこう話す。「東長崎でわざわざ降りる人は少なかった。でも〈MIA MIA〉に来るために初めて降りたという人も多くて。ほかにも〈小鹿田焼ソノモノ〉みたいにここにしかない唯一無二なお店が実はあって。あまりお店がないからこそ、お店同士の繋がりが強いのかもしれないですね」
〈和可奈寿し〉店主・清水幸子さんも「東長崎って、池袋が近いわりにとても静かで、商売しづらい街だって昔はよく言われたんですよ。でも〈MIA MIA〉には若い方が大勢集まっていますよね。やっぱり商売のやり方次第なんでしょうね」と話してくれた。その昔、築地に仕入れに行った際、タクシーに「東長崎まで」と伝えたら「九州の長崎ですか?」と返されたこともあったという。「椎名町や江古田、目白は知られているけれど、東長崎はどこ?って(笑)。それくらい知らない人が多かった」(清水さん)
だからこそ、ヴォーンさんはこう言う。「〝長崎〟と聞くと九州を連想されがちですが、東京に〝東長崎〟という街もあるんだよと、広く伝えていきたいです」
〈キッチン長崎〉でも印象的なエピソードがある。〈MIA MIA〉ができる前、ヴォーンさんの妻で建築家の理恵さんが食べに訪れた際、偶然隣り合わせた方が地元の大工の奥さんで、それをきっかけに〈MIA MIA〉のお店づくりをお願いしたという。そうした偶然の出会いが生まれるのも、小さな街・東長崎ならでは。〈MIA MIA〉と〈Cadota〉がこの街にしっくりなじんでいるのも、街との関係性を大切にした空間づくりをする理恵さんが手がけたからなのだろう。
1. 駅からすぐの角地にある気さくなイタリアン。〈Cadota〉
店主の新井さんが「フライドポテト屋です」と冗談めかして話すのは気取らず「カジュアルに楽しんでほしいから」。南イタリアでおばあさんから教わった名物の手打ちパスタ「オレッキエッテ」もぜひ。
住所:東京都豊島区長崎4-9-3 1F
TEL:050-3574-0315
営業時間:17:00~22:00(21:00LO)
定休日:不定休
席数:14席
Instagram:@cadota_tokyo(予約はインスタグラムで)
2. 安くて、ボリューム満点。24時間営業のケバブ屋さん。〈Lider Kebab〉

〈Cadota〉の向かいに2024年オープン。香ばしいチキンとキャベツがたっぷり詰まったケバブサンドがたったの350円! 驚きの安さの理由は「学生をはじめ、たくさんの人に喜んでもらえるように」というオーナーの想いから。明るくあいさつしてくれる外国人スタッフからも元気がもらえる。
(リーダー ケバブ)
住所:東京都豊島区長崎4-8-15
TEL:なし
営業時間:24時間
定休日:無休
※持ち帰りのみ
3. 地元密着、これぞ“街のおそば屋さん”で昔と変わらぬ味を。〈十六文そば七〉

創業53年。先代から変わらぬ懐かしい店構え。地下にある製麺室で作られる自家製の更科そばはつるっとのどごし抜群。〈MIA MIA〉のスタッフもお客さんも通う食堂のような存在。
住所:東京都豊島区長崎4-10-8
TEL:03-3957-4704
営業時間:平日11:00~16:00(15:30LO)、17:30~21:00(20:30LO) 土日祝11:00~21:00(20:30LO)
定休日:水
席数:28席
4. 年を重ねてもなお、変わらず寿司を握り続ける。〈和可奈寿し〉

18年前に夫が亡くなってから一人で店を切り盛りする清水幸子さんは御年83歳! 今も現役で毎日ネタを仕込み、寿司を握る。地元で60年以上親しまれてきた名店は、今や海外からも客が訪れる人気店に。「日本一の寿司屋さん」とヴォーンさんも絶賛。
住所:東京都豊島区長崎4-25-8
TEL:03-3957-1696
営業時間:12:00~15:00、17:00~20:00
定休日:不定休
席数:8席
5. 昔懐かしい洋食に、おなかも心も満たされる。〈キッチン長崎〉

1963年からこの地で営む、昭和レトロな佇まいの洋食店。とろとろ卵が人気のオムライス、ロースカツにハンバーグなど定番の洋食メニューを、父から継いだ2代目店主の戸田博さんが提供する。
住所:東京都豊島区長崎4-27-5
TEL:03-3957-5453
営業時間:11:00~14:00、17:00~21:00
定休日:火
席数:21席
6. 本物のダージリンティーのおいしさを発信する専門店。〈Tea Shop Parvati〉

インド・ヒマラヤの山岳地帯で手摘みした茶葉だけを使ったダージリンティーがいただける。発酵の浅いファーストフラッシュは緑茶のようなさわやかさ、しっかり発酵させたセカンドフラッシュは甘い香りと心地よい渋み。ピュアで奥深いダージリンティーを体験して。
住所:東京都豊島区要町3-2-8-101
TEL:03-5926-7078
営業時間:10:00~18:00
定休日:水、第3木曜
席数:11席
7. コーヒーが繋ぐ、街と人。その連鎖はさらに拡大中。〈MIA MIA〉
コーヒーをこよなく愛するヴォーンさんと理恵さん夫妻が、2020年のコロナ禍真っ只中にオープン。人が人を呼び、やがて街の代名詞的存在に。コーヒーをきっかけに、人との繋がりや場を育むコミュニティを求めて、遠方からも人が訪れる。〈コンビニエンスストア髙橋〉のカヌレやドーナツ、グラノーラは〈Cadota〉が手がけ、地域との関わりから生まれたメニューも〈MIA MIA〉らしさのひとつ。
住所:東京都豊島区長崎4-10-1
TEL:なし
営業時間:8:00~22:00(水のみ6:55からラジオ体操を開催。誰でも参加OK)
定休日:月、火
席数:30席
Instagram:@miamia_tokyo
各スポットを紹介してくれた東長崎の案内人
オーストラリア・メルボルン出身。妻・アリソン理恵さんと〈MIA MIA〉を2020年オープン。コーヒーと街、そして人への愛にあふれる人。

















