【東京】酒と肴を楽しむ「そば前」も堪能できる、粋なそば屋3選

【東京】酒と肴を楽しむ「そば前」も堪能できる、粋なそば屋3選
【東京】酒と肴を楽しむ「そば前」も堪能できる、粋なそば屋3選
FOOD 2024.12.16
2024年の東京フードシーンを沸かせたお店をHanakoが大調査! そばを食べる前につまみと酒を楽しむ、小粋な〝そば前〞文化を満喫できるお店を紹介します。
photo_MEGUMI, Yoichi Nagano text_Haruka Koishihara

1. 酒とつまみと〆そば よし川/幡ヶ谷

酒とつまみと〆そば よし川のそば
北海道生まれの「ひこま豚」はさっぱりした脂と澄んだ旨みが特徴。キリッと冷やした二八そばをアツアツのつけ汁で。 「ひこま豚の炙あぶりつけ蕎麦」1,400円。

存分に飲んで、大いにつまんで、さらっと手繰れる、街の新顔。

どことなく昭和のおっとりとした雰囲気を残す商店街に、“名は体を表す”なそば酒場が。店主の吉川亮太さんは、渋谷〈雷庵(らいあん)〉、六本木〈山都(やまと)〉など、つまみとそばの充実ぶりで定評のある人気店を経て独立。隣の駅にある〈笹塚ボウル〉で働いていた20代から街の様子が好きだったという幡ヶ谷に店を構えた。そば前は、酢味噌和えやだし巻き卵といった王道から、ひとひねりを加えたものや季節の一品まで、約30種類が揃う。合わせる酒も、クラフトビール、日本酒、日本ワインと幅広く。「まずつまみで飲み、そばで締めるときにさらにお酒を召し上がるお客さんが多い」そうで“上戸”向けのちょっと濃いめのつゆが、香り良いそばとよく合う。

酒とつまみと〆そば よし川そば前

酒とつまみと〆そば よし川のたこと葱の酢味噌和え
たこと葱の酢味噌和え

日本酒によく合う、そば前らしい一品。仕上げにパラリとかけるそば茶が、食感と香りのアクセントを担う。750円。

酒とつまみと〆そば よし川のよし川の鶏天南蛮 タルタル添え
よし川の鶏天南蛮 タルタル添え

吉川さん自身が「大好き!」という鶏天は、二度揚げで衣をカリッと。らっきょうが隠し味のタルタルソースと。500円。

酒とつまみと〆そば よし川 おすすめの酒

日本酒

埼玉〈北西酒造〉の「純米吟醸 彩來(さら)」は、マスカットのような香りと生原酒ならではのシュワッと感が楽しめる。500円(半合)。

information
酒とつまみと〆そば よし川
さけとつまみとしめそば よしかわ

住所:東京都渋谷区西原2-28-4 宮嶋ビル1F
TEL:080-4608-2024
営業時間:12:00~14:00LO、18:00~22:00料理LO
定休日:日祝休ほか月不定休あり
席数:8席

15品前後のつまみを少しずつ楽しめるおまかせコース5,500円もあり。お通し代300円。

2. 生蕎麦い志井/神楽坂

生蕎麦い志井のそば
「手打ち蕎麦」は細挽きの十割そば。歯切れがよく、挽きたてならではの香り高さを堪能できる。料理は全てコース6,500円の一例。

神楽坂の情緒ある路地裏で、粋なそば前と美しいそばに酔う。

20年にわたってそばと日本料理の修業を重ねた店主・大森聡義(あきよし)さん。晴れて開いた自身の店は、なんとも神楽坂らしい、趣のある店構えだ。自慢の手打ちそばに使うのは群馬県産の無農薬のそば。外のそば殻を取り除いた「丸抜き」と呼ばれる状態で仕入れ、その日使う分を石臼で挽いているから、そばの風味の良さが存分に感じられる。昼はそばを単品で。夜のお任せコースは、豆皿に盛られた季節の品々が6~7品登場したあと、身欠きにしんなど少しボリュームのあるつまみ、季節の天ぷらといったそば前が登場し、好きなそばを選べるスタイルだ。上質なつまみで一献傾け、のど越しの良いそばで締めくくる、大人な時間を。

生蕎麦い志井のそば前

生蕎麦い志井のにしん
身欠きにしん

柔らかいタイプの身欠きにしんを番茶で炊いてから、漬け汁とともに蒸し煮に。味がよく染み、しっとりとした食感。

生蕎麦い志井の春菊と菊のおひたし
春菊と菊のおひたし

コースの冒頭に登場する季節の小皿料理の一例。上品なバランスの合わせ地で調えられたおひたしは彩りも美しい。

生蕎麦い志井 おすすめのお酒

日本酒

日本酒は、信頼する酒屋から仕入れる約20種類を揃える。無濾過生原酒が多く、香川「悦凱陣(よろこびがいじん)」900円(半合)は定番の銘柄だ。

information
生蕎麦い志井
きそば いしい

住所:東京都新宿区神楽坂6-8
TEL:03-6265-0617
営業時間:11:30~14:00LO、17:30~21:00LO
定休日:月休ほか不定休あり
席数:11席 ※夜は要予約

夜は1ドリンクオーダーを。また、20:00まではコースのみ。昼も予約すればコースをいただける。

3. 日々~nichinichi~/学芸大学

 日々~nichinichi~のそば
「真鯛節、牡蠣醤油、すだちのまぜ蕎麦」1,200円。ゴマ油と自家製牡蠣醤油で和えたそばに、真鯛節とスダチの皮を削りかけて。お酒のつまみになる味だ。

ワインにも日本酒にも合う、自由闊達なそば前に舌鼓を。

学芸大学駅と駒沢大学駅の中間あたり。一見、カジュアルなカフェのような雰囲気だが、ここは個性的なそば前をナチュラルワインや日本酒と楽しめる店。マグロにエルダーフラワージュレ、タコにはパプリカ塩と、刺し身の食べさせ方からしてひとひねり利いている。ネギ、マッシュルーム、キャベツなどの食材を店で発酵させ、いろいろな料理の材料や調味料として活用しているのも面白い。「お酒も発酵物なので、おのずと相性が良くなるんです」とは、店を切り盛りする齋藤翼さん。そばは、製麺所から届く挽きぐるみの二八そばを使う。2種類あるまぜそばは「つまみにもなる」と、序盤から注文する人も多い人気メニューだ。

日々~nichinichi~のそば前

 日々~nichinichi~のサラダ
苗目ファームのハーブ 白烏賊(いか)、イチジクのサラダ

千葉・鴨川〈苗目ファーム〉で育った無農薬栽培のハーブやエディブルフラワーをたっぷりと使ったサラダ。1,200円。

 日々~nichinichi~の春巻き
鮭の白子と舞茸の春巻き

白子は、ブラックベリーで作ったコンブチャで煮た舞茸とエゴマの葉と巻いて。さりげなく手のかかった一品だ。850円。

日々~nichinichi~ おすすめのお酒

ビール

ワインはすべて自然派。チェコの「アルバ ミクストラ2022」1000円(グラス) はきれいな酸味とミモザを思わせる香りが広がる。

information
日々~nichinichi~
にちにち

住所:東京都目黒区柿の木坂3-1-1 コムネット柿の木坂101
TEL:090-8266-3093
営業時間:16:00~24:00LO(日~22:00LO)
定休日:月休(祝の場合は翌火休)
席数:8席

6名程度入れるスタンディングエリアも。ナチュラルワインはさらっとした味わいのものを約50種類揃える。

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