【長崎県】“食事なし”の宿でいただく絶品朝ごはんとは

【長崎県】“食事なし”の宿でいただく絶品朝ごはんとは
【長崎県】“食事なし”の宿でいただく絶品朝ごはんとは
FOOD 2024.08.27
フードライター渡辺“P”紀子さんは長崎・小浜温泉の宿〈湯宿 蒸気家〉で食べた朝食が印象に強く残っているのだそう。食事がついていない宿での朝食とはいったいどのようなものなのでしょうか?
photo_Azusa Shigenobu text_Michiko Watanabe
渡辺“P”紀子(フードライター)

わたなべ・ぴい・みちこ/〈文化出版局〉を経てフリーの料理記者に。弊誌ほか雑誌や広告冊子、食関連の単行本等の企画・編集に携わる。著書に『人間国宝という生き方』(淡交社)。

長崎・小浜温泉の宿〈湯宿 蒸気家〉の朝食は、パン、豆腐、野菜に魚を温泉蒸しに

長崎・小浜温泉の宿〈湯宿 蒸気家〉の蒸し窯
近所の魚屋さんや野菜の直売所で買ってきた食材を、温泉の蒸気を利用した「蒸し釡」で蒸すだけ。

長崎・小浜温泉は、最高温度105℃という日本一の熱量を誇る源泉が、30カ所以上から噴き出ているという、すんごい温泉地帯だ。その中でイチ推しの宿が〈湯宿蒸気家〉。建物からモワモワ湯気が広がっているのですぐわかる。温泉宿の楽しみは食事、という方も多いだろうが、この宿、きれいさっぱり食事なし。付いてない。その代わり、別の楽しみが待っている。温泉蒸しができるのだ。もちろん、食材はセルフ調達。大きなキッチンがあって、道具は揃えてくれている上、食材買い出しマップもレシピも用意されているので(〈蒸気家〉社長に拍手!)心配はいらない。早朝から旅館に配達するざる豆腐作りで忙しい〈森﨑豆腐店〉でざる豆腐(大きすぎず、ちょうどいい量)や厚揚げを、朝6時から開いている〈田中鮮魚店〉で地の小魚や自家製のかまぼこ(激推しです)を調達し、さらに前日から用意しておいた〈タネト〉の野菜やパンも蒸籠に入れて蒸しちゃいます。 この蒸し場がすごい。木の蓋を開けて中を見せてもらったら、激流のように源泉が流れている。その蒸気で蒸すのだ。おいしくないわけがない。一度体験したら、忘れられない思い出になる。

湯宿 蒸気家

住所:長崎県雲仙市小浜町北本町14-7
TEL:0957-74-2101
宿泊料金:平日素泊まり1~2名1室・1名6,000円~、3名以上1室・1名5,500円~。休日前は素泊まり2名以上1室・1名7,000円~、3名以上1室・1名6,500円~
HP:https://jyo-kiya.com/

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