台湾のパリジェンヌ直伝 、夏の胃腸を労わる 【台湾風・胡麻冷やし中華＆キンモクセイの杏仁豆腐】
| ようこそ、パリのキッチンへ 〜おもてなしレシピ編〜

夏のおもてなしといえばこれ！ということで、今回は胡麻の香りたっぷりの台湾風冷やし中華と抹茶ソースを使った杏仁豆腐をチョイス。見た目も味も涼しげで、暑い夏にぴったりのメニュー。パリのレストランでは、冷たい麺類のメニューがほとんどないので、こうして自宅で作ることも多いのだとか。杏仁豆腐には旬の果物、桃をトッピングし、甘酸っぱさがいいアクセントに。

実は、フランスでは台湾ストリートフードカルチャーがまだまだ根付いていないのだそう。渡仏してからそのことに気づいたTaviは、名のない台湾のストリートフードの美味しさをこれからもっとフランスに広めたい！との想いで、日々レシピを考案している。

また幼少期からアトピー体質だったTaviは、漢方を処方されたのをきっかけに、自然と食材の持つ栄養素や効能に興味を持つようになったそう。今回冷やし中華に使用した胡瓜・紫蘇・ビーツのマリネやビネガーは、夏の火照った体を冷ましてくれる効果が。杏仁豆腐に使用したsweet almondsは肺を休めるのに効果的なんだとか。

手軽ながら本格的で、栄養価の高いTaviのレシピは乱れがちな夏の食生活を整えるのにもぴったりな一品。

◾️準備

＊材料
【台湾風胡麻冷やし中華】
麺（中力粉を2掴みほど500g）
植物油 30g
塩 10g
氷水 200
練りごま（ニンニク2片/白酢大さじ1/醤油大さじ1/砂糖1個）
ボウルに氷水（麺を冷やすため）
好みの野菜（今回は胡瓜、ビーツ、紫蘇、トマト）

【キンモクセイの花香る抹茶ソースの杏仁豆腐】
生スイートアーモンド 100g
生乳または植物乳 350g
砂糖 50g
生クリーム 150g
粉ゼラチン 8g
抹茶ソース
抹茶パウダー 10g
砂糖 5g
キンモクセイの花蜜 大さじ1
桃1個

◾️【台湾風胡麻冷やし中華】
作り方

1,手打ち麺を冷蔵庫で1時間休ませた後、生地を取り出し、0.5cmの厚さに伸ばし、麺を切り抜く。

2,練りごまを作る。

3,好みの野菜を細かく刻み、ビネガーにつけてピクルスを作る。

4,練りごまに麺、野菜、ラー油などを盛り付け完成！

完成

◾️【キンモクセイの花香る抹茶ソースの杏仁豆腐】
作り方

1,生のスイートアーモンドを洗い、水と1:1の割合で混ぜ、冷蔵庫に一晩入れる。

2,翌日アーモンドと水をブレンダーに注ぎガーゼで濾し、アーモンドミルクを残してすべての材料を混ぜる。

3,(ゼラチンを除いて）強火で少しふつふつと沸騰しない程度まで加熱。

4,最後に50度くらいまで冷ましてゼラチンを加える。

5,型に流し込み冷蔵庫で一晩冷やす。

6,抹茶ソース(抹茶と砂糖を加えてよく混ぜ、熱湯を注ぎかき混ぜる)、キンモクセイの花蜜、桃を添えて完成。

完成

アジアとフレンチのMIXを大切にするTaviのテーブルセッティングは、色の組み合わせにコツが。国のテイストは違えど、同じトーンの食器を選ぶと不思議と統一感が出て、どんな料理にも馴染むのだとか。取り分け用の中華皿はパリのチャイニーズマーケットで、杏仁豆腐のガラスの器はポルトガル旅行で見つけたお土産。母から引き継いだというティーポットは、年月を重ねるごとに温かみを感じられる風合いがお気に入り。夏は透明感のあるガラスや、白と青を基調とした食器で風通しの良い食卓を意識している。

いつも、レシピやテーブルセッティングを考える際には一度ノートにデッサンをしてイメージを膨らませている。とはいえ、直感や感覚を何より大切にするタイプだそうで、日常でぱっと浮かんだアイディアからとにかくなんでも試すのがTavi流。

また、ゲストを迎えるのに"お茶の時間"は欠かせない。台湾の茶道では、調和、尊敬、清純、静寂を意味する「和、敬、清、静」の四文字を大切にし、茶を飲む人は道徳性を養いつつ精神的な領域を向上させることができると考えられているんだとか。現代人のストレスを軽減し、生活の質を向上させる効果があるとされるお茶の時間は、昔から台湾の人々の日常に根付く大切な文化なんだそう。

生薬の恵みたっぷり、お腹も心も満たされるTaviのパワーみなぎるおもてなしレシピで、この猛暑を乗り越えましょう！