最近、夫婦で会話してますか?
食卓にワインを取り入れることで生まれる団欒効果
FOOD 2023.11.20
おいしいワインをさらに美味しくする要素は、料理、場所、人、目的が複雑に絡み合う。「ワインを何と一緒に楽しむ?」という質問を国際薬膳師でワインエキスパートの資格を持つの有田千幸さんにしてみました。
【家族とワイン】
ワイン選びをきっかけに夫婦のおしゃべりに花を咲かせる
せいろから立ち上る湯気に「わ〜!」という歓声。有田千幸さん宅の夕食は中華が定番だ。この日は、豚の角煮とそれを挟む割包が主役。夫の小野寺匠吾さんがワインを選びながら「献立を聞いて、近所のショップでワインを見繕って帰宅します。何を合わせようか? と、相談する時間も楽しいんです」とうれしそう。
「八角、陳皮…中華のほんのり系スパイスにはロゼやオレンジがよく合うよね」と千幸さん。
学生時代をニュージーランドで過ごした千幸さんにとって「お酒といえばワイン」というくらいワイン愛は根っから。「外苑前の〈no.501〉に通ううちにナチュラルワインにはまり、好きが高じてワインエキスパートの資格をとりました」
匠吾さんも千幸さんの勉強を手伝ううちに、ワインの楽しさを知っていったのだそう。
台湾の航空会社で9年働いた千幸さんは帰国後、出産を経て、家族に安心できるものを食べさせたいと中医薬膳学を学び、現在は、国際薬膳師としてワークショップの実施や、カフェで台湾の朝ごはんの提供をしている。
「日々の食事は季節や体調の変化に耳を傾けながら、薬膳の考えをベースとした献立にしています。夫とゆっくり話せるタイミングは食事の時間が中心なので、我が家の食卓ではワイン片手に、今日の出来事から今後の目標まで、いつも様々な話題が飛び交っています」