来日中のルドヴィック・ドゥ・プレシ代表に特別インタビュー! シャンパーニュブランド「テルモン」の自然と共生するサステナブルなワイン造りとは?
100年以上の歴史を持つシャンパーニュメゾン「テルモン」は、いま最も注目されるブランドの一つ。そのおいしさはもちろんのこと、サステナブルな取り組みがキーとなっている。シャンパン業界では革新的だという活動について、フランスから来日した代表のルドヴィック・ドゥ・プレシさんに話を聞いた。
1912年の創業以来、伝統的な製法を続けるシャンパーニュメゾン「テルモン」。
創業以来、ワインの造り方を変えていないという「テルモン」。創業者、アンリ・ロピタルさんが1912年に造り始めた時から、その家族を中心に代々製法を守ってきた。シリーズを通して共通するのは、骨格はしっかりとしているけどヘビーではなく、軽やかな味わい。口に含んだ途端、複雑な味と香りが広がり、フレッシュなのに熟成感を醸すという、魅力的な矛盾を感じさせる。
畑は1912年から続けられているのでさまざまなシリーズがあり、本国では1964年のロゼというビンテージ品もストックされているという。いま日本で展開するのは6つのアイテム。全国の百貨店やシャンパンにこだわるレストランなどで出会える。たとえば、〈ANAインターコンチネンタルホテル東京〉の〈シャンパン・バー〉は、現在「テルモン」にフォーカスした内容になっている。
“最もサステナブルなシャンパン”を実現。
現在「テルモン」代表を務めるルドヴィック・ドゥ・プレシさんは、3年ほど前、「最もサステナブルなシャンパンを作りたい」と、投資できるメゾンを探していた。その条件は、長い歴史を持つ家族経営のメゾンで、素晴らしいワインを造り、すでにオーガニックな製法に切り替えているところ。「テルモン」は、その全てを満たしていたのだという。「『テルモン』に出会った時、眠れる森の美女のようだと思いました。その眠りを覚まし、みんなに知られるような存在にしたかったのです」
株主の中には、ルドヴィックさんの他に投資家としても知られる俳優、レオナルド・ディカプリオさんも名を連ねている。「レオとは15年来の友人。当時、『Can We Cool the Planet? 』というドキュメンタリーや記事など、気候変動をテーマにしたものを見せてくれました。彼がいなければ、私はサステナビリティに興味を持つことはなかったのです。ほかのメゾンが追随するようなサステナブルなシャンパンを作りたいと思ったときに、頭に浮かんだのがレオ。私たちなら、ビジネスとサステナビリティを組み合わせられると確信しました」
「レオは実際に畑にも足を運んでくれ、投資家の域を越えて、本当に『テルモン』を理解しようとしてくれています。『Telmont's telling the truth(テルモンはワイン造りの真実を伝えているね)』と言ってくれたことは、すごくうれしかったですね」