表面はカリッと、中はふんわり。 週末は300本も売れるベーカリーも!【東京】フランスパン&バゲットがおいしいベーカリー3軒
ハード系パンの代表でもあるフランスパンとバゲット。シンプルながらも奥が深く、それぞれのベーカリーの個性が光ります。そこで今回は、特にフランスパンとバゲットに力を入れている都内のベーカリーをご紹介します。パンマニアも唸る一品に、感動すること間違いなし!?
1.〈Toshi Au Coeur du Pain〉/都立大学
「世界中にパンはあるけど、フランスがダントツでおいしい。日本が追いつくまで、あと50年かかるだろう」川瀬敏綱シェフは、自分のパンが、修業先であるパリバゲットコンクール優勝店〈リュック・ドゥ・ラ・シャペル〉そのままであることを、誇りに思っている。何十年にもわたって、日本のパン業界は、フランスのパンに「追いつけ追い越せ」をつづけてきたが、それでも私たちの知らない「フランス」があるのだと、〈トシ〉のバゲットを食べると実感する。なによりそれは、意外なほど白っぽい。だからこそ、皮を焦がした味に隠れることなく、フランス産小麦ならではの風味が表現される。たとえるなら、冷蔵庫から出したてのバターの風味に、わずかに黒胡椒のような香りを混ぜたような。塩は薄めで、食事と合わせておいしさが発揮される塩梅。次から次へと訪れる客がみんなバゲットを注文するのも、パリのブーランジュリーそのまま。川瀬さんが再現するのは、バゲット単体ではなく、フランスのパンという食文化全体だ。
Navigator…池田浩明 いけだ・ひろあき/パンラボ主宰。パンについてのエッセイ、イベントなどを柱に活動する「パンギーク」。著書に『食パンをもっとおいしくする99の魔法』『日本全国 このパンがすごい!』など。 パンラボblog
〈Toshi Au Coeur du Pain〉
■東京都目黒区中根2-13-5 1F
■6:00(カフェは10:00、日8:00)~19:00 月火休
■18席/禁煙
2.〈カタネベーカリー〉/代々木上原
2002年にオープンした〈カタネベーカリー〉は、駅から徒歩10分ちょっとの住宅街の中。にもかかわらず、朝から閉店まで人が途切れることなく訪れるお店だ。また、近所の飲食店にもパンを卸していたりと、食のプロも認めるパンを作り続けている。フランスのパン屋のように、〈カタネベーカリー〉は早朝7時から営業する。地下のカフェに下り、旅行気分で、「パリの朝食セット」を頼む小さな贅沢。フランスパンは7:00・10:30・16:30、クロワッサンは7:30・13:30・17:30に焼き上がる。
3.〈Baguette rabbit 自由が丘店〉/自由が丘
駅から離れた立地にもかかわらず、平日でも客足が途切れないこの店は、自由が丘に進出し、話題となった名古屋の有名店だ。生地を低温で長時間じっくり熟成・発酵させ、小麦の旨味を十分に味わえるパン作りを心掛けるこの店の代表作は、もちもち食感の「ブール」。117%(!)と高い加水率で、その驚きの口どけは、店で試食した人が感動の声を上げるほど。それと人気を分けるのが、味が違う4種のバゲット。そのほか菓子パンなど約80種が並ぶ。目移りするうちに売れてなくなるが、ブールは夕方まで焼き上がるのでご安心を!
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