今年のかき氷3大トレンドはこれ! フルーツ、クリーム、お茶…かき氷の今が分かる6軒
フルーツ系は、まるで旬の果物をそのままかじっているようなジューシーさがたまらない!リッチなクリーム系は、ケーキのようなメレンゲの“炙り氷”にスパークリングエスプーマといった新感覚かき氷が登場。さらには、紅茶にチャイ、抹茶といったお茶系は、豊かなお茶の風味が楽しめる上質なかき氷が目白押し。進化が止まらないかき氷の最前線をチェック!
1.ジューシーさがたまらないフルーツ系!
経堂駅から続く商店街に構える、女性店主が一人で切り盛りする小さなお店〈anamo café〉。
「アボカドくるみミルク」は、アボカドのクリーミーな甘さと香り、色味を生かすために、作り置きは一切せず、注文が入ってからカットして、ミルクと砂糖とブレンダーで混ぜ合わせる。爽やかな酸味と優しい甘さのシロップが、さっくりと軽く繊細な口どけのこんもりと盛られた氷と好相性。細かく砕いたローストナッツのトッピングも良いアクセントに。
1個ずつ注文後に手作り。
「苺ミルク」700円(各税込)は、イチゴジャムのような濃厚なシロップが決め手。
ラーメンとかき氷という異色の二枚看板を掲げる人気店〈ねいろ屋〉。かき氷に使う果物は、店主の松浦克貴さんが全国を訪れ、信頼関係を築いた農家から直接仕入れているため、鮮度もおいしさも抜群。
山梨県笛吹市から届く「マルミツ農園の桃」を使ったシロップは、糖度13~14度の果肉に軽く火を通すことで、より深い甘さを引き出している。淡い色合いからは想像できないほど、ひとさじで桃の風味をはっきりと感じられる!8月中旬まで。
桃の香りがたまらない。
酸味の強いいちごを主役にした「生女峰いちごミルク」1,000円(各税込)。
2.進化系も続々!リッチなクリーム系。
新感覚かき氷に出会える〈cafe Lumiere〉。
「氷を燃やしてみたい」という驚きの発想から生まれた「焼き氷」が話題。いちごシロップと自家製練乳をかけた氷をメレンゲで完全に覆い、バーナーで勢いよく炙る。さらにテーブルにてフランベしたラム酒で締めるというパフォーマンス系だ。
かき氷らしからぬルックス!
口に含んだ時の氷とメレンゲのハーモニーは、まさに未体験ゾーン。キーンとするのが苦手な人にはぜひおすすめしたい。基本は純氷だがプラス100円で天然氷にチェンジすることもできる。
「珈琲バナナ」1,100円(各税込)は専用ブレンドのコーヒーシロップが絶品。
かき氷通の皆さんが口をそろえるトレンドのひとつがエスプーマ系。なかでもここ〈はいむる珈琲店〉はそのさきがけ。
女子人気ナンバーワンの「姫」は、イチゴのスパークリングエスプーマが口の中で主張。はちみつ入りのクリームチーズとのコンビネーションも絶妙だ。
「パイナップルヨーグルト」890円は果肉を豪快に。
スパークリングエスプーマをこんもり。
〈初雪〉の氷削機で削る氷は、和歌山県南部を流れる古座川の名水を72時間かけて凍らせたもの。月に1日、天然氷を使う日もあるのでFACEBOOKをチェックして。
3.風味豊かなお茶系!
荒木町のバーで昼間だけ営業するかき氷店が、さいたま市の古民家を改装し2号店〈Ryan02〉をオープン。
「糖質を気にする人も食べられるように」と考えられた「低糖質マサラチャイ」は、スパイスを煮出したシロップと自家製練乳、ともに血糖値の上がりにくい天然の甘味料を使用。
スパイスは約10種類使用。
かき氷は全部で10種類あり、相がけ(+200円)にすれば二度おいしくいただける。池袋から電車で40分。ちょっとした遠征だけれど、わざわざ訪れる価値あり。
ダージリンにマサラチャイといった紅茶専門店ならではのかき氷を目当てに、平日も行列が絶えない人気店〈ティーハウスマユール〉。
ぜひいただきたいのは2種類のアッサム茶葉をブレンドし、クセのないディンブラとあわせた「アッサム&ディンブラ」。濃厚な自家製紅茶練乳もさすがのおいしさだ。
シロップには大量の茶葉を使う。最後に濾すため口当たり滑らか。
基本のシロップは4種類のスパイスを煮込んだミルクティーベースで、仕込む量はなんと1日30リットル。酒粕ミルクやよもぎきな粉など、お茶系以外も個性的。
(Hanako1138号掲載/photo : Kenya Abe, Michi Murakami(Banpaku) text : Emi Suzuki(P.22~23), Hiroko Yabuki(P.24~27),Yuko Saito(Banpaku))