実は手描きって知ってた？沖縄の街を彩る看板デザインの秘密と歴史

実は手描きって知ってた？沖縄の街を彩る看板デザインの秘密と歴史

CULTURE 2025.07.17

沖縄で見かける、建物の壁に直接描かれた手書き看板。実は、戦後の資材不足から生まれた工夫で、台風にも強い沖縄ならではのスタイルなんです。飲食店などの看板制作を中心に活動しているHAND SIGNPAINTERSさんを紹介します。

photo_Tsunetaka Shimabukuro　text_Norie Okabe

手描きが愛らしい、沖縄の〝サイン〟。

沖縄には、建物の壁面に直接文字が描かれた看板が多い。コンクリート造りの建物が普及した戦後、資材不足の状況下に生まれたアイデアで、台風の影響が少ないことも理由に、沖縄独特の文化として根付いたといわれる。

「戦争やアメリカの統治、いろいろな時代の流れや課題がある中で、みんなで考えて工夫しながら築かれた文化。大事に残していきたい」と語るのは、数多くの直描き看板を手がける玉城祥大（たまきよしひろ）さん。17歳で筆をとってから20年。デジタル主流の現代でも、手描きにこだわり続けている。

幼少期からアメリカのカルチャーに憧れ、同国のサインペインティングにも多大な影響を受けた。けれど2018年の初渡米で気づいたのは「アメリカの真似ではなく、沖縄を見つめよう」ということ。

「沖縄だから合う色、合うデザイン。もっとそこに意識を向けて、自分らしい表現で、沖縄らしい街並みを彩れるように。この街に何十年と残る看板を作っていきたいです」

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