フレンチトーストやクロックムッシュも!パンメニューがおいしいレトロ喫茶4軒
2018.02.25

ゆっくりしたいし、お腹も空いた! フレンチトーストやクロックムッシュも!パンメニューがおいしいレトロ喫茶4軒

タイムスリップしたようなこだわり空間が魅力の純喫茶では、思わず顔がほころんでしまうパンメニューも楽しみの一つ。今回はフレンチトーストからクロックムッシュまで、トーストやパンメニューが楽しめる純喫茶を4軒ご紹介します。

編集部 / Hanako編集部

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編集部

1.子供の頃の原体験が作り出した唯一無二の店〈COFFEE LODGE DANTE〉/西荻窪

東京オリンピックの翌年、1965年に西荻窪で産声をあげた〈DANTE〉。父親の影響で子供の頃からコーヒーとクラシック音楽に慣れ親しんだ店主が、20代で一念発起して開いた。店名の由来は家に版画のレプリカが飾ってあったから。開店時には穴ぐらのように細長い建物をどう生かすか悩み、今はなき伝説の名曲喫茶、中野〈クラシック〉の美作七朗氏に相談。カウンター部分を掘り下げて高低差をつければ広く見える、と現在のスタイルに行きついた。

コーヒーは「より香りが立つ」とサイフォン式「HARIO」のアルコールランプ式の抽出器で時間をかけて。苦みが少なくクセがない今の味に落ち着いたのは20年前のこと。「長くやっているといろんな経験をするし、順次忘れていくから(笑)。それもいいかなって」。

クロックムッシュ550円(各税込)。

バウムクーヘン200円は温めて。大阪の「セラ・ルージュ」のもの。ダンテブレンド550円。+50円でダブル(増量)に。

棚のカップは主に旅行先のヨーロッパで集めた。

古き良き中央線文化の名残りを探しに、ぜひ。

COFFEE LODGE  DANTE

COFFEE LODGE DANTE

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2.澄んだ空気がうれしい!都会のロッジ〈喫茶 穂高〉/御茶ノ水

御茶ノ水の駅前に突如現れる山小屋風の店が〈穂高〉。近隣は大学街で、昭和30 年当時は日本山岳会もご近所。そのなごりで昔も今もスポーツマン、とりわけ山ボーイが集う。建物は日大出身で山好きの建築家・森史夫氏が設計。意外にもマスターは「スターバックスみたいな店」を思い描いていたそうだが、神田川沿いという地の利を生かし今のスタイルに。

神田川を見下ろす窓際が特等席。壁の絵は畦地梅太郎氏の作品で、数枚所蔵している。

天井が高く見えた方が落ち着く、とテーブルや椅子は低め。車椅子のお客さんも座れるよう、入り口付近は運びやすい軽い椅子を。季節感に気を配り、卓上の生花はもちろん壁の絵画もこまめに入れ替える。

コーヒーはたくさん作ると味に深みが出る、とマスター。「骨董品」の琺瑯ポットで一気に40杯分。

食事はトーストだけ。田端の〈グランドベーカリー〉の食パン一斤を4枚切りにした超厚切り。350円(朝10時まで250円)、コーヒー500円。

昨年体を壊し禁煙に。「そうしたらコーヒーっていい香りだなって」。東京のロッジでいただく一杯は、格別。

季節限定ドリンクも。宇和島産のL玉みかんを3~4個手搾りしたみかんえーど700円(各税込)は2月末まで。

喫茶 穂高

喫茶 穂高

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3.下町の“粋”の文化が西洋スタイルで昇華した〈カド〉/向島

西洋絵画がズラリと並び、天井にはシャンデリア。日本にいることすら忘れてしまう異空間、実は下町向島。料亭を営んでいた先代は文化人とも親交があり、ヴィクトリアンスタイルを取り入れた店の設計は文豪、志賀直哉の弟、志賀直三が手がけた。

絵画×バラの重厚さ!年に数回入れ替えも。

「当時は昔ながらの職人文化がまだ残っていて、お客さんは今でいうハードボイルド。ボルサリーノ帽にダンヒルのライターで決め込んだおじさん方と、お座敷上がりの芸者さん。看板の活性生ジュースは昔のユンケルですから」と2代目の宮地隆治さん。

くるみブルーベリーパンのなすモッツァレラサンド400円。活性生ジュース600円(各税込)はアロエやグリーンアスパラなどにハチミツを加えた先代考案のドリンク。

大学生の頃に先代が他界し店を継いでからは「父の残した雰囲気を尊重しつつもグレードアップしたい」と改革も。自家製のくるみパンのサンドウィッチをメニューに加え、5年前には完全禁煙化。今では純喫茶好き、洋館好き、そして絵画好きと、幅広い客層から愛されている。

カド

カド

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4.都会でみんなが集う場所。古民家建築好きも必見の〈珈琲と紅茶とバロック音楽 平均律〉/学芸大学

「うちは、初めてでもすぐ店になじんでもらえる。結婚した人達もいるんですよ」と店主の有賀えりささん。昨年、最愛のご主人が他界してからは、1人で店を切り盛りしている。

カウンター上の梁は300年もの。コーヒーは神戸の〈萩原珈琲〉を変わらず仕入れている。

ご主人は70年代に喫茶専門学校の講師を務めた喫茶店のプロ。ある日、友人と吉祥寺を歩いていて耳にした平均律の美しさに感動し、自らの店を持ちたいと考えるように。そして80年に原宿の裏路地で開いたのが、コーヒーとバロック音楽の店だった。ブランクをへて17年前に学芸大学に場所を移してからは、自家製のケーキや中国茶のメニューも増やした。

「ウェッジウッド」から益子焼まで。BGMはバッハやハイドンなどが多い。

クリームとコーヒー、砂糖が3層になったウインナ・コーヒー800円(各税込)。

カルピスバターを使ったフレンチトースト800円。映画『クレイマー、クレイマー』に登場する一皿がモデル。紅茶は700円~。

使い込まれた掛け時計が時を刻む。

梁や柱、華奢な背もたれの椅子まで、古材を取り入れた内装は、古民家再生の第一人者である石川純夫氏によるもの。

昭和の初めのステンドグラスを再利用。

仕切り壁に幾何学的なのぞき窓をあしらったテーブル席のつくりは、氏の建築物の中でも珍しいのだとか。ぜひご注目を。

思い出があちこちに。

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(Hanako1150号掲載/photo : Kenya Abe text : Hiroko Yabuki)

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