ここはホテル? まるで泊まれる美術館!豪華絢爛な〈ホテル川久〉

ここはホテル? まるで泊まれる美術館!豪華絢爛な〈ホテル川久〉
世界各国の匠の技を集結した“夢の城”。
ここはホテル? まるで泊まれる美術館!豪華絢爛な〈ホテル川久〉
TRAVEL 2025.01.31
有名な温泉地には、土地のシンボルともいえる大型観光ホテルの存在が不可欠。〈ホテル川久〉は目の前に穏やかな田辺湾が広がるロケーションの中、風格をたたえて佇む古城のようなホテル。建築そのものが美術作品として讃えられる華やかな空間で、貴族のように優雅なひとときを。〈ホテル川久〉での過ごし方を文筆家・甲斐みのりさんが伝授します!
photo_Yui Fujii text_Minori Kai
教えていただきました
甲斐みのり
文筆家

かい・みのり/旅、散歩、手土産、クラシックホテルや建築などを主な題材に書籍や雑誌に執筆。著書に『一泊二日 観光ホテル旅案内』(京阪神エルマガジン社)、『歩いて、食べる 東京のおいしい名建築さんぽ』(エクスナレッジ)など。

ホテル川久の外観
中国の紫禁城と同じ瑠璃瓦は、かつて皇帝のみ使用を許された特別な瓦。紺碧の海に高貴な「老中黄」色が映える。

万葉集や日本書紀にも登場し、日本三古湯のひとつに数えられる白浜温泉。白い砂浜が美しい白良浜(しららはま)やパンダが人気のテーマパークを有し、関西屈指のリゾート地として知られている。

そんな白浜に、総工費400億円をかけた会員制高級ホテルが誕生したのはバブル絶頂期の平成3年。創業者は国内外の一流の職人とアーティストを呼び寄せて、世界でここだけの〝夢の城〞を築きあげた。時を経て、今は誰もが宿泊できるように。とはいえ、瑠璃瓦(るりがわら)や煉瓦(れんが)を使った古城のような外観も、ドーム型の金箔天井の下にローマンモザイクタイルを敷き詰めた広大なロビーをはじめ贅の限りを尽くした内装も、全室オーシャンビューでスイートタイプの客室も、往時の佇まいと変わらぬまま。空間全てが本物の工芸品とアートに彩られ、建物そのものが美術的価値を持つ。

ホテル川久の内観
エントランスホールの金の天井は、連続して金箔押しされた最大の天井としてギネス世界記録に認定。

実際に数年前から1、2階は〈川久ミュージアム〉として一般公開されるように。宴会が行われていた個室や、ダリ、シャガール、横山大観など、美術収集家だった創業者のコレクションを間近に見られる。〝美術館に泊まる〞そんな願いも叶えてくれる、まさに夢のホテルだ。

ホテル川久の楽しみかた その1. ウェルカムドリンクの梅酒を華美なロビーで。

ホテル川久のロビー

チェックイン後は、高さ6メートルの天井をヴェネチアンガラスのシャンデリアが彩るロビーラウンジ「ミュゼ」でウェルカムドリンクを。地元の梅酒やフルーツウォーターを味わいつつ優雅に過ごせる。

ホテル川久の楽しみかた その2. ミュージアムとして建築・展示を堪能。

ホテル川久のミュージアム

美術的価値がある建物そのものと、創業者が世界中から収集した絵画・骨董・インテリアを〈川久ミュージアム〉として公開。宿泊者以外も1,000円で見学可。コンシェルジュによるミュージアムツアーを毎日開催。Tシャツなどグッズも。

ホテル川久の楽しみかた その3. 西欧の図書館風のワインセラーを見学。

ホテル川久のワインセラー

中世ヨーロッパの図書館をイメージした、煉瓦造り2階建てのワインセラーを約30分かけて見学できる。毎日先着2~8名で、参加費は1人4,000円。ソムリエが厳選したワインが1本贈呈される。

ホテル川久の楽しみかた その4. 「王様のビュッフェ」で至福・満腹、晩餐会気分。

ホテル川久のビュフェ

食材の宝庫と称される、紀州の旬の食材を使った華やかな料理が晩餐会のように並ぶ「王様のビュッフェ」。夕食だけでなく朝食にも、料理の実演や、専属パティシエによる「王様のスイーツ」コーナーがあるのもうれしい。

ホテル川久の楽しみかた その5. 温泉三昧のちアイスで心身ともに癒しの時間。

ホテル川久の温泉

目の前に広がる田辺湾を眺めながら、白浜温泉に浸かれる「温泉サロン ロイヤルスパ」。暖炉、寝湯、サウナのほか、アイスクリームやドリンクを手にくつろげるリビング付き。

information
ホテル川久

住所:和歌山県西牟婁郡白浜町3745
TEL:0739-42-3322
部屋数:全85室
宿泊費:1泊2名1室・1名26,000円~(2食付き)

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