帝国ホテルのBAR、老舗喫茶店…キョンキョン流「大人ぶらない銀座の歩き方」
ハナコ読者にとって憧れの先輩である小泉今日子さんが銀座に降臨! キョンキョン流の、大人だけど大人ぶらない銀座の歩き方、教えます。お気に入りのお店も大公開!
小泉今日子さんにとっての銀座とは
小泉今日子さんにとっても、銀座はやっぱり憧れの大人の街。
「行動範囲が狭い私にとって、銀座は〝ちょっとがんばって行ってみる〞特別な場所。きちんとしたお礼の品を選びたいから〈銀座・和光〉へ買い物に行こうとか、知人のファッションブランドを覗きたいから〈銀座ファイブ〉の〈ポータークラシック〉(*1)へ行くとか。目的をしっかり持って出かけることが多い街です。なんとなく銀ぶらしてみるということは、あまりない人生でした(笑)。でも、高級なものばかりと思いきや、カジュアルに遊べる場所も意外と多いんですよね、銀座って」
大手町に本社のある読売新聞でかつて書評を担当していた小泉さん。新聞社で集まりがある時は、その後、夜の銀座へ繰り出すことも多々あったそう。
「私の恩師で、昭和の名ドラマを数多く手掛けた演出家・久世光彦さんの奥様の朋子さんが〈茉莉花〉というバーを銀座6丁目でやっていて(現在は閉店)。朋子さんは『文壇バーじゃないのよ』とおっしゃっていたけれど、作家や記者の方々が出入りしていて、興味深い話をたくさん聞くことができました。久世さんの死後、朋子さんと親しくなれたのもこのバーがあったから。2人で〈帝国ホテル〉の〈オールドインペリアルバー〉(*2)で待ち合わせをして、ゆっくり話をしたこともありました。最近だと……今気づきましたが、昨日も銀座で飲んでました(笑)。〈ザロイヤルパークキャンバス銀座コリドー〉という新しめのホテルの中にある〈OMIKI BAR〉(*3)が、まさにカジュアルな今の銀座の雰囲気。ホテルのフロントロビーにDJブースがあって、ニューヨークのトライベッカあたりにあるようなお洒落さ。お酒もおいしいし、音楽も楽しめて、すごくいい場所でした。
最近は、私のポッドキャスト(※Spotifyオリジナル『ホントのコイズミさん』)にご出演いただいた、今の銀座に誰より詳しい〈森岡書店〉の森岡(督行)さんとも親しくなれたし、こう話してみると意外と私、銀座を楽しめているんじゃない?
銀座は、ずっと縁遠い、憧れの場所と思っていたけれど、私、銀座でちゃんと大人っぽく遊んでましたね。新発見です。年齢的にもすっかり大人なんだし、もっともっと今の銀座を攻めてみてもいいのかもしれませんね(笑)」
今回訪れたのは、老舗カフェ〈銀座カフェーパウリスタ〉。レトロな雰囲気が好みだそう。
「銀座は街の雰囲気に合った名喫茶が多く残っているのもいい。お茶をしながらゆっくり本を読むのが好きです。でも、こういう老舗にはいい風情の常連さんがつきもの。おじさま4人がくっついて座ってコーヒーを飲んでいる様子などをみつけると、そこからなにか物語が生まれそうで、本の内容よりも、そちらが気になってしまいます(笑)」
銀座カフェーパウリスタ
住所:東京都中央区銀座8-9-16 長崎センタービル1F
TEL:03-3572-6160
営業時間:9:00~20:00(土~19:30)、日祝11:30~19:00※2階席は12:00~
定休日:無休
席数:100席
1911(明治44)年開店。店で一番人気のザッハトルテはコーヒーとセットで1,280円。
小泉今日子さんのGINZA ADDRESS
小泉さんとのお話の中で登場したお店を紹介します。
ポータークラシック銀座(*1)
住所:東京都中央区銀座5-1 GINZAFIVE 2F
TEL:03-3571-0099
営業時間:12:00~20:00
定休日:無休
日本の伝統や職人技術を活かし、独自のものづくりを追求。
オールドインペリアルバー(*2)
住所:東京都千代田区内幸町1-1-1 本館中2F
TEL:03-3539-8088
営業時間:11:30~24:00
定休日:無休
席数:72席
2代目本館の「ライト館」の趣を残す雰囲気も格別。
OMIKI BAR(*3)
住所:東京都中央区銀座6-2-11 ザ ロイヤルパーク キャンバス 銀座コリドー2F
TEL:03-3573-8229
営業時間:17:00~4:00(日祝~22:00)
定休日:無休
席数:24席
和酒専門バー。