ここは日本ですか？ 大スケールの絶景を見られる特別なスポット2つ

銚子ジオパークにも指定される屏風ケ浦は、海水の浸食によって下総台地が荒々しく削られた、切り立つ海食崖。第三紀の鮮新世以降の地層が、千葉県銚子市にある犬岩から、旭市の刑部岬までの約10㎞にわたって露岩となって現れる。江戸時代の浮世絵師・歌川広重の『六十余州名所図会』に描かれているほか、これまでにさまざまな文学作品にも登場してきた名所だ。

イギリスのドーバー海峡に面する白亜の絶壁「白い崖（ホワイトクリフ）」にも匹敵する美しさとされ、「東洋のドーバー」の異名も持つ。2016年には、国の名勝および史跡名勝天然記念物にも指定された。

青森県の北部、斧のような形をした下北半島。その西側にある仏ヶ浦は、津軽海峡の海岸沿いに広がる景勝地。「如来の首」「五百羅漢」「一ツ仏」「極楽浜」など、仏教にちなんで名付けられた奇岩が2㎞にわたって連なり、死者があの世へ旅立つときや、この世に戻ってくるときに立ち寄る神聖な場所とされている。

車でも仏ヶ浦の近くまで行けるが、駐車場からは遊歩道を往復30分ほどかけて歩くため、体力に自信のない人は観光船で向かうのがおすすめだ。海上からだけの絶景を味わえる。