週末は郊外のパン屋さん巡り。 パン好き必見の【横須賀】ご当地パングルメ4選。名物の海軍カレーパン、ポテチパンって? FOOD 2018.10.18

黒船来襲の地として、いち早く西洋文化が伝わった横須賀は、日本のパンの原点。横須賀の隠れ名物、ポテチパンにはじまり、地元野菜で彩るベーカリーなど、遠出が楽しいパン屋さんが目白押し!

ご当地パングルメ4選。

1.横須賀名物「ポテチパン」発祥の地。〈中井パン店〉

中井パン店の名物「ポテトチップス」150円(税込)
中井パン店の名物「ポテトチップス」150円(税込)

創業64年。この道50年以上の二代目主人が初代の製法を継ぐ。この店が発祥といわれる「ポテチパン」は、パンにポテトチップスを挟むという掟破りの横須賀名物。でも奇をてらっているのではなく、昔ながらのパンそれ自体がすごくおいしいのだ。キャベツのみじん切りにポテチを混ぜ、青のりで風味づけ。甘辛のパリパリ食感がクセになる。

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大量の生地を素早い手技で分割。中学から家業を手伝い始めたこの道50年以上の大ベテラン。パン作りで大事な発酵器は木製で天然記念物級。

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木製のショーケースも創業当時のままで、この店のすべてがいぶし銀の美しさ。
「ポテトチップス」はポテトチップの入荷状況により不定期販売。

2.ソフトフランスを今に伝える老舗ベーカリー。〈パン市場 浜田分店〉

店内はいつも活気があふれている。
店内はいつも活気があふれている。

創業100年を超える老舗店。名物は「よこすかフランス」と呼ばれる、先々代考案による日本最初のソフトフランス。食パンを作ろうとして間違えて作った生地がおいしいと評判に。フランスのパンに似ていると、近くの浦賀ドックのフランス人技師もファンだったと伝えられる。円盤形に焼いた生地を半分に切っていろいろ挟めば、サンドイッチにおやつパンにと大活躍。あんバタ、ハムカツなど、注文してから作ってくれるのもうれしい。

「よこすか海軍カレーパン」120円
「よこすか海軍カレーパン」120円

京急本線浦賀駅から徒歩8分ほど。近くの浦賀ドックで食べるのも楽しい。
「よこすか海軍カレーパン」は日本海軍のカレーの製法を紐解いて作られた。

3.古き良き名店のポテチパンが、もうひとつ。〈北原製パン〉

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ガラスケースの中に並ぶコッペパン。懐かしい昭和の空気を残すこのお店は今も現役。早朝訪れるとたくさんの人が朝ごはんにするパンを買っていた。創業78年。初代は100歳だが今も厨房に入るという元気さ。修業先である銀座木村屋の製法は二代目が守り抜き、あんぱんは酒種から作る。

昔のパン屋さんはこうだった。お菓子まで売る幅広さ。
昔のパン屋さんはこうだった。お菓子まで売る幅広さ。

横須賀名物のポテチパンは、自家製マヨネーズとポテチのみのシンプルな味わいに。パリパリとした食感は嫁入りした頃から変わらないとマダム談。
京急本線追浜駅から徒歩3分ほど。

4.三浦半島の地元食材を使った地産ベーカリー。〈soil by HOUTOU BAKERY〉

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新進気鋭の小森俊幸シェフを迎えスタイリッシュな店が横須賀にオープン。コンセプトは「地産地消」。東京の近くにこんなに豊かな食材があったのかと驚くほど地元食材を使ったパンが数多く並ぶ。

横須賀でとれた野菜などを豪快にのせたカラフルなパンに心躍る。
横須賀でとれた野菜などを豪快にのせたカラフルなパンに心躍る。

「季節野菜のピゼッタ」390円は、バジルを練り込んだフォカッチャ生地に季節替わりで12種の野菜がのる。横須賀の猿島でとれた早採りわかめ「さるひめ」を使ったフーガスもユニーク。横須賀の食の思い出はここで作ろう。
京急本線県立大学駅直結。料理のような手の込んだ惣菜パンは必食。

(2017年8月1日ムックHanako food掲載/photo:Kentaro Kase text:Hiroaki Ikeda edit:Kayo Yabushita)

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