大人の肌のお悩み「夏の終わりに表面化する“くすみ肌”」の対処法
photo_Reiko Toyama(LESEN inc.)model_NATANE styling_Reiko Ogino hair & make_Momiji Saito(eek) illustration_Yumiko Kanda text_Emi Taniguchi
お悩み「夏の終わりのくすみ肌。」
うだるような暑さがようやく落ち着いてきた頃、気になり始める肌のくすみ。実はくすみって種類も原因もひとつではないという。今回は夏の終わりに表面化するくすみをフィーチャー。
ふと鏡に映った自分の肌色のどんより具合に愕然としたり、日焼けしたわけでもないのに顔色がパッとしないのはくすみ肌のサイン。まずは自分のくすみタイプと原因を知ることから。
夏が終わって秋の足音が聞こえ始める今、私たちを悩ませるのが「グレーくすみ」と「茶ぐすみ」。それぞれに合った対策で対処したい。
グレーくすみに─。
🅐植物性のセラミドやヒアルロン酸が、肌の保湿力をサポート。モイスチャライジングローション 150㎖ 3,630円
🅑5種のヒト型セラミドを高濃度で配合。美容液+乳液の2役を担い、敏感な肌を優しく保湿。モイスチャライジングセラム 50㎖ 4,620円(共にETVOS 0120-0477-80)
🅒濃密なふんわり泡が、洗顔による摩擦を予防。エッフェ オーガニック ディープモイスチャー フォーミングウォッシュ 150㎖ 3,520円(マッシュビューティーラボ 03-4322-1718)
茶ぐすみに─。
🅓肌を健やかに保つ善玉菌の力に着目。メラニンや乾燥、毛穴の影による複合的なくすみにアプローチ。ホワイトF/L コンセントレート[医薬部外品]36㎖ 7,150円(ディセンシア 0120-714-565)
🅔国産ハーブやボタニカルオイル、米ぬか由来の保湿成分が紫外線ダメージまでもケア。UVクリーム ナチュラルベージュ SPF40・PA+++ 30g 4,400円(Waphyto info@waphyto.com)
🅕リン脂質でできたカプセル内部にビタミンCを1,000㎎内包したリポソーム技術を採用。失われやすく吸収されにくいビタミンCを、しっかり届ける。Lypo-C Vitamin C 30包入り 7,776円(スピック 0467-24-1045)
夏の終わりに目立ちやすいのはグレー&茶ぐすみ。
この2つのくすみは夏に浴びた紫外線が影響しているという。これ以上の進行を食い止め、闇雲に悩まないように、原因と対策を美容皮膚科医の三輪菜つ美先生に聞いた。
教えていただきました ─
みわ・なつみ/日本抗加齢医学会専門医。美容皮膚科と美容室が一体となった、新しい形のメディカルクリニック&ヘアサロン〈ロナロナクリニック〉院長。https://lonalona.jp/
鏡を見るたびにになる肌のくすみ。三輪先生によると、くすみは4種類あるという。
「くすみとは健康な肌が持つ透明感や明るさなどを失い、本来よりも肌が暗く不健康に見える状態のこと。くすみは大きく分けて、黄ぐすみ、青ぐすみ、茶ぐすみ、グレーくすみの4種類。夏の終わりにくすみが気になる場合は、茶ぐすみとグレーくすみの可能性が高めです。茶ぐすみの最大要因は紫外線。日差しをいっぱい浴びた結果、メラニンが過剰に生成されてしまい肌内部に蓄積。うまく排出することができず、肌が全体に茶色っぽく見えてしまいます。メラニンの過剰生成は、実は紫外線だけでなく、摩擦も主な原因。紫外線から肌を守りつつ、優しいお手入れを心がけましょう」
また、メラニンの生成を抑制する効果があるビタミンCを摂取するのがおすすめだという。
「グレーくすみは、全体的に肌色がトーンダウンしている状態。肌の生まれ変わり、つまりターンオーバーがうまくできないことによる角質肥厚が原因。茶ぐすみとグレーくすみは同時に起きやすく、茶ぐすみを放っておくとグレーくすみに進化する場合も。古い角質が肌上に溜まっていると、特にターンオーバーを乱しやすいので、しっかり“落とす”ことが先決。ただし、無理やり剥がすケアは、季節の変わり目の揺らぐ肌には刺激が強すぎるため、毎日の洗顔の見直しを。ふわふわの泡で摩擦レスに洗い、不足しがちなセラミドで肌の内側まで潤いを補うと、肌のターンオーバーのリズムを取り戻しやすくなります」
あなたのくすみはどのタイプ?
TYPE 黄ぐすみ
過剰に摂取した糖が体内のタンパク質や脂肪と結びつき、AGEsという老化物質へと変質。黄みがかった肌が特徴。甘いものや揚げ物、炭水化物をよく食べる人、タバコやお酒を好む人に多い。
TYPE グレーくすみ
ターンオーバーが乱れ、古い角質がうまく排出されないことにより肌表面に蓄積。メラニンの排出も滞るため、色素沈着を起こしやすい。不規則な生活習慣やストレス、茶ぐすみの進行により発生。
TYPE 青ぐすみ
冷え性や運動不足により、肌に張り巡らされた毛細血管に血液がうまく行き渡らなくなっている状態。肌が青黒く見えるのが特徴。老廃物も溜めやすく、栄養も上手に行き渡らなくなるので要注意。
TYPE 茶ぐすみ
紫外線や肌への摩擦により、皮膚の細胞を守ろうとメラニンを生成。正常であればターンオーバーによってメラニンは排出されるが、代謝が乱れていたり過剰なメラニン生成により排出が追いつかない状態。
グレーくすみのあなたは“とにかく保湿とNO摩擦”
POINT1 ふわふわの泡で優しく洗顔を。
「剥がす系の強いピーリングは、季節の変わり目の敏感な肌には避けた方が無難。ゴシゴシ洗いやお湯洗顔、直接シャワーを当てる洗顔も刺激になってしまうのでNG。ふわふわの泡を肌の上で転がす毎日の洗顔で、肌代謝を正常に」(三輪先生、以下同)
POINT2 宝物に触れるよう優しく保湿。
「角質肥厚の肌はインナードライになりやすいため、セラミドやヒアルロン酸などを取り入れて保湿を。皮膚は薄いので、宝物に触れるよう優しいタッチを心がけて。また、毎日パックをするとかえって肌のバリア機能が乱れ、乾燥しやすくなるので気をつけましょう」
「グレーくすみには、ヒアルロン酸などの美容成分を皮膚内に注入する水光注射がおすすめ。ヒアルロン酸は肌にみずみずしさを与える非架橋と体内に吸収されにくい架橋タイプがありますが、30代以降であれば架橋タイプが◎」
茶ぐすみのあなたは“日焼け止めとビタミンCを味方に”
POINT1 ビタミンC摂取で酸化しない体へ。
「紫外線ダメージを受けたときの活性酸素の発生を抑制する効果があるのが、ビタミンC。ただし、ビタミンCは排出されやすく、壊れやすくもあるので、お湯で飲まない・空腹時に飲む・消化液や酸化から守るリポソーム型のものを摂取するのがおすすめ」
POINT2 油断せずにしっかり紫外線を防御。
「いくら日差しが弱まったとはいえ、まだまだ紫外線は強い秋口。たるみやシワなどを引き起こすとされる紫外線A波は、曇りの日でもしっかり降り注いでいるので日焼け止めは必須。もちろん、日傘や帽子などで物理的にブロックすることも有効です」
「茶ぐすみには、マッサージピーリングがおすすめ。ピーリングによる刺激でコラーゲンの生成やバリア機能の強化が期待できるとともに、肌のターンオーバーもサポート。日差しが落ち着いたら、光治療のIPLやレーザー治療に移行を」
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