ワンチェンジでセンスアップする魔法のキーアイテム。 スタイリストが読者の部屋をブラッシュアップ!お部屋をワンランクアップする『布』の使い方 vol.1
たった1つのアイテムを家に迎えるだけで、インテリアの完成度が上がり、部屋がぐっと心地よくなる。そんなテクニックを、スタイリストの官野亜海さんが伝授。「圧迫感のない自然素材やガラスのキーアイテムを、用途に縛られずに取り入れるのがコツ」とのアドバイスを元にハナコラボ パートナーの自宅をブラッシュアップする。
お悩み部屋の住人はこの2人
◆写真・動画クリエイター・永田尚子(ながた・なおこ)「育児中でも、イギリスアンティーク調を楽しみたい!」
4LDKの一軒家に越して4カ月。イギリスアンティーク調やカフェ風のインテリアが好き。7歳・5歳・0歳の息子の子育て中で、繊細なガラスやスタンド型の小物が置けないという制限がある。ごちゃつかず実用性も大事にしながら、好きなテイストに挑戦したい。
◆ハナコラボプロデューサー・土屋志織(つちや・しおり)「今の持ち物を生かしながら、遊び心で彩る方法は?」
1LDKの賃貸マンションで一人暮らし。チェストやテーブルなどの家具を気に入ってはいるが、前の家からそのまま持ってきた印象を拭えないのが悩み。今ある赤い小物を生かしつつ、部屋をもっと飾りたい思いが。狭く感じさせずに彩る方法を知りたい。
今回のワンアイテム…「布」
ふわりと広げると視界に入る面積が大きいので空間のテイストをガラリと変えることができる。折る、包む、で色んな形にフィットするのも便利。
1.色・柄違いの布を吊るし、ラフに手作り。
オーソドックスな白い既製品から、複数枚のブルーの布をグラデーションさせつつカーテンとして使用。切りっぱなしの生地を吊るすことで、不揃いな丈感も含めて味になる。「同じトーンなら色んな布をミックスしても調和するし、パッチワークのような表情の豊かさが生まれます。タータンチェックを入れて、イギリスのカントリー調を演出」
2.リネンを折り返してフリル風の装飾に。
BEFOREの既製品のベージュのカーテンだときちんとした印象だが、風合いのあるリネンに替えると、淡く光が透けるサマにナチュラルな遊び心が生まれる。端処理をしていない、買ってきたままの生地を吊るすカーテンは、窓の大きさに合わせて上を折り返してもいい。「丈詰めの意味だけでなく、立体感のあるデザインになって、空間にひとさじの可愛らしさが加わります」(官野さん・以下同)
Navigator…官野亜海(かんの・あみ)
大谷優依氏に師事し、2021年に独立。インテリアスタイリストとして、雑誌や広告で暮らしや食の空間演出を手掛ける。生活に即したリアルなスタイリングが得意。