優しい気持ちを作る、理想の部屋づくり。 郊外に移住した人。千葉県九十九里|ブランドディレクター・北田綾『憧れだった海まで5分の場所に。』

LEARN 2022.06.17

この数年の社会の変化を経て、都会に遠すぎない、“郊外”での生活を選ぶ人が増えている。そこで実現したライフスタイル、部屋づくりをレポート。今回は、ブランドディレクター・北田綾さんのお部屋をご紹介します。

東京から車で約1時間半。千葉県九十九里に新しい住まいを構えたブランドディレクターの北田綾さん。仕事柄、これまでは都心に住み、公私ともにバリバリと忙しい日々を過ごしていた。住む場所を変えることで、彼女が新しく手に入れたライフスタイル、そして自宅とは?

家庭菜園でとれたて野菜を。紫たまねぎやスナップえんどう、にんにくなど種類も多い!
家庭菜園でとれたて野菜を。紫たまねぎやスナップえんどう、にんにくなど種類も多い!

「暮らし方が180度変わったんです」と目をキラキラさせて話す北田さん。きっかけは結婚。40歳を過ぎたら海の近くに住んでみたかったこと、夫となった人がたまたま海辺の町の生まれだったこと。これが絶妙にマッチして「海まで歩いて5分」の場所に家を構えようと奮起。「住む場所と同時に、働き方も変えたいと思っていました。まだコロナ禍前で、リモートワークというスタイルが耳に入る程度のころでしたが、リモート主体にしたいと思っていたので、郊外に住むのは好都合だった。最初は東京とこちらを行き来しようと思っていましたが、気づけば100%在宅で仕事ができるように。今は千葉のメーカーさんともお仕事をするようになり、こうして地元に還元するのもいいな、と感じています」

北田さんの家は、広い庭付きの平屋の一戸建てで、別棟に車2台分のガレージがある。家は、ベッドルーム&リビングのプライベートスペースと、キッチン&ダイニング、そして北田さんの仕事場、という共用スペースに二分されている。「天高で気持ちのいい空間を作りたかったのであえて平屋を選択しました。共用スペースはモルタル床でクリアな雰囲気に。気軽にみんなが入ってこられる場所をイメージしました。

寝室とリビングは私たちのくつろぎの場所……とはいえ、壁紙やインテリアは私の好みで選んでいます(笑)。夫用にはガレージ直結の自室があって、そこが秘密基地のようで気に入っているそうです」庭には家庭菜園が充実。さらに、農家をしているご近所さんからのおすそ分けも多い。地元の漁港で新鮮な魚を買うこともできる。「だからすっかり自炊するようになりました。今、100%自炊の生活です。都心に住んでいたころは外食中心だったので、そこも本当に変わりましたね。でも、それが全然イヤじゃない。もともと二人とも料理が好きなので、夫婦で一緒に“あの店のメキシカンの味を再現してみよう!”とあれこれ工夫するのは楽しい時間。

郊外に引っ越し、この家を建てたからこそ、ゆったりしていて二人同時の作業もしやすいキッチンと、業務用の冷蔵庫を導入できました。将来はキッチンとダイニングをお店として使うことも想定して、土間のような作りにしています」そしてなによりの大きな変化は、新しい家族“スーちゃん”の登場。「ワンコを飼いたいと言いだしたのは夫なんですが、すっかり私がハマってしまって!大型犬がのびのびと暮らせる環境も、この場所を選んだから得られたと実感しています」

【DATA & PROFILE】

【PROFILE】
きただ・あや/セレクトショップ〈cher〉のデザイナー、バイヤーを経て独立。現在はアパレルブランドや地元千葉の食品メーカーなどのデザインやブランディング等を手がける。

【DATA】
■人数:2人暮らし+犬(大型犬)
■物件:一軒家(持ち家)
■所在地:千葉県・松尾駅から車で20分
■居住歴:6カ月

(Hanako1209号掲載/photo : MEGUMI text : Kana Umehara)

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