Hanako w/ Seibu〜わたしが出会ったお店と、その暮らし〜 日常に寄り添うフラワーショップ〈Sumika〉。住まいと商いが近くにある新所沢だからできること。

LEARN 2021.02.10

ひと際にぎわう「所沢」駅とは打って変わって、静かで落ち着いた雰囲気の「新所沢」駅。街の人たちは親しみを込めて、“しんとこ”と呼びます。街の花屋や都内の大手フローリストで働いていたという下田浩明さんは、2020年4月、自身が暮らす街の一角で花屋を始めました。できる範囲で少しずつオープンしてもうすぐ一年。今ではすっかり、“しんとこ”の街に馴染んでいました。

地元・所沢界隈で、小さな花屋を始めるということ。

新所沢〈Sumika〉

新所沢にお住まいだという下田さん。独立し、お店をやろうと思った時、“しんとこ”で探したのだといいます。駅から歩いてすぐ、隣にはパルコもあるという好立地。地元の方がふらりと寄ってくれるのだそう。今まではお花を買いに、都内まで行っていたという方も、〈Sumika〉ができてから行かなくて済むようになったと喜ばれたといいます。

「お花が好きな方が通ってくれています。お子さん連れの30代の方が多いですが、幅広く色んな方に来ていただいています。普段のお花を購入されたり、グリーンを買いに来たり。80代のおばあさんも通ってくれているんですが、すごく素敵な方で、自分の好きなものを組み合わせて楽しんでいる感じが、いつもいいなと思っていて。僕がいいなと思って仕入れたものを手に取ってくださったりと趣味が合うんですよ」

新所沢〈Sumika〉

都内で働いていた下田さんですが、地元の所沢界隈に戻りたいという思いがありました。いつかは独立したい。その思いで物件探しをスタートし、この場所を見つけました。

「嫁が2年だったら好きなことをしてもいいと後押しをしてくれて。それまでになんとかならなかったら、あきらめよう、と。厳しくも愛のある意見だと受け止めています」

オープン時、世はコロナ禍。オーダーからまずは受け付け、できる範囲で少しずつお店をオープンし始めました。

「その頃、子どもを保育園にも預けられなくなったので、自宅で子どもを見ていたんです。自分の生活とのバランスを考えながら、お店を開けたり閉めたり。そうやって様子を見ながらお店を始めました。それができたのはよかったですね」

そうやって自分の暮らしを主軸に置きながらお店を営むことができたのも、自分のお店だから。家で過ごすことが多くなった分、お花を買いに来てくれる人や、朝、散歩がてら、お店ができたことに気づいてくれる人も。そうして、〈Sumika〉の存在が、この街に暮らす人たちに知られていくこととなりました。

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