浅草で人気のパン屋さんが映画に! もう〈ペリカン〉の映画を観ましたか?

LEARN 2017.11.03

今年で創業75年を迎えた浅草のパン屋さん〈パンのペリカン〉。食パン、コッペ、ロールといったわずか3種類のパンだけで連日、閉店前には売り切れてしまう人気店。評判が評判を呼んでお客様は浅草だけでなく全国からやってくる。そんな〈ペリカン〉の人気の秘密に迫った映画『74歳のペリカンはパンを売る』が話題だ。

ペリカン

〈ペリカン〉といえば、そのシンプルな味で料理研究家ら多くのファンを持つパン屋さん。映画『74歳のペリカンはパンを売る』を作ったのはプロデューサーの石原弘之さんと映画監督の内田俊太郎さんの31歳の若手コンビだ。そもそもこの2人、ペリカンを知ったのはテレビの経済ニュースがきっかけだったという。

ペリカン

「私たちの回りは物であふれていて、しかも多様であることが求められています。そんな中、〈ペリカン〉は絞りにしぼったアイテムを売り続けることで成功している。人がなかなかやらないことをやる姿勢が新鮮でした。同時に4代目の渡辺陸さんが20代と僕たちと近い世代だったことも気になりました」と石原さん。

ペリカン

スタイリストの伊藤まさこさんは、自宅でパンといえば〈ペリカン〉派。「ペリカンはお米のようなパン」とその魅力を話す。世の中にご飯のお供は無限にあるけれど、ご飯だけで食べておいしいお米はどんなおかずをもおいしく思わせる。〈ペリカン〉のパンはまさにそんな存在だそう。

ペリカン

映画では浅草の四季とともに、〈ペリカン〉を支える方たちも登場する。18歳で入社して以来、40年以上も働き続ける名木広行さんや2代目からオーブンのメンテナンスを続ける〈東洋メンテナンス〉の方など。〈ペリカン〉への愛情あふれる話をしてくれる。

この作品の監督、内田俊太郎さんは「観ていただいた方から多くの言葉をいただきました。特に、印象に残った言葉の中に「御開帳」という一言がありました。お寺で国宝級のご本尊をみせる貴重な機会に例えて、今作を語ってくれたのです。〈ペリカン〉というパン屋さんが、いかに愛されているのかを改めて実感しました」と話す。
四季を通して一つのパン屋さんを追った、ドキュメンタリー作品。映画はストーリーがありそうだけど、事実と証言で淡々と描かれる。けれど、みなさんが語る言葉は、一つ一つが生き生きとして忘れられないものだった。

(photo:portrait, Kenya Abe)

公開中映画『74歳のペリカンはパンを売る』はこちら。

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『74歳のペリカンはパンを売る』

キャスト 渡辺多夫、渡辺陸、名木広行、伊藤まさこほか。
ユーロスペースにて公開中。
http://pelican-movie.tokyo

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