川崎に、子どもも大人もゆるく集える新スポットが登場。 食とアートの上品なカオス。元サウナの複合施設〈CHILL (チル) 〉で味わう地元フード!
川崎駅から立川駅までを走る、JR南武線の武蔵新城駅を降りて徒歩3分。元はサウナ施設だった場所をコンバージョンして、食とアートが楽しめる複合施設が誕生しました。その名も〈CHILL(チル)〉。そんなのどうしたってくつろぎに行きたくなるでしょう!というわけで、思いきり “チル” してきました。
ウエルカムアート!
もともと赤茶色のタイル張りだった外観を、グレーまじりの白に塗装。そこに手描きアーティスト「CHALKBOY | WHW!」のアートがラフな感じで描かれています。
以前サウナ施設だったこちらのビルは、3階建て。
1階は駐車場、2階はアーティストのアトリエスペース、そして3階にカフェとハイブリッドな施設としてオープン。
「ビルを壊してしまうと、お金もかかるしCO2も発生してしまう。それならば、使えるところは生かしながらリノベーションしようと思ったんです」と、プロデューサーの和泉直人さん。
アートを間近に感じられる通路美術館。
エントランスからフードラウンジにつづく階段までの通路は、アーティストのアトリエスペース。
第一線で活躍するアーティストの作業風景が当たり前に間近にあるなんて、なんとも贅沢な通路。通路の壁には、時期によって作品が飾られるので、その場で購入することもできますよ。
「フードラウンジ」で思う存分 “チル” 。
〈CHILL〉では、キャッシュオンで購入したものを好きな席で食べられる、フードコートと同じシステムを採用。
できた食事はサーブしてもらえるので、あとは自由に過ごすだけ。
なんというか、ここにいるとただただ自分らしく過ごせる感じがたまらなく心地よいんです。
ここでも和泉さんの言葉を引用しますが「武蔵新城には、子連れでカフェに来て、大人が有機的に過ごせるスペースがないという課題がありました。それを解決したのが〈CHILL〉なんです」とおっしゃっていたのを思い出し、納得。
ママ達の憩いの場であり、お一人さまのくつろぎの場であり、はたまた子どもの遊び場としての役割も担っているなんて貴重な場ですよね。
人工芝が敷かれたプレイスペースには絵本やおもちゃも用意されていて、どうしたって子どもも“チル”しちゃいます。
授乳室やオムツ替えスペースも完備されているのはママにとって安心。
名店〈CAFE Hat rilassato(カフェハット リラッサート)〉のドリア。
武蔵新城で絶大な人気を誇る喫茶店〈CAFE Hat〉が、2店舗目として選んだのがこのフードラウンジ。
〈CHILL〉から徒歩3分ほどの本店では生パスタが名物ですが、ここで食べられるのはドリアを中心としたメニュー。2つの店で違ったものを食べられた方がいいのではということで、ここだけのオリジナルメニューを開発したんだそう。
トマトとチーズが溶け合う熱々のドリアは、気取っていないのに本格的!
しっかりボリュームもあるのでシェアしても良いかもしれません。
バインミーとケーキのお店〈BAKE SHOP FUU(ベイクショップ フー)〉。
オンライン上で焼き菓子などを販売していた〈BAKE SHOP FUU〉は、今回が初出店。
大根と人参のなますやパクチー、豚肉が入ったバインミーは、平日でも売り切れるほど美味。バインミーといえば、アジアンな香辛料や野菜が入っているイメージだけれど、このバインミーは初心者でも抵抗なく食べられそうなさっぱりとした味わい。
そして何よりも、ケーキ!
ビジュアルの美しさはさることながら、上品で舌触りも良くなめらか。
バスクチーズケーキに至っては、外側の香ばしさと内側のしつこくない甘みが絶妙にマッチして、ぜひまた食べたいおいしさでした。
食後のコーヒーは〈BonVoyage LOUNGE(ボンヴォヤージュラウンジ)〉で。
ドリンクは、入ってすぐの〈BonVoyage Lounge〉で。
プロデューサーの友人である〈ONIBUS COFFEE〉をはじめ、全国複数のロースターからスペシャリティコーヒーの豆を仕入れています。
豆の産地や製法は様々で、私が行ったこの日は、5種類の豆から好みを選んでオーダー可能でした。そのほかビールやカクテルなどのアルコール類も揃っています。
この日はざくろ酢ソーダをいただきましたが、何よりもこの空間に馴染む佇まいが美しい。爽やかな炭酸は、しっかりめのドリアに合わせると相性抜群でした。
時間を忘れてアートとフードを楽しめる、武蔵新城のローカルスポット。
今後は、川崎市高津区のカレーマルシェで3連覇している〈3 CURRY(スリーカリー)〉が11月下旬にオープン予定とのこと。
更には1階にパティオ席をつくって、密を避けながらも “チル” できる場が出来上がるそう。まだまだ余白のあるスペースに、次々と色んなテイストがミックスされていく感じ。
まさに “上品なカオス” を体現できる場所でした。