空前の大ブーム「タピ活」! タピオカティーのトレンド総ざらい!タピオカ・お茶通3人が都内人気店で飲み比べ。
台湾茶や紅茶を筆頭に、タイティー専門店の登場など、タピオカティーのブームはまだまだ続く予感。さいたま紅茶王子、「タピオカナビ」梅村実礼さん、アナウンサー徳田葵さん…お茶とタピオカに精通した3人が、お店を巡りながら流行を総ざらいします。
〈Tea Stand...7〉を手がけるさいたま紅茶王子と、10年以上タピオカティーを飲み続ける梅村実礼さん、日々の暮らしで楽しんでいる徳田葵さんが、それぞれの視点で語ります。
編集部:2007年に日本発の〈パールレディ〉が誕生して早12年。17年前後に台湾からの店が続々と開店し、勢いが増した印象です。
梅村:13年にはタピオカミルクティー発祥の店〈春水堂〉が台湾から上陸、15年に台湾ティーカフェ〈ゴンチャ〉が登場し、17年の〈THE ALLEY〉へと続きます。ここ数年のお茶ブームで、各国の店が進出してきたというのは大きいですね。トッピングの一種だったタピオカが、ここまで広まるとは。
徳田:最近は都心に限らず、タピオカティーを目にするようになった。
王子:〈Chabadi〉のような、台湾茶や紅茶とも違う〝タイティー〞のお店も出てきましたよね。
相性がいいお茶は?個性を楽しむ時代へ。
梅村:1000杯以上のタピオカティーを飲んできたけれど、やっぱり茶葉との相性ってあると思う。
王子:渋みが強いものとの組み合わせはあまり見たことがないですね。黒糖蜜に漬けたタピオカは特に、コクのあるアッサムや香ばしい烏龍茶系が合うかな。タイティーは独特のバニラのような甘さがぴったり。
編集部:ミルクティーと合わせることが定番ですが、ベースの茶葉によりがらっと変わりますよね。
徳田:だいたいのお店にある鉄観音茶は、味の違いもおもしろい。タピオカティー好きは、鉄観音ならここ! というのがあるんじゃないかな。
梅村:〈THE ALLEY〉は鋭くて、〈TPTEA〉は香ばしいイメージ。
王子:ジャスミン(緑茶)も人気ですよね。台湾ではミルクティーにすることもよくありますが、日本はストレートが定着していて。このブームでお茶の飲み方も変わってきた。
徳田:飲み慣れてくるといろんな種類を試してみたくなるんですよね。
編集部:タピオカティーは、通常と煮出し方も違うんですか?
王子:〈Tea Stand...7〉の場合は、香りや味が立つように別で淹れていますね。もう一つ、タピオカティーでは甘さを加えると茶葉が持つ甘みを感じやすくなるんです。ノンシュガーよりも少し甘いほうが、より風味が楽しめるはず。あとタピオカは刻一刻と状態が変わるので、すぐに飲むのも大事なんですよ。
シーンに合わせてカスタム。そんな自由度も魅力。
王子:ドリンクの流行という視点で見ると、少し前はスムージーなどのヘルシー系が中心でしたが、変わりましたね〜。お茶は香りでリラックスできるところもいいのかな。タピオカのサイズや固さで選ぶ人も多く、腹持ちもするから、食事代わりや小腹満たしにもちょうどよいのかと。オフィス街で求められるようになったのも、そんな理由かもしれません。
徳田:近ごろはお茶自体のクオリティが高くなって、大人の飲み物になりつつありますよね。
梅村:気分や時間帯で飲みたくなる味は違うものだから、自然と選択肢が豊富かつ、丁寧に淹れてくれる専門店に人が集まるようになった感じ。
編集部:本国に比べると日本のお店は甘さが控えめで、お茶本来の味がくっきりしている気がします。
王子:お茶とのバランスが考えられていて、どこもおいしいですよね。
梅村:ミルクティーを頼むことが多いものの、〈台湾甜商店〉で飲んでからストレートも合うなぁと。
王子:甘さの調節や氷の有無など、飲む側のセンスも重要になるかも。
徳田:カスタムできるのも、毎日のように寄ってしまう理由です。タピオカ粒もカラーや無着色などいろいろあるし、より多様化していきそう。
編集部:これからはどんな流れになりそうですか?
梅村:〈CoCo都可〉の一部店舗で販売するカフェラテや〈MINGTEA〉にもあるんですが、タピオカコーヒーが増えて、大人のニーズが高まると予想。揚げパンなどのタピオカスイーツもくるはず。
王子:緑茶やローズティーと、個性あるものも目立ってきそうだなぁ。
徳田:そんな楽しみが尽きないところに、たまらなく惹かれるんです。
東京で飲めるタピオカティーベスト18を集めました!
さいたま紅茶王子®/本名は松本久範。紅茶店〈Tea Stand...7〉オーナー。教室や各メディアで紅茶の魅力や知識を伝える講師としても活動。Instagram@saitama_tea_ouji
梅村実礼/現役のお茶専門店スタッフでタピオカドリンクの愛飲歴は11年。Mirei名義で世界各地のタピオカ情報を届ける「タピオカナビ」を主宰。Instagram@tapioca_navi
徳田 葵/アナウンサー、ビジネスタレント。タピオカティーはライフスタイルに欠かせない。学べる生放送サービス「Schoo 」などで活躍中。Instagram@xxaotan201xx
(Hanako1170号掲載/photo : Kenya Abe, Natsumi Kakuto, Kaori Oouchi, Hiromi Kurokawa styling : Kohta Kawai text : Wako Kanashiro text & edit : Kahoko Nishimura)