ネルドリップとサイフォン、水出しの違いも。 人気喫茶マスターが教えてくれた!【完全保存版】珈琲の基礎知識とは?
珈琲にこだわる喫茶店も多数。浅煎りと深煎り、ネルドリップとサイフォン、水出しなど、コーヒー用語を理解すれば、もっとコーヒーブレイクを楽しめるはず!人気喫茶〈ぐすたふ珈琲〉マスター・茅根和司さんが、いま一度知りたいコーヒーの基礎知識を教えてくれました。
Q1.まず注文すべきはブレンド?
A1.よくメニューの最初に書かれている「ブレンド」。値段もお安いし、余った豆を混ぜてるだけでは? なんて侮るなかれ。「ブレンドすることで、単一のコーヒー豆では味わえないオリジナルの香味を作り出せます。オリジナルゆえ、そのお店の顔。私も初めて行くお店では注文することが多いです。ブレンドを軸に喫茶店巡りをするお客様もいますよ」(茅根さん)。ブレンドとは店の名刺的存在なのだ。
Q2.浅煎りと深煎りの違いって?
A2.焙煎は火を入れる時間によって超浅煎り(ライト)から超深煎り(イタリアン)まで、8段階に分けられる。浅煎りはフレーバー(香り)や酸味が、深煎りは苦味や香ばしさ、コクが特徴。「シングルオリジンはフレーバーと酸味の特性を生かすため浅煎りにすることが多いです」(茅根さん)。かたや、ネルドリップやミルクで割るカフェオレはコクを楽しむため深煎りを使うのが一般的。焙煎に注目してメニューを選んでみよう。
Q3.ネルドリップとサイフォン、水出しの違いは?
A3.布フィルターが特徴のネルドリップ、蒸気圧で抽出する実験器具のようなサイフォン、水滴を落とし、7~8時間かけて抽出する水出しコーヒー。いずれも1960~80年代の喫茶店全盛期に普及した抽出法だ。「ネルドリップは保水性や保温性に優れているので濃い目に抽出され、まろやかで甘みのある味わいです。サイフォンは高温短時間抽出なのですっきりと香ばしく、水出しは時間をかけて低温で抽出するため、透明感のある丸く柔らかな味わいになります」(茅根さん)。見た目の優美さもあり、人気再燃中の御三家。味わいの違いを体験してみては?
(Hanako1150号掲載/illustration : Mariko Matsumoto text : Yoko Fujimori)