夜景スポットも要チェック。 丸一日楽しめる!クリスマスデートでおすすめ【横浜】カフェ・レストラン・バーはここ。
12月に入り、街はすでにクリスマスムード。今回は、クリスマスデートスポットで人気の横浜で行きたいカフェ・レストラン・バーをたっぷり7軒ご紹介。ランチに、カフェタイム、ディナーに使える名店はメモ必須。おすすめの夜景スポットも教えちゃいます!
1.レトロ可愛い名物デザートでゆったり〈馬車道十番館〉
1970年創業、赤レンガの外観が目を引くこの店は、明治期の建築様式をもとに開港当時の洋館を再現して建てられた。
1階の喫茶室はシャンデリアや格子天井など贅沢な意匠が施され、館内には明治期の柱時計や軍艦「信濃丸」の革張りのイス、店先には本物のガス灯もあり、資料館のような側面も。自慢のドリップコーヒーにはミルクと砂糖のほかにホイップクリームが付くのも店の伝統だ。
プリンやパフェ、生ケーキなどのデザート類は添加物を極力使わず作られ、変わらぬ真摯なおいしさがある。
(Hanako1163号掲載/photo : Kenya Abe text : Yoko Fujimori)
2.ハイセンスなヴィンテージ家具と自家製デザートが楽しめる〈Café de Lento〉
美しいカリグラフィーの文字が目を引く看板。黒で仕上げたシックな外観に合わせ、ガラス面の木製の棚と店頭の小さなベンチは〈スタンダードトレード〉が手がけた。
この店こそ、高感度な人々から静かに、そして熱く支持される〈カフェ・ド・レント〉。店主の堀川学さんは、多くのファンを生み、惜しまれつつ閉店した下北沢の名店〈チクテカフェ〉の出身。10年にわたりこの人気店でスタッフとして働き、2012年の閉店を経て、約1年半後にここ元町に自身の店を開いた。
店内のアクセントとなっているのが照明器具。1960年代のガラスを使ったランプシェードのほか、日本の照明作家が手がけた唯一無二の照明があちこちに。
〈アーコール〉のクロスバックチェア(手前)やチャーチチェア(奥)など味わいあるヴィンテージ家具は、堀川さんがコツコツと買いそろえた。
半熟卵やジャガイモ、ツナ、インゲンなどを酸味のきいた粒マスタードのドレッシングで味付けし、タプナードソースを添えた一品。「歯ごたえもおいしさの大切な要素」と、インゲンは季節により茹で時間を変え、ベストなシャキシャキ感を探るのだとか。店主とつながりのある茨城のパン職人より毎朝届くライ麦食パンやマフィンは噛むほどに滋味深く、果実の瑞々しさを閉じ込めた焼きいちごのタルトは、エレガントな甘酸っぱさにウットリする。
そして堀川さんのこだわりの結晶が、ダブル焙煎のコーヒー。豆に2回火を入れることで苦味の角が取れ、味わいは重厚でいてまろやか。どの皿もきちんとおいしくて、サラダ、デザート、コーヒーと、フルに楽しんでしまう。
「オープンした頃は、地元のマダムのお眼鏡にかなうか怖かったけれど(笑)、目も舌も肥えた人が多いので、丁寧に仕事をすれば分かってくださる。横浜には成熟した喫茶文化があると感じますね」
決して大きくはない店内で、お客が各々、自分の時間を楽しんでいるのは、店の誠実な姿勢から伝わる心地いい緊張感ゆえかも。山手の坂道に歩き疲れたら、ここでコーヒーを一杯。店名の「Lento」の通り、ゆっくりと穏やかな時間が流れるこの店の存在が、横浜の散策をもっと豊かなものにしてくれる。
(Hanako1163号掲載/photo : Ayumi Yamamoto text : Yoko Fujimori)
3.スカンジナビア料理のコースでとっておきランチ〈レストラン スカンディヤ〉
海岸通で55年。デンマークを中心としたスカンジナビア料理の専門店として長く愛される店。
3種類のニシンを味比べできる「にしんのくんせい ノルウェースタイル」1,300円など一品料理も充実している。
(Hanako1163号掲載/photo : Tomo Ishiwatari text : Hiroko Yabuki)
4.まるでヨーロッパの老舗ホテル〈グリル・エス〉
級の部位のステーキが自慢なだけあり、手切りし調理する肉料理はどれも別格のおいしさ。ランチは2種を一皿で味わえる「カニコロッケと牛ロースの盛合せ」2,500円がお勧め。
赤いビロード張りの椅子やシャンデリアほか、木製の調度が時を経て味を出す店内はヨーロッパの古いホテルレストランのよう。
(Hanako1163号掲載/photo : Chihiro Oshima text : Chiyo Sagae)
5.ステンドグラスの窓辺でクラシカルなフレンチを。〈霧笛楼〉
外国人居留地をフランス山、アメリカ山と呼んだ地名が今も残る高台、山手の麓、元町。当時は外国船の汽笛がここまで聞こえたのではと思わせる〈霧笛楼〉という名を冠した店の創業は1981年。そんな80年代の横浜ロマンティシズムを今も漂わせる老舗レストランだ。
一つ一つの素材の風味が際立つ料理は、伝統的なフレンチの技術を守りながら、地元で生産される野菜を可能な限り使用する。
写真奥の「海の幸のブイヤベースとトウモロコシのリゾット」と手前の「地鶏のモモのコンフィ、黒胡椒ソース」など、肉と魚の2メインで供す充実の日替わりランチ。
フランス料理をいただくに相応しいクラシカルで落ち着いた内装も見所。
バラ模様を描くビーズ細工の照明シェードや、窓辺のステンドグラス然り。母親世代が若かりし頃、お洒落して出かけたフレンチレストランのレトロでシックな雰囲気を思い起こさせる。ちょっと大人びた現代の横浜シックを気取るランチに目指したい。
(Hanako1163号掲載/photo : Ayumi Yamamoto text : Chiyo Sagae)
6.古都ウィーンのカフェを彷彿させる優雅な老舗店〈Alte Liebe 横浜本店〉
諸外国の領事館が軒を並べていた日本大通りは、今も歴史的建造物の並ぶ異国情緒あふれる街並みが美しい。その一つ、旧商工奨励館1階にある、内装や調度の細部までウィーンの芸術様式で統一したレストランが〈アルテ リーベ〉。高い天井、アーチを描く柱上部の月桂樹をモチーフにした金の装飾、床や壁に施された正方形の寄木装飾など、1920〜30年代のヨーロッパを席巻したアールデコやウィーン分離派のスタイルで統一された空間は、本場ウィーンの優雅な老舗カフェレストランを彷彿させる。同時代に横浜に建立された旧商工奨励館の建築様式との調和も、横浜らしい店の歴史を物語る。
起源は19世紀初頭に遡るドイツのトーネット社は、曲木(まげき)の技術の開発で知られる家具工房。ビロード張りの座り心地のいい椅子をリニューアル時に特注。
食事時のピアノやヴァイオリンの生演奏も、オーナーシェフが腕をふるう本格的なコース料理を味わうひと時を華やかな非日常へと誘う。
昼はピアノ独奏、夜はピアノとヴァイオリンの共演を欠かさぬミュージックレストランのスタイルを創業時より守る。写真はオブジェとして置かれた古いオルガン。
ランチは3種のコース料理から。「鴨フィレ肉のロースト、焼き野菜とチェリーのコンポート」をメインに前菜とデザート付きのコース「真夏の予感」4,800円より。
ランチコース4,000円~
(Hanako1163号掲載/photo : Ayumi Yamamoto text : Chiyo Sagae)
7.話題のミクソロジーカクテルやノンアルコール対応もうれしい〈mizumachi bar〉
横浜マリンタワー1階の水町通りに面した大人のバーは、ミクソロジーカクテルが充実。季節のフルーツやハーブを“焼く、潰す、搾る、煮る”などの技を駆使して作るカクテルは、ほかでは体験できない味ばかり。ノンアルコール対応もしてくれるので、呑めなくてもバーの雰囲気が楽しめる。
搾りたてのパッションフルーツジュースとウォッカがベース。グラニュー糖をふって炙りキャラメリゼしたパッションフルーツが添えられる。
(Hanako1163号掲載/photo : Shin-ichi Yokoyama text : Riko Saito)
7.世界大会優勝のオーナーがつくる、最高の一杯〈Bar Noble〉
バーテンダー世界大会優勝の山田高史さんがオーナーだけあり、ここで飲むのが目的で横浜に来る人も多数。アールヌーボー調の店内と洗練された接客が心地よい。
巨峰とミントをグラスに入れ潰したらラム酒やライムジュースなどを加えさらに潰す。ソーダとクラッシュアイスを入れミントを飾り完成。
果物そのものの味を楽しめるフルーツカクテルは一見シンプルだけど、飲めばその技量の高さとおいしさにうなるはず。
(Hanako1163号掲載/photo : Shin-ichi Yokoyama text : Riko Saito)
デートのラストは、最高の夜景を2人で。〈象の鼻パーク〉
横浜港大さん橋のたもとにある広場からは、赤レンガ倉庫や大観覧車などのランドスケープを眺められる。「横浜の夜景を代表するみなとみらい地区の中でも、特におすすめの場所。時間帯によって照明が変わるスクリーンパネルが並び、景色を彩っています」。
〈象の鼻パーク〉
■神奈川県横浜市中区海岸通
■045-671-7188