かぼちゃ料理のレパートリーを増やしたい。簡単で美味しいレシピ3選

料理と器

かぼちゃ料理のレパートリーを増やしたい。簡単で美味しいレシピ3選

FOOD 2025.10.15

人気料理家が考案した旬の食材を使ったレシピを、注目の作家の器に盛り付けて提案するリレー連載。渡辺康啓さんが担当する2回目は、かぼちゃがテーマです。

photo_Tetsuya Ito　recipe & styling_Yasuhiro Watanabe　text_Kazuyo Nojiri

自然を映した器×かぼちゃの黄色の妙を愛でる秋の食卓。

「土の質感や釉薬の色味、作為的でない形…すべてに自然を感じる。細川護光さんの器は、景色がきれいだなといつも思うんです」

そう語る渡辺康啓さんが、「細川さんの作品が持つトーンに、こっくりとした黄色が映え、互いを引き立て合ってくれる気がして」と、ピックアップした旬の食材がかぼちゃ。秋から冬にかけて出回るかぼちゃは、夏から初秋に収穫して寝かせたもので、より糖度が増しておいしくなるのだという。

「かぼちゃは甘味が強いから、それを生かしてシンプルに調理するのが好きです。例えば、甘酸っぱいマリネ液につけて、ほっくり感をほどよく残しつつ、さっぱりと南蛮漬けにしたり、潰したピュレをシャキシャキのレタスで包んだり、ぷりぷりのエビとともに揚げ春巻きにしたり。かぼちゃは調理のバリエーションが少ないイメージもありますが、食感で変化をつけるとメニューの幅は広がります」

1. かぼちゃのほっくり感がアクセント。「かぼちゃのカルピオーネ」

作り方

❶ かぼちゃは厚さ5㎜程度の薄切りにして、薄力粉を薄くまぶす。フライパンにオリーブ油を入れて温め、かぼちゃがこんがりと色づくまで焼いて皿に取り出し、すぐに塩を軽く振る。

❷ マリネ液の材料を全て鍋に入れ、中火にかける。沸騰したら弱火にし、5分煮て火を止める。

❸ 赤玉ねぎ、パプリカ、セロリは千切りにする。にんにくは芽を取り除いて、包丁で潰す。

❹ フライパンに③のにんにく、オリーブ油を入れて温め、香りが立ったら③の野菜を加えて塩を振る。中強火で炒め、野菜が透き通ってきたら（半生でよい）マリネ液を加え、沸騰したら火を止める。

❺ 少し深さのある器に、①のかぼちゃの半量をなるべく重ならないように並べる。マリネ液と野菜の各半量をのせて、その上に残りのかぼちゃを並べ、さらに残りのマリネ液と野菜をのせ、そのまま冷めるまで置く。

❻ 器に取り分け、結晶塩を振る。

2. シャキシャキ×ねっとりの新鮮バランス。「かぼちゃのピュレのレタス包み」

作り方

❶ レタスは手で葉を数枚剥がし、冷水に浸けておく。かぼちゃは種とワタ、皮を取り除き、一口大に切る。赤玉ねぎは薄切りにし、トマトは皮を剥いて、一口大に切る。

❷ 蓋のできる鍋にかぼちゃ、赤玉ねぎ、トマト、バジリコを入れる。上からオリーブ油を回しかけ、塩を振って中火にかける。かき混ぜながら炒め、湯気が上がってきたら蓋をして、かぼちゃが煮崩れすぎないように注意しながら、弱火で20分程度煮込む。バジリコを取り除き、塩で味を調える。

❸ レタスを程よい大きさにちぎり、②のかぼちゃのピュレをのせて器に盛り付ける。

3. ぷりぷりのエビと一緒に、パリッと。「かぼちゃ、エビ、大葉の春巻き」

作り方

❶ かぼちゃは種とワタ、皮を取り除き、一口大に切る。耐熱容器に入れてラップをし、5分程度レンジにかける。かぼちゃが柔らかくなったら取り出し、マッシャーなどで潰し、塩、胡椒で薄味に調える。

❷ エビは包丁で叩き、ボウルに入れて日本酒、塩ひとつまみ、片栗粉を加えて混ぜる。

❸ 春巻きの皮に大葉をのせ、その上に①のかぼちゃのピュレ、②のエビをのせて包み、小麦粉と水を混ぜたのりをつけて端を留める。

❹ 揚げ油を180℃に温め、③の春巻きを揚げる。香ばしい色がついたら取り出して油を切り、半分に切る。器に盛り、結晶塩を振る。

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