「フランス菓子」5選/ぼる塾・田辺智加のスイーツ”推しエントリー”
ぼる塾田辺さんが、コメントとともに推しスイーツを紹介
いま最も注目と信頼を集めるスイーツラヴァーであり芸人の、ぼる塾・田辺智加さん。そんな田辺さんに、スイーツトレンドを発信してきた『Hanako』が、毎月様々なテーマに合わせたおすすめスイーツを実食して、推しコメント(略して「推しコメ」)と共に紹介していく本連載。今回のテーマは「フランス菓子」。セレクターは「スイーツメディア「ufu.」編集長のクリーム太朗さんです。
【推しコメ】外はサクッリ、中ほわほわ。唯一無二の食感!/〈フランス菓子16区〉の「ダックワーズ」

クリーム太朗さん
今回のテーマは僕の得意ジャンル。改めて「フランス菓子」を紐解くようなイメージで、お菓子を選んでみました。まずは伝統菓子であるダックワーズです。
田辺さん
やったー!ダックワーズ大好き。
クリーム太朗さん
福岡にある「フランス菓子16区」という老舗のものなんですけど、実はダックワーズというお菓子は日本生まれ。その元祖ともいえるのがこのお店です。
田辺さん
何年くらい前かな、仕事で福岡に行ったとき「フランス16区」に連れていってもらったことがあって、そのときに「ダックワーズはこの店から始まった」とお聞きして、すごく驚きました。生みの親である三嶋シェフにもお会いすることができて、こんなにおいしいものをつくってくれて、世に広めてくれて本当にありがとーってなりました。

クリーム太朗さん
シェフにお会いできたんですね。激レアです(笑)。本当に歴史あるダックワーズ。ザ・クラシックで、めちゃくちゃおいしい。
田辺さん
いただくのは久しぶりだからうれしいなあ。見た目からして、焼菓子ならではの焼き色がきれいですよね。んーーー!なんなんでしょうね、この食感。外側はざらりとしてサクッ!でも中はふわっとしてほわほわしている。いろいろなお店のダックワーズを食べてきたけど、このほわほわした感じって珍しいですよね。唯一無二の食感です。

クリーム太朗さん
かなり繊細な職人技が求められるので、おいしいダックワーズ生地をつくるのは本当に難しいらしいです。
田辺さん
それに何よりアーモンドの香りが素晴らしいです。こんなに香りの立つ焼菓子ってあまりない。一口食べたときにまず食感の驚きがあって、そのすぐあとにアーモンドの香りが引き立ってくる。あ~やっぱりおいしいなあ……。
お取り寄せ:○(WEB)
価格: 3,456円(6袋・12個入)
オンラインショップ:https://www.16ku.jp
【推しコメ】衝撃のレモンケーキです……/〈パティスリー オーフィルドゥジュール〉の「ケークシトロン」

クリーム太朗さん
同じく、福岡にあるお店です。パティスリー「オーフィルドゥジュール」という、2015年にオープンしたわりと新しいお店なんですけど、ものすごい人気があって。シェフの吉開さんは「ホテル・ル・ブリストル」のシェフパティシエ、ローラン・ジャナンさんの右腕だった人です。
田辺さん
福岡にあるお菓子屋はわりとチェックしているつもりだったけど、このお店は知らなかったなあ。
クリーム太朗さん
紹介するのはケークシトロンです。いわゆるウィークエンドシトロン(=レモン風味のバターケーキ)で、レモンを余すことなく丸ごと使って、ものすごく丁寧につくられています。生地にはたっぷりのレモンピール、上にはシャリッとしたレモン風味のアイシングと果肉のコンフィがのっています。
田辺さん
確かに見た目からして、ただならぬ気配が伝わってきます。これ、どんなサイズにカットして食べたらいいですかね?
クリーム太朗さん
パウンドケーキくらいかな。3~4㎝くらいの厚さで食べていただくのがおすすめです。

田辺さん
フォークでいくか、手でいくか……品のあるお菓子だから迷いますね。
クリーム太朗さん
手でいって、かぶりつくのがいいかと……(笑)
田辺さん
ですよね!あははは、持っただけで、笑っちゃうくらいレモンの香りがします。パクッ。おいしい~! 外側のシャリッとしたアイシングの爽やかな酸味がいいですね。それになんだ、この口溶けは。ふわっとしていて口の中で溶けていく感じ。絹のような……いや、違うな……う~ん、月並みな言葉しか言えないのが悔しいんですけど、本当に柔らかくてなめらかで、めちゃくちゃ生地が香り良くておいしいです。
クリーム太朗さん
レモンケーキってけっこうベタベタして油っぽかったり、パサパサしちゃったりするんですけど、これはもうできたてのケーキを食べているような繊細さがある。

田辺さん
レモンケーキは好きで、よく食べてきたんですけど、どちらかというとレモンの酸味や皮の苦味といった、ちょっとキュッとした味わいのやつばかり食べていたんですけど、このケークシトロンはレモンをきちんと感じるのに上品でやさしい味わい。こんなに軽いレモンケーキははじめてです。これ、1本喰いできちゃうと思います。しないですけどね……しないですけど……あぁ、かぶりつきたい。
お取り寄せ:○(WEB)
価格:3,024円
オンラインショップ:https://www.aufildujour.co.jp
【推しコメ】小さな一粒に味と香りがギュッと!/〈アヴランシュ・ゲネー〉の「ギモーヴ」

クリーム太朗さん
フランス菓子特集ということで、今度はギモーヴをお持ちしました。僕が昔から通っている東京・春日の名店「アヴランシュ・ゲネー」のスペシャリテです。ノルマンディーで修業されたシェフがつくる、日本でもトップクラスのギモーヴです。
田辺さん
ギモーヴは大好きなんですけど、なかなかこれっ!ていう一品に出会えてないので、紹介していただけて嬉しいです。
クリーム太朗さん
まずは白いやつからどうぞ。シトロンヴェール=ライム味なんですけど、そこにパセリを加えているそうです。

田辺さん
やばい!ふわっふわしています。食べるの緊張するー。いただきます。口溶けがなんかしゅわっとして超おいしいです。小さな一粒にライムの爽やかな香りがギュギュッと詰まっていて、すごいさっぱり。ギモーヴってどこか間の抜けた感じもあるじゃないですか。でもこれは食べてすぐにライムの香りや味をしっかりと感じますね。
クリーム太朗さん
炭酸水を飲みながら食べたくないですか?
田辺さん
はいはいはい、炭酸水は絶対合いますね!おいしすぎる……はあ、この連載は美味しいお菓子を食べられてとても幸せなんですけど、今までこれを知らずに生きてきたんだっていう絶望も感じたりして、それを思うと悲しくてやりきれない(笑)。それくらいおいしいです。もう一つ食べちゃおう。どれにしようかな……
クリーム太朗さん
オレンジのやつはパッションフルーツ&ココナッツで、赤いやつはフランボワーズかな。

田辺さん
じゃあ、赤いやつを。うわー、うま!外に果実がついていて、中まで味がしっかりあって。口の中にフランボワーズの香りが広がります。おいしすぎて止まらない。今度はオレンジのやつを……
クリーム太朗さん
あ……ギモーヴって意外とボリュームがあるんですよね。あとからけっこうお腹が膨れるので、ちまちま食べたほうが……(笑)
お取り寄せ:○(WEB)
価格:2,000円(9個入)
オンラインショップ:https://avranches-guesnay.com
【推しコメ】食べたら止ま“れ”ない、罪深いやつ/〈ガレガレ〉の「ガレットブルトンヌ」

田辺さん
あ、これは!!
クリーム太朗さん
すみません(笑)。うちのブランド「ガレガレ」のガレットブルトンヌです。
田辺さん
以前、ガレガレさんのガレットデロワをいただいたことがあって、超おいしかったんですよ。だからガレットブルトンヌも楽しみ。
クリーム太朗さん
フランス菓子の名店「ビゴ」で修業を積んできたうちの大澤シェフが得意とする古典的な焼菓子です。

田辺さん
うわ~!箱を開けたときのバターの香りがたまりませんね。見て、このぎっしりと詰まった感じ。濃い目の焼き色も最高です。それに!この厚み、すごくないですか。こんなに分厚いのはなかなかないです。
クリーム太朗さん
ガレットブルトンヌって奥が深いんですよね。いろいろな方がつくられていて、薄いのもあれば、粉っぽいものもあるんだけど、うちのはけっこう珍しいくらいの厚みがあって、素朴な感じが特長です。
田辺さん
いただきます。サクッとした食感で、口の中に入れるとホロホロと崩れます。ガレットって堅いやつが多いけど、これは分厚いのにホロホロとした食感がまたいい!
クリーム太朗さん
火の入れ方に相当こだわっているんです。だからこそ、内側との食感のコントラストが実現するのかと。
田辺さん
バターの香りのなかに、ほのかなラム酒の香りがあって、甘さは控えめ。だからパクパクいけちゃう……これって相当罪深いやつですね。

クリーム太朗さん
それに、そんなに重くないでしょう?
田辺さん
全然重くないです。むしろ軽い……ガレットブルトンヌが軽いって言ったら嘘みたいな話に聞こえるかもしれないけど、本当に軽くてめちゃくちゃ食べやすいです。う~ん、これはもう止まれない。止まらないんじゃなくて、止まりたくない、です(笑)
お取り寄せ:○(WEB)
価格:3,601円
オンラインショップ:https://isetan.mistore.jp/moodmark/product/MM-0415165007892.html
【推しコメ】みっちり美味しい。容赦のないりんご感です/〈ラ・ヴァチュール〉の「タルトタタン」

田辺さん
これ、なんですか? 黒いですねえ。
クリーム太朗さん
京都にある「ラ・ヴァチュール」さんのタルトタタンです。日本におけるタルトタタンの元祖といわれているお店。カラメル状になるまでじっくりと煮詰めたりんごに、タルト生地を被せてオーブンで焼いているそうです。ここまで真っ黒なタルトタタンはほかでは見たことがないですけど、これがね、最高なんですよ。

田辺さん
一体何個のりんごを使っているんだろうってくらい、みっちみちですね。隙間なくりんごが敷き詰められています。いただきます!うわー、すごいりんごです。容赦のないりんご感です(笑)。キャラメリゼしたほのかな苦味のなかに、りんごの香りと甘味、そして酸味がぎゅぎゅっと詰まっていて押し寄せてくる感じです。おいしい! しかも、のど越しがめっちゃいい。
クリーム太朗さん
今日のタルトタタンには「ふじ」という品種のりんごを使っているみたいですけど、季節によって個性の異なるりんごを使っていて、それぞれ違う味わいが楽しめるのもこのお店の魅力です。食べ比べをされるお客さんも多いみたいですよ。

田辺さん
材料はりんご、砂糖、バター、小麦粉、卵、塩ととてもシンプルなのに、ここまで味わい深いおいしさになるには相当手間暇がかかるだろうな……。
クリーム太朗さん
実は、このタルトタタンは一度途絶えかけたのですが、初代店主だったおばあちゃんのレシピをお孫さんが受け継ぎ、その味を今に伝えているそうです。
田辺さん
お孫さんが……いいですね、そういうの大好きです。確かにこれは守るべき味わいですもんね。ちなみにこのタルトタタン、ヨーグルトやアイスを添えてもいいですよね。今日は冷たい状態でいただきましたけど、温めても絶対おいしいと思う。今度、試してみようっと。
お取り寄せ:○(WEB)
価格:6,550円(15㎝ホール・ふじを使用)※品種によって値段が変わります。
オンラインショップ:https://voiture.buyshop.jp
会場:西武渋谷店A館1階プロモーションスペース
(東京都渋谷区宇田川町21-1)
*入場無料。
冠番組KBC『ぼる部屋』をはじめ、福岡での仕事も多い田辺さんがセレクトした「東京では買えない福岡の絶品スイーツ詰め合わせセット トートバッグ付き」や会場でしか買えないオリジナルグッズを多数販売します。
開催期間中の10月19日(日)には西武渋谷店A館4階「365cafe」にて田辺さんと一緒にお茶とスイーツを楽しめるイベントも予定されています(別途チケットを販売予定)。
photo_Kiyu Kobayashi text_Akane Katsuyama



















