【永久保存版】食通の旅好きが太鼓判!沖縄・那覇でしか味わえない楽しみがある名酒場4選
おくむら・しのぶ/大学卒業後、商社、メーカー勤務を経て2010年、現代の暮らしに合う手仕事のプロダクトを紹介するWebショップを開業。旅好きで、旅先の食は何よりの楽しみ。
沖縄の民芸品を数多く扱うことから、年に約10回は沖縄に出かけるという奥村忍さん。窯元がある中北部に滞在することが多いが、空港に近く、「アジアのような異国感と、海に近い空気感が魅力」と話す那覇も、行き帰りに必ず立ち寄るという。「旅の楽しみは食にあり」と言う奥村さんに店選びの基準を尋ねると、「味そのものや評判以上に、自分の肌に合う、落ち着く店を探します」との答えが。
「一人で行きづらかったり、かしこまらなきゃならなかったりする店には行かない。家族経営かそれに近い規模で、気取りがなく親しみが抱けるような店で、地元の常連さんに交ぜてもらって飲むのが好きです」
今回教えてくれたのは、民芸を〝味わう〞とっておきに加え、地魚や島野菜など、それぞれに特色がある四軒。永久保存版にしたいアドレスだ。
1. 古典料理や泡盛と、民芸の歴史を体感。民芸と楽しむ〈民芸酒場 おもろ〉

終戦から8年後の1953年創業。洋酒の店が大流行する中、泡盛「瑞泉」一本で商いを始めた酒場は、いつしか壺屋焼の作家や画家が集い、民芸運動の先達が足を運ぶ名店に。現在、4代目の新垣(あらかき)亮さんが店に立ち、泡盛を柱に沖縄の郷土の味を伝えている。「歴史の重みが漂い、その流れに乗せてもらい時を過ごす場所。古典的な郷土料理が、どっしりとしたやちむんに美しく映えます」
住所:沖縄県那覇市壺屋1-6-23 知念ビル1F
TEL:098-959-8358
営業時間:17:00~21:00LO
定休日:月休
席数:20席
桜坂から2023年、現在の場所に移転。コース料理6,000円~。予約優先。
2. 沖縄の漁師料理を仲間とにぎやかに。県産鮮魚と楽しむ〈大安丸 久茂地店〉

南城市沖、奥武島(おうじま)周辺産の新鮮な海産物がウリ。漁師町の空気が那覇市内で味わえる。「魚種が豊富で、まーす(塩)煮など沖縄らしい料理も多く魚欲が満たされる。いつもにぎやかで、友人がいるときに伺うことが多いです」。魚がぴちぴちと泳ぐ生け簀や漁船そのままのディスプレーも島気分を盛り上げてくれる。
住所:沖縄県那覇市久茂地2-13-14 1F
TEL:098-869-6687
営業時間:17:00~23:00LO
定休日:月休
席数:50席
その日の魚が品書きに並び、調理法を選んで注文。おもろまちに新都心店もある。
3. 唯一無二の味と夫妻の人柄になごむ。沖縄中華と楽しむ〈上海雲吞 樓〉

上海出身、東京でバーを営んでいた楼永偉(ろうえいい)さんが、妻の故郷沖縄に開いた酒場。上海の家庭料理を沖縄素材で。ベースは料理、もてなし上手だった楼さんの母の味だ。「焼き雲吞には泡盛の古酒のソーダ割りをぜひ。上海×沖縄のハイブリッドは、ここだけの味。楼さんや美人で気さくな奥様に会いに、足繁く通う店」
住所:沖縄県那覇市松山2-21-21-102
TEL:098-943-4865
営業時間:18:00~23:00LO(土~翌2:00LO)
定休日:日、第2・4月休
席数:17席
東京時代から名物だった手作り雲吞を焼きで、スープで。
4. みずみずしさ、苦味、野菜本来の味を。島野菜と楽しむ〈伊江島 食の家 しまぶくろ〉

島袋徳明さん、真紀子さん夫妻が、徳明さんの故郷・伊江島の食材を使った料理でもてなす。丁寧に下ごしらえした島野菜を、サラダや炒め物、天ぷらで。「お邪魔したのは一度だけれど、とにかく野菜料理のおいしさが鮮烈で」。“鮮烈”の秘密は、惜しみなさと鮮度にあり。絵本のような品書きも必見!
住所:沖縄県那覇市牧志3-10-5 アドビル2F
TEL:098-917-5222
営業時間:17:00~22:00LO
定休日:火水休
席数:14席
東京・渋谷から2015年に移転。器も伊江島の陶芸家、金城和樹の作品ほか。




















