【沖縄】珠玉のひと皿に感動!島素材を活かしたわざわざ行きたいレストラン4選

【沖縄】珠玉のひと皿に感動!島素材を活かしたわざわざ行きたいレストラン4選
【沖縄】珠玉のひと皿に感動!島素材を活かしたわざわざ行きたいレストラン4選
FOOD 2025.07.22
せっかく沖縄を訪れるなら、ここでしか味わえない“特別なひと皿”に出合いたい。沖縄の食材にこだわり、丁寧に仕立てられた料理が味わえる、わざわざ訪れたいレストランを4軒ご紹介します。
photo_Yoichi Nagano text_Michiko Watanabe

1. 沖縄食材の豊かさ、美しさを思い知るスペシャリテ。〈Alo Edesse〉/金武

沖縄のAlo Edesse
コースの一品、花畑のような「季節の温野菜」。焼きナスのピュレ、赤キャベツのピクルスなど、1種類ずつ手をかけた美しい皿。パプリカのソース、ハンダマのクリームと。

色とりどりの花やハーブ、野菜に彩られた一皿。息を飲む鮮やかさだ。この「季節の温野菜」は、厨房を率いる山中貞之シェフのスペシャリテ。フランス、日本の〈ミシェル・ブラス〉で薫陶を受けたシェフ。その名店が生み出した傑作料理〝ガルグイユ〞を彷彿させる。

沖縄のAlo Edesse
パパイヤ、ゴーヤー、ネギ、モーウイ、フェンネル(イーチョーバー)、ハンダマ、瀬底島のエディブルフラワーなど。まさに沖縄は宝の山。

「沖縄の野菜は力強い。フランス時代に扱っていた野菜に近い」とシェフ。足元の宝もののような食材を核に、スーシェフの水本浩介さんやショコラティエールの水本千恵さんらとともに沖縄ならではの味を創り出している。

沖縄のAlo Edesseのシェフの山中さん
山中貞之さん。仏では〈ミシェル・ブラス トーヤ ジャポン〉のシェフだったアレックスのもとで研鑚を積み、修業を重ねた実力派。

60種以上の地元野菜やハーブを、あるものは茹で、あるものはピクルスに、また、あるものはピュレに、とそれぞれにふさわしい調理を施し、金アグー肉の生ハムで香りをつけたバターソースでまとめたものだ。一口ごとに食材が育まれた金武町(きんちょう)の風景が浮かび上がる。

information
Alo
Alo Edesse

住所:沖縄県国頭郡金武町字金武10907ASBO STAY HOTEL 2F
TEL:098-989-4919
営業時間:11:30~15:00、18:00~22:00
定休日:月火・不定休
席数:30席 ※要予約

ランチコース3,800円~、ディナー12,000円~。

2. 食材の可能性、食の原点を想起させる渾身のコース。〈Mauvaise herbe〉/うるま

沖縄のMauvaise herbe
コースの最後に登場する最強の一品「野草」。長命草、チドメグサ、オオバコなど20種以上の自然からの贈り物が皿の上で生き生きと輝きを放つ。力強い味わい。野草のエキス添え。

沖縄へは出戻りである。自然の豊かさに惹かれて移住したものの、挫折。思いきって再びフランスへ。パリとマルセイユで修業をした。そのとき、生産者と料理人の距離の近さに驚いた。こうあるべきだ。自分も現場で食材や生産者と深く関わりを持ちたい。そんな思いで沖縄に戻り、少しずつ少しずつ、その関係を築いてきた。

沖縄のMauvaise herbe
小島圭史さん。自分の足で集めた食材に、またシェフとして自らに誠実でありたいがゆえ、とことん考え抜いて魂こもる料理を紡ぎ出す。

猟師と狩りに出かけては獲物をさばき、野山に出て山菜を摘み、漁師と漁をして魚をしめる。未利用食材もできる限り使う。そんなことが積み重なって、次第に自らも沖縄の自然と溶け合えるようになってきた。「調理するという恣意(しい)的なものではなくて、自然そのものを皿の上に移す作業」と小島圭史シェフ。

沖縄のMauvaise herbe
ヒメジャコ貝と未利用食材のひとつマベ貝、水レモン、カニステル、ピタンガ。貝などの塩味は、シェフにとって貴重な調味料となる。

調味料をほとんど使わず、沖縄ならではの食材を生かしきったコースを構築する。食の原点を思い起こさせる料理。五感を研ぎ澄ませて味わいたい。

information
Mauvaise
Mauvaise herbe

住所:沖縄県うるま市石川(住所は予約確定後通知)
TEL:非公開
定休日:不定休
席数:8席 ※要予約(予約はHPから)

店名は「野草」の意。沖縄食材のみのコース2,2000円。ペアリング4種6,600円~。

3. 沖縄生まれ&育ちだからこその沖縄食材愛が炸裂。〈Totto〉/宜野湾

沖縄のTotto
アミューズの「コッコリ」。フィレンツェの郷土の味。3%の塩で数時間低温熟成し、軽く燻いぶしてから叩いて生ハム状にしたアカマチと自家製リコッタと。手でぱくりと食す。

島全体にパワー漲(みなぎ)る沖縄では、畑からは土の養分をたっぷり吸い込んだ元気いっぱいの野菜が、〈喜納農場〉からは肉質最高のあぐーが、海からはとれたての魚介がやってくる。

沖縄のTottoの潮平さん
潮平里志さん。イタリアでの4年半の修業をベースに、友人・知人から届く沖縄食材を操り繊細でイノベーティブなコースを創造する。

沖縄生まれ、沖縄育ちの潮平里志シェフのレストラン〈Totto〉の厨房には、そんな豊かな自然の恵みがあふれる。それらを、イタリアで修業したシェフの知恵と技術で「沖縄の素材をギュッと詰め込んだ」コースに仕立て上げる。

沖縄のTotto
〈喜納農場〉のあぐーの肩ロース、アカマチ、ゲンナー、パイナップル、紅芋、ビーツ、島唐辛子、レモンマートル、ローゼルなど。

料理だけでなく、器も沖縄メイドを使用。自家製のノンアルドリンクにも力を入れていて、アルコールはもちろん、ノンアルのペアリングも楽しめる。また、身近で廃棄される食材の活用にも力を注ぐ。店のそこかしこに沖縄愛があふれているのだ。営業時間外(SNS参照)には、テイクアウトのみのティラミス専門店〈Sotto〉がオープンする。こちらも注目を。

information
Totto
Totto

住所:沖縄県宜野湾市嘉数4-6-7
TEL:098-800-2592
営業時間:19:00一斉スタート
定休日:水木金のみ営業
席数:8席 ※要予約(TableCheckまたは電話で)

おまかせコース+ペアリング5杯で21,120円。

4. タパスと厳選ワインでゆるゆる過ごせるワインバー。〈oru.〉/読谷

沖縄のoru.
「鴨肉、ベリーソース、キャラメリゼオニオン」4,500円。フライパンでニンニクとローストした鴨に、桑の実と「読谷村いちご」のソース、沖縄タマネギ、ハーブや小花を添えて。

こんなところに店があるのか、という住宅街にひっそりとある。看板は小さな錆びた四角い鉄の板のみ。隠れ家のようだが、開店と同時に次々客が訪れる。ほとんどが外国人。店主の中山侑弥シェフが流暢な英語で対応する。「読谷は外国人が多いんです」。

スイスチャード、レッドソレル、ビーツ、芥子菜といった葉菜に、〈瀬底商店〉のエディブルフラワー、近くの〈commons〉のパン。

シェフは15歳でオーストラリアへ。高校を卒業したあと、サービスの専門学校を経て、料理学校でみっちり料理を学ぶ。モーニントン半島の小さなレストランでスーシェフを5年務め、結局12年のオーストラリア生活にピリオドを打った。帰国後、沖縄に移住。近隣の食材を用いたタパスとワインという「向こうのスタイルそのままにやっています」。

沖縄のoru.
中山侑弥さん。ウェイティングスペースや壁の絵、選び抜いた作家ものの器など、オーストラリアで培ったセンスのよさが光る。

セラーにはナチュラル好きなら思わずニンマリしそうなワインが並ぶ。ウフマヨやローストポテトといったタパスのみならず、しっかりしたメインもあり。大人の店だ。

information
oru.
oru.

住所:沖縄県中頭郡読谷村伊良皆419 B44
TEL:090-2517-0044
営業時間:18:00~22:00LO
定休日:日休
席数:12席 ※要予約

料理は700~4,800円。実はチーズケーキ(1P)800円が大人気で持ち帰り希望続出。

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