きのこが主役のレシピ3選|料理×器の組み合わせも提案。

きのこが主役のレシピ3選|料理×器の組み合わせも提案。
料理と器
きのこが主役のレシピ3選|料理×器の組み合わせも提案。
FOOD 2024.10.24
人気料理家が旬の食材を使って3品のレシピを考案し、注目の作家の器に盛り付けて披露する新連載。今回も、体にやさしい韓国料理が話題のキム・ナレさんが担当。美しく静謐な器が彩る、大根が主役の韓国の家庭料理3品をご紹介します。
今号のレシピ
キム・ナレ
料理家

韓国・仁川出身。「健康によく、身体の芯まで届く料理」をモットーに、旬の食材を使って日本の家庭でも再現しやすい韓国料理を提案。著書に『おいしい韓国料理のレシピ』『あたらしい韓国料理』がある。


土の温もりを感じる器に、風味豊かなきのこ料理を。

 秋の味覚の代表格といえば、きのこ。「旬のものは香りがよく、旨味も強いから特においしい」と語るキム・ナレさんが、きのこが主役のレシピを教えてくれた。まずは、きのこと牛肉のチゲ。

「韓国では最初から食材を鍋に入れて煮込むんですが、旨味が溶け出したスープで作るシメの雑炊も絶品です」

〈きのこと牛肉のチゲ〉旨味たっぷりのピリ辛鍋で体を温めて。



材料(2人分)

にら …4本(40g)

きのこ(えのき、しいたけ、

まいたけ、しめじなど) …適量

牛肉(バラ肉や肩ロース

などの炒め物用) …300g

だし(牛骨スープ、煮干しだし、鶏だし、鰹だしなど好みのだし) …4カップ

(以下A)

コチュジャン …大さじ1

唐辛子粉 …大さじ1 1/2

薄口醤油 …大さじ2

みりん …小さじ1

きび砂糖 …小さじ1

みじん切りにんにく …1/3かけ分

塩・胡椒 …各少々

(以下B)

醤油 …大さじ2

酢 …大さじ1

アガベシロップ …大さじ1

作り方

❶ 牛肉をキッチンペーパーで包んでラップをし、冷蔵庫で20分ほど血抜きする。

❷ きのこは石づきを取り食べやすい大きさに、にらは4〜5㎝の長さに切る。AとBはそれぞれボウルに混ぜておく。

❸ 鍋に牛肉、きのこ、にら、Aを入れて、好みのだしを注いだら中火にかける。

❹ 沸騰したらアクを取り除き、材料に火が通るまで煮て、Bのタレにつけて食べる。〈大根と牛肉のスープ〉牛肉の旨みと大根の甘みがじんわり。

2品目のしいたけとえごまの葉のジョンは、野菜好きなナレさんの母の味なのだそう。

「塩だけで味付けして、しいたけやえごまの香りを楽しむ一品。さっと茹でたしいたけの食感もアクセントです」。そして、エリンギのナムルは、「鶏肉のような歯応えで満足度が高い」というナレさんお気に入りのおかずだ。


〈しいたけとえごまの葉のジョン〉香りと食感が際立つシンプルな味わい。


材料(2人分)

しいたけ …大6個(約160g)

えごまの葉 …10枚

塩 …小さじ1/3

卵 …1個

油 …適量

作り方

❶ しいたけは石づきを取り、薄くスライスして下茹でする。ざるにあげてそのまま冷まし、水気を絞る。

❷ えごまの葉はあらみじん切りにする。

❸ ボウルに卵を溶いて1と2を加え、塩を加えてよく混ぜる。

❹ フライパンに油をひいて中火で熱し、3を大さじ1ずつ落とし、両面においしそうな焼き色がつくまで焼く。

〈エリンギのナムル〉まるで鶏肉のような食べ応えに。


材料(作りやすい量)

エリンギ …4本

塩 …小さじ1/2

油 …適量

すりおろしにんにく

…少々(耳かき1杯くらい)

すりごま …大さじ1〜2

作り方

❶ エリンギは縦半分に切り、繊維に沿って縦に手でさく。ボウルでエリンギを塩揉みして、しんなりしたら水気を絞る。

❷ フライパンに油をひいて弱火で熱し、1を炒める。1〜2分ほどじっくり炒めながら水分を飛ばし、にんにくを加えてさらに炒める。にんにくの香りが立ってきたら、味を見ながら塩(分量外)で調える。

❸ 火を止めてすりごまを加え、全体を混ぜ合わせる。

 盛り付けに使った器は、宮崎県の高千穂に窯を構える壷田和宏さん・亜矢さん夫妻の作品。「直火にかけられる土鍋を特に愛用していますが、土っぽさを残しながらも、モダンな佇まいの器が素敵な作家さんです」


器のこと


壷田和宏・亜矢雄


共に1972年生まれ。愛知県、三重県に築窯した後、2009年より宮崎県・高千穂へ移住。標高1000mの豊かな自然に寄り添いながら、夫婦で作陶をしている。土や火が持つ力を大切にし、土鍋や耐熱の器などを製作。

[器の取扱店]

・Kit (キット)ほか


●京都府京都市上京区一町目853-2 075-744-6936 12:00〜18:00 水休ほか不定休あり/北海道〈Licht〉、東京〈黄魚〉、福岡〈Tohki〉でも展開。10月5日(土)〜13日(日)は東京〈Alocasia〉で個展。今回使用した器は料理家、作家の私物。

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photo_Tetsuya Ito recipe & styling_Nare Kim text_Kazuyo Nojiri

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