京都在住ライターが教えてくれた! 名料亭が手掛ける注目の新店も。京都に手土産のおすすめ店が続々オープン!
目が離せない京都のグルメシーンですが、手みやげにぴったりなお店が続々オープンしているとのこと。京都在住ライターである本庄 彩さん、木薮 愛さん、大和まこさんにお話を伺いました。
1.〈krater winestore〉/御所南
木薮愛(以下、木薮):手みやげの文化が根付いている京都ですが、最近特に「手みやげにちょうどいい」品を扱うお店が増えているな、と感じていて。
本庄彩(以下、本庄):そうですね。物販のお店はもちろんですが、最近はレストランでも気の利いた加工品や瓶詰めを売っていたり。
大和まこ(以下、大和):京都に来た人たちがみんな「胃袋が足りない!」と嘆いているから、気軽に持ち帰れる品があるのはうれしいんじゃないかな。おうちでも京都気分が楽しめますよね。
本庄:面白い試みだなと思ったのは、御所南にオープンした〈クラテルワインストア〉。奥にグロサリーコーナーがあって、著名な料理家が手がけたお惣菜や瓶詰めが購入できるんです。
木薮:ワインとそれに合うアテが一緒に購入できるのは、お客さん的にはうれしいですよね。
大和:今は東京の料理家さんが中心だけど、今後は京都の料理家さんやレストランが手がけた瓶詰めなども展開していく予定なんですよね。
木薮:新しい京みやげの予感ですね。
本庄:ワインはフランスをはじめ、南アフリカやオーストリアなど、幅広いラインナップ。デイリーだけど質のいいものがそろっていて、さらにその時々のワインがスタンディングで試飲できて……。ああ、ご近所さんがうらやましい!
〈krater winestore〉
レストランやワイン販売業で経験を積んだ別所延彦さんの店。
■京都府京都市中京区富小路通竹屋町上ル桝屋町325-2
■075-256-7717
■11:30~20:30(日~19:00 ) 火休、ほか月1不定休
2.〈白haku〉/祇園
大和:手みやげといえば、2月にオープンした手みやげにぴったりの品がそろう〈白haku〉も話題ですよね。
本庄:京都を代表する名料亭が手がけているというのもニュース性が高い。
大和:ほぼすべての商品がこのお店のために作られたオリジナル。いぶりがっこや自家製オイルサーディン、春野菜の白和え&なますなどを挟んだ和風サンドイッチ、白味噌あんを栃の実の餅で包んだとち餅など、気になる商品だらけです。購入できるのは全国でもここだけなんですね。
木薮:柑橘のゼリーを竹籠に入れるなど、ラッピングもひとつひとつ凝っていて、「誰かに贈りたい!」と思わせてくれるものばかりでした。
大和:商品の包装を待つ間に、店内のカウンター席で、日本の家庭で昔から手作りしていたようなお茶がいただけるというのも新鮮。こまやかな心遣いがうれしい一軒です。
〈白haku〉
柿の葉に包まれたへしこ寿司や水菓子など、本店の料亭から届く商品はひとつひとつの包装にもこだわった約10種。
■京都府京都市東山区祇園町南側570-210
■075-532-0910
■11:00~18:00 日休(祝の場合は翌休)
3.〈保存食lab〉/出町柳
木薮:出町柳の住宅街には保存食専門のお店もオープンしましたね。
大和:〈保存食lab〉かな?料理家の増本奈穂さんが自身のアトリエを時々直売所として開放しているんです。主力の瓶詰めは、季節の果実のジャムなどのほか、ひとさじで料理をアジアンテイストに変えちゃう「アジアントリップ」や山椒がぴりっときいた「カレーマジック」、「イチジクのマスタード」など、〝ラボ〞と銘打っているだけあって食材の組み合わせがどれも新鮮!眺めているだけでもワクワクします。
本庄:辛系の瓶詰めは増本さんのお子さんがまだ小さくてスパイシーな料理が食べられず、「なら自分のお皿で味を変えられる調味料を作っちゃおう!」という発想から生まれたそう。京丹後の自家菜園の野菜や果物を使っているのも特徴。添加物フリーで体にやさしいのも魅力です。
大和:今は月に6日ほどの不定期営業ですが、今後は食まわりのイベントやワークショップも行っていくそう。こちらも気になっています。
〈保存食lab〉
料理家・増本奈穂さんがアトリエで始めた保存食のお店。旬の野菜や果物を使った瓶詰めが並ぶ。
■京都府京都市左京区吉田泉殿町68-24
■12:00~17:00(変動あり) 不定期営業(営業日はWebで確認。4月13、14、20、21日は営業予定)
■hozonshokulab.xyz
(Hanako1154号掲載/photo : Noriko Yoshimura, Yoshiko Watanabe text : Azusa Shimokawa)