“ずるいパン”のオンパレード!? 食い倒れの街には行列の絶えないパン屋さんがあった!関西エリアの人気ベーカリー6選【大阪・奈良・和歌山】
食い倒れの街・大阪。そして奈良、和歌山と関西地方には魅力的なベーカリーが盛りだくさん。そこで今回は日本中のパン屋を旅するパンラボ主宰の池田さんがおすすめする大阪・奈良・和歌山のベーカリーをご紹介します。
1.〈STONES BAKERY 工房店〉/大阪
日本全国から小麦を厳選し、自家培養した発酵種で長時間熟成、石窯で高温で焼ききる。西海岸の世界的名店〈タルティーンベーカリー〉のようなパン作りを実践。強烈な麦の香りと、水分を含んだ口溶けのよさが特徴。穀物の香りがあふれだす「カントリー5シーズ」。砂糖も油脂も使わない食パン「トーストブレッド」。参道店もある。
〈STONES BAKERY 工房店(ストーンズ ベーカリー)〉
■大阪府東大阪市東石切町6-3-20
■090-6111-8140
■9:00〜20:00(日〜18:00)月〜木休
2.〈PANE PORCINI〉/大阪
深夜23時まで行列が絶えない人気店。米粉を使ったもちもちの権化「もちぱん」、もちもちを超えた“ぷにゅぷにゅ”という新領域に踏み込む「塩フォカッチャ」、大量のクリームを充填したクリームパンなど、“ずるいパン”のオンパレード。さらに昨年、ハード系で勝負するパン呑みの新拠点〈ラッテリア・ポルチーニ〉がオープン。
〈PANE PORCINI(パネ・ポルチーニ)〉
■大阪府大阪市福島区福島5-10-22
■06-6451-8001
■10:00〜23:30(金土〜24:00)日休
3.〈Boulanger S.KAGAWA〉/大阪
カウンターに並ぶパンはどれも端正な形。バゲットは、仕込み水に昆布を入れて、旨味があふれる。ライ麦とレモンの相性が新しい「セーグルシトロン」は、レモンピールに加え、果汁も配合。「玄パン」は玄米パウダーを湯種にし、超やわらか食感を実現。声高に謳わず、見えないところで仕事し、静かなサプライズを演出する。
〈Boulanger S.KAGAWA(ブーランジェ エス・カガワ)〉
■大阪府大阪市北区中崎1-10-10 ソレイユ中崎 1F
■06-6374-0181
■9:00〜19:00 火水休
4.〈Moulins et Cafe gout〉/大阪
思わず声が出る、シズル感満点のパン。ピラミッド型に栗を盛った「カシスモンブラン2019」など芸術点の高いデニッシュ。フレンチを彷彿とさせる「鶏むね肉のコンフィとわさびのソースレフォールサンド」。北海道産小麦・春よ恋の個性を生かした超もちもちパンによる「だし巻き卵の春恋ドッグ」。
〈Moulins et Cafe gout(ムーラン・エ・カフェ グゥ)〉
■大阪府大阪市中央区森ノ宮中央1-10-16 第二森ノ宮ハイツ 1F
■06-6949-2221
■8:00〜20:00 木、第1・3水休
■8席/禁煙
5 .〈Erdal〉/奈良
「ドイツのライ麦パンは酸っぱくないんです」と、丸瀬峰晴シェフ。ライ麦100%のパン「ロッゲンブロート」にあるのは、いい酸味。フローラルでまろやか、おかずと合わせて、まるでお漬物のように作用する。味の決め手は、30°Cで醸すサワー種、そしてライ麦を自家製粉すること。挽きたてなのでえぐみがなく、すいすい喉を通る。
〈Erdal(エアダール)〉
■奈良県奈良市朝日町1-2-32
■0742-93-4410
■9:00〜18:00 月火休
6.〈nagi〉/和歌山
これがパン旅の醍醐味だ。本州最南端の町、串本。この大自然の中で、こんなにハイレベルなパン屋と出会う驚き。山本一喜シェフの情熱的な製法。湯種食パンは通常の食パンより長く70分も焼き込む。皮のばりばりとピーナッツのぼりぼりがこだまする「ピーナッツリング」。隣接の喫茶〈yuyano〉では焼きたてあつあつのピッツァを提供。
〈nagi〉
■和歌山県東牟婁郡串本町大島1158
■0735-65-0065
■9:00〜18:00 月火休
Navigator/池田浩明(いけだ・ひろあき)
パンの研究所「パンラボ」主宰。パンライター。自称「ブレッドギーク」(パンおたく)。NPO法人新麦コレクション理事長として、日本においしい小麦を普及する活動も行う。
※掲載しているパンはすべて取材時のものです。
(Hanako1182号掲載/photo:Hiroaki Ikeda, Kenya Abe text:Hiroaki Ikeda special thanks:Yuya Uemura, Ami Hanashima edit:Yoshie Chokki)