猫好きさんは絶対に行くべし! 「府中市美術館」の、猫絵画が集まるスペシャルな企画展
おたに・みゆ/モデル・エッセイスト。愛猫しらすさんが@sirastagramでも人気。近著に『集めずにはいられない』。@omiyuno
「府中市美術館」にて2025年12月7日まで開催中。藤田の傑作『五人の裸婦』をはじめ岸田劉生、熊谷守一、猪熊弦一郎ら洋画家たちの猫がずらり。猫の絵を巡る歴史や、西洋と日本の動物観の違いにも迫る。観覧料1,000円。
猫絵画に会いに府中市美術館へ。





日本の猫絵画の歴史を変えたのは、パリで活躍した藤田嗣治(レオナール・フジタ)だったーー小谷実由さんが訪れたのは、フジタを中心とした洋画家たちが描いた魅力的な猫と出会える企画展。


どの絵にも猫の愛しいところがギュッと詰まっていて、「わかる〜。猫ってこういう顔するよね!」という共感の連続でした。

フジタの『猫の教室』に描かれている猫の後頭部や、かかとの形に注目されていましたね。

つい、しらす(小谷家の猫)を眺める時と同じ視点で見てしまうんです。フジタは猫の後頭部をこう見ていたのかって想像できるのもうれしくて。

まさに「猫好きが猫を愛おしく感じる瞬間」を芸術として描くことで、近代日本の猫の絵を切り拓いたのがフジタです。

近代以前の猫の絵はどんなふうだったんですか?

動物を絵にする伝統の深い日本では、古くから猫が描かれてきました。近代になって「動物を描いただけでは絵にならない」という西洋の芸術観が入ってくると、新しい価値観の中で画家たちは、日本古来の伝統を受け継ぎつつ、さらに多彩な表現を生み出していくんです。

そういう歴史を知って鑑賞するといっそう楽しいですね。絵の横にある解説文が、猫好き目線でわかりやすく書かれていたのも素敵でした。画家のパーソナリティや猫との生活を知ることで、絵を見た時の感じ方が、より深くなる。展覧会に足を運んで見る楽しさってこういうことなんだな、と実感しました。次は夫と一緒に来て、「わかる〜」を共有したいです(笑)。
住所:東京都府中市浅間町1-3
電話:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間:10:00~17:00(16:30最終入館)
休館日:月休(祝の場合は開館、翌日休)
HP:https://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/




















