猫好きさんは絶対に行くべし! 「府中市美術館」の、猫絵画が集まるスペシャルな企画展

猫好きさんは絶対に行くべし! 「府中市美術館」の、猫絵画が集まるスペシャルな企画展
猫好きさんは絶対に行くべし! 「府中市美術館」の、猫絵画が集まるスペシャルな企画展
CULTURE 2025.11.28
「猫絵画の聖地」と話題の展覧会が東京・府中にある「府中市美術館」で2025年12月7日まで開催中。藤田嗣治や猪熊弦一郎ら洋画家たちが描いた猫は、身もだえ必至のかわいさです。猫好き代表のモデル・小谷実由さんが美術館を訪れました。
photo_Yutaro Yamane(TRON) hair & make_Karen Suzuki text_Masae Wako
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小谷実由

おたに・みゆ/モデル・エッセイスト。愛猫しらすさんが@sirastagramでも人気。近著に『集めずにはいられない』。@omiyuno

企画展「フジタからはじまる猫の絵画史 藤田嗣治と洋画家たちの猫」

「府中市美術館」にて2025年12月7日まで開催中。藤田の傑作『五人の裸婦』をはじめ岸田劉生、熊谷守一、猪熊弦一郎ら洋画家たちの猫がずらり。猫の絵を巡る歴史や、西洋と日本の動物観の違いにも迫る。観覧料1,000円。

猫絵画に会いに府中市美術館へ。

フジタからはじまる猫の絵画史 藤田嗣治と洋画家たちの猫 府中市美術館
会場の看板には藤田嗣治の『猫の教室』。
小さな体で手足をふんばり威嚇する“やんのかステップ”の仔猫が、小谷さんの一番のお気に入り。明治の日本画家、菱田春草の『黒猫』。
フジタからはじまる猫の絵画史 藤田嗣治と洋画家たちの猫 府中市美術館
「イノクマさんの猫も大好き。抽象画やスケッチにも愛が滲み出ていて、ずっと見ていられます」。猪熊弦一郎『猫によせる歌』。
猫のケンカを描いた藤田の名作『猫』を鑑賞中。
フジタからはじまる猫の絵画史 藤田嗣治と洋画家たちの猫 府中市美術館
彫刻家、朝倉文夫の『吊された猫』。「脚の形がたまりません!」

日本の猫絵画の歴史を変えたのは、パリで活躍した藤田嗣治(レオナール・フジタ)だったーー小谷実由さんが訪れたのは、フジタを中心とした洋画家たちが描いた魅力的な猫と出会える企画展。

フジタからはじまる猫の絵画史 藤田嗣治と洋画家たちの猫 府中市美術館
長谷川潾二郎の『猫と毛糸』を挟んで、本展を企画した猫好き学芸員の音ゆみ子さんと。
小谷実由さん
小谷実由さん(以下、小谷)

どの絵にも猫の愛しいところがギュッと詰まっていて、「わかる〜。猫ってこういう顔するよね!」という共感の連続でした。

音ゆみ子さん
音ゆみ子さん(以下、音)

フジタの『猫の教室』に描かれている猫の後頭部や、かかとの形に注目されていましたね。

小谷実由さん
小谷

つい、しらす(小谷家の猫)を眺める時と同じ視点で見てしまうんです。フジタは猫の後頭部をこう見ていたのかって想像できるのもうれしくて。

音ゆみ子さん

まさに「猫好きが猫を愛おしく感じる瞬間」を芸術として描くことで、近代日本の猫の絵を切り拓いたのがフジタです。

小谷実由さん
小谷

近代以前の猫の絵はどんなふうだったんですか?

音ゆみ子さん

動物を絵にする伝統の深い日本では、古くから猫が描かれてきました。近代になって「動物を描いただけでは絵にならない」という西洋の芸術観が入ってくると、新しい価値観の中で画家たちは、日本古来の伝統を受け継ぎつつ、さらに多彩な表現を生み出していくんです。

小谷実由さん
小谷

そういう歴史を知って鑑賞するといっそう楽しいですね。絵の横にある解説文が、猫好き目線でわかりやすく書かれていたのも素敵でした。画家のパーソナリティや猫との生活を知ることで、絵を見た時の感じ方が、より深くなる。展覧会に足を運んで見る楽しさってこういうことなんだな、と実感しました。次は夫と一緒に来て、「わかる〜」を共有したいです(笑)。

information
府中市美術館

住所:東京都府中市浅間町1-3
電話:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間:10:00~17:00(16:30最終入館)
休館日:月休(祝の場合は開館、翌日休)
HP:https://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/

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