大銀座の本当の魅力がわかる!建築・アートで巡る銀ぶらスポット7選

大銀座の本当の魅力がわかる!建築・アートで巡る銀ぶらスポット7選
大銀座の本当の魅力がわかる!建築・アートで巡る銀ぶらスポット7選
CULTURE 2025.10.09
発展を続ける銀座は、いつ訪れても新しい発見がある楽しい街。「建築・アート」というテーマに沿って歩けば、また新しい顔が見えてきます。文筆家の甲斐みのりさんの案内で、大銀座の伝統と今を知る「銀ぶら」へ。
photo_Satoshi Nagare text_Hikari Torisawa
教えていただきました
甲斐みのり

かい・みのり/静岡県生まれ。建築、クラシックホテル、旅、お菓子、地元パン、手土産、雑貨などを主題に執筆する。『「すきノート」のつくりかた』『旅のたのしみ』『愛しの純喫茶』など著書多数。

〝銀ぶら〞という言葉が誕生して100年あまり。大正ロマンの時代から街の変遷を見守ってきたクラシック建築から、銀座の景観と人の流れを一変させた、都市に開かれた公園まで。

「幼い頃は家族4人で、大人になってからは上京した父と待ち合わせて〝銀ぶら〞を楽しんでいました」という甲斐みのりさんが、建築好き、アート好きが訪れるべき7つのスポットを厳選してご紹介。

「銀座と、お隣の丸の内や日本橋には、日本の近代を形作ってきた建築家による名建築が数多く残っています。古くは明治、大正から、高橋靗一(ていいち)が設計したマガジンハウス社屋のように昭和の美を体現したものも。そこに、〈ソニーパーク〉をはじめとする新しい建築が加わって、独特の景観を作り出しているんですね。美術館やギャラリー、カフェとして開放されている空間も多く、アートを楽しみながら建物の細部まで見られるのもうれしい。名だたる建築家の作品に限らず、自分だけの好きを見つけたくなる、宝探し気分で巡れるスポットもたくさん。何度訪れても発見のある街です」

1. 数寄屋橋交差点の景色が一変!〈Ginza Sony Park〉

Ginza Sony Park 銀座ソニーパーク

2025年1月にグランドオープン。「年齢も国籍もさまざまな人たちがゆったり過ごしている景色が素敵。カジュアルダイニング〈1/2〉もおすすめです」。

Ginza Sony Park 銀座ソニーパーク
information
Ginza Sony Park

住所:東京都中央区銀座5-3-1
TEL:なし
営業時間:11:00~19:00(〈1/2〉~21:00)
定休日:不定休
Instagram:@ginzasonypark

2. 古典主義様式の建築ごと楽しむ。〈静嘉堂文庫美術館〉

静嘉堂文庫美術館 銀ブラスポット

岩﨑彌之助(やのすけ)、小彌太(こやた)が創設した美術館が移転。「1934年竣工の明治生命館の1階。ホワイエに始まり、静謐(せいひつ)な美に満ちた空間です」。

静嘉堂文庫美術館 銀ブラスポット

2025年10月4日から「修理後大公開! 静嘉堂の重文・国宝・未来の国宝」展を開催。

静嘉堂文庫美術館 銀ブラスポット
information
静嘉堂文庫美術館

住所:東京都千代田区丸の内2-1-1
TEL:050-5541-8600
営業時間:10:00~17:00(夜間開館あり)
定休日:月休(祝の場合は翌平日休)
入館料:一般1,500円
Instagram:@seikado_bunko_artmuseum

3. 1932年から街を見守ってきた歴史的建造物。〈MUSEE GINZA〉

銀ブラスポット MUSEE GINZA
取り壊し計画から一転、歴史を体現する姿そのままにギャラリーに生まれ変わった。

成瀬巳喜男(みきお)監督の映画『秋立ちぬ』にも登場した、旧宮脇ビル。「加飾タイルで覆われた3階建て。2025年、国の登録有形文化財に選定されました。建物の一角を占めるギャラリーには現代アートや19世紀末ウィーン工房のガラス器などが並んでいます」

銀ブラスポット MUSEE GINZA
レトロな空間に、山口歴(めぐる)などの作品を常設展示。
information
MUSEE GINZA

住所:東京都中央区銀座1-20-17
TEL:なし
営業時間:13:30~15:00
定休日:月火水木休
Instagram:@museeginza_kawasakibranddesign

入館無料

4. 近代建築の礎を築いた建築家の作。〈教文館〉

銀ブラスポット 教文館
4階のカフェで一休み。コットンケーキセット1,030円。

アントニン・レーモンド設計の現在の建物は1933年竣工。「松屋通り沿いの入口から入ると、回転扉、ホールの天井、左右対称に2つ並んだ階段も素敵なんです。静かな時間が流れるカフェもおすすめ」

information
教文館

住所:東京都中央区銀座4-5-1
TEL:03-3561-8446
営業時間:10:00~19:00(〈Cafe きょうぶんかん〉11:00~18:00LO)
定休日:無休(カフェのみ日休)

5. 階段を下りた先、作品が光を放つ。〈資生堂ギャラリー〉

銀ブラスポット 資生堂ギャラリー
現在のビルは2001年竣工。

甲斐さんにとってこの場所は“銀座の象徴”。「お菓子を買ったりお茶や食事をしたり。同時代作家の作品に出会える展示も毎回楽しみです」。「髙田安規子・政子 Perspectives この世界の捉え方」展開催中。

銀ブラスポット 資生堂ギャラリー
地下2階分の天井高、階段の踊り場も生かして約20点の作品を展示している。
information
資生堂ギャラリー

住所:東京都中央区銀座8-8-3 B1
TEL:03-3572-3901
営業時間:11:00~19:00(日祝~18:00)
定休日:月休
Instagram:@shiseidogallery

入館無料

6. 東畑謙三による、内も外も美しい空間。〈壺中居〉

川端康成が“美の店”と呼んで愛した老舗。「アパルトマンを思わせる地上4階建。弧を描く階段も美しく、中国、韓国、日本の古美術の世界に触れる第一歩にもぴったりです!」。2025年10月8日から清水志郎個展「黒」を開催。

銀ブラスポット 壺中居
花瓶と山葡萄の意匠が映える2階のバルコニー。
information
壺中居

住所:東京都中央区日本橋3-8-5
TEL:03-3271-1835
営業時間:11:00~18:00
定休日:日祝、第1・3・5土休
Instagram:@kochu_kyo

入館無料

7. 19世紀末の街を思い描きながら訪れたい美術館。〈三菱一号館美術館〉

三菱一号館美術館 銀ブラスポット
銀行営業室として使われていた空間が〈Café 1894〉に。自家製クラシックアップルパイ1,400円。

ジョサイア・コンドル設計の建築を復元。「赤煉瓦の外観、階段やカフェも、19世紀の華やかな空気を今に伝えてくれるようです」。2025年10月11日から「アール・デコとモード」展(入館料一般2,300円)を開催。

三菱一号館美術館 銀ブラスポット
2010年開館。近代美術を主題にした企画展を年3回開催。
information
三菱一号館美術館

住所:東京都千代田区丸の内2-6-2
TEL:050-5541-8600
営業時間:10:00~18:00(金~20:00)
定休日:月休
Instagram:@mitsubishi_ichigokan_museum

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